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続編を観るべきか観ざるべきか、それが問題だ~「ビフォア・サンライズ」

最近、トップの画像をAIツールで作っているのだが、どうしてもイーサン・ホークがひげ面になってしまう。それもマリオっぽく。
それはともかく、映画好きの間で大人気の「ビフォア・サンライズ」、ついに鑑賞してみた。1995年公開の作品ということで、もう30年近く前の作品なんだな。

会話が中心でとりたててハプニングが起きるわけではないスタイル。
飾り気がないながら終始いいムードで進行していて、若い時に観ていればそれなりにキュンだったかも。でも正直半ばくらいにその会話にも食傷気味になってしまったのも事実。すでに自分の感受性が衰えてきているということか。

この作品を観て、感じたことは二つ。一つは、この何気ない会話劇の演技がとても「自然すぎる」のではないか、と思ったこと。
映画もやはり芝居なわけで現実ではない。現実の会話は当たり前だけど、言い間違いや聞き取りにくかったり、誤解したりされたりすることも少なくない。まさに気に利いた言葉を用意していたかのようにスラスラ口から出てくるさまは、自然さを演出の肝にしているからこそ不自然さが際立つようだ。

もう一つは、本作の「別れ」を「死」に置き換えると、心中モノに読み解けるのではないかということ。
住む国も生活もまったく異なる二人、一緒にはなれないことをわかっているから近づくことができない。あてのない約束をして別れを選ぶ二人は、まるで来世での再会を誓うようではないか。

そう思うと、続編があるのはちょっと蛇足ではないだろうか・・・と思ったわけで、「ビフォア・サンセット」以降は未鑑賞。どうしようかな。

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