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声に出して読みたいタイトル~「隠し砦の三悪人」

黒澤映画の時代劇というといくつも傑作があるのだが、どちらかというと語られることが少ないのが本作か。1958年公開「隠し砦の三悪人」

まずタイトルが格好いい。
実は隠し砦は途中まで出てこないし、そこを根城にしているのは悪人でもないし、三人でもない。でもそんなことはどうでもいいのだ。タイトルが七五調になっていて思わず口ずさみたくなる。

本作での三船は正統派。どうしても「七人の侍」や「羅生門」の印象が強いのだが、初期の黒澤作品でのテイストに近いか。それでも騎乗でのアクションシーンなどは圧巻。現代であれをできる役者はいるのだろうか。

ヒロイン役の上原美佐は新人ということもあり、あえてセリフが少ない役回り。しかしその美貌と気品は強烈な印象を残している。早々に引退してしまったのが惜しまれる。

千秋実と藤原釜足のコンビが、スターウォーズシリーズのC-3POとR2-D2コンビの元ネタになったというのは有名な話。自分自身は千秋実という役者は黒澤映画でしか知らないのだが、それまでの役柄はどこかすました嫌味っぽいものが多かったが、本作ではまた違った一面を見せてくれた気がする。

なんだかスターウォーズも見たくなってきた。。


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