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どうしたボギーという感じの後期作品群~「キー・ラーゴ」「アフリカの女王」

ハワード・ホークスの次はジョン・ヒューストン視聴週間に。
こちらでもやはりボギーが主演の作品が続く。ただこちらはハードボイルドとはちょいと違った、どちらかというとあまりカッコよくないボギーの作品と言えるだろう。
まずは1948年公開「キー・ラーゴ」

知らなかったのだが、キー・ラーゴとは島の名前。そういえばどこかで聞いたことのあるキー・ウェストもこの列島の一部で、総称してキー・シリーズと言うそうな。

本作もボギーとバコールの共演なのだが、「脱出」「三つ数えろ」とは違って、バコールもやや落ち着いた印象。とはいえまだ24歳くらいなので早熟なのか、それともボギーとの生活で満たされているのか。

ボギーの見せ場は最後のボートのシーンくらいで、それまでは格好はつけるけど右往左往な感じが続き、どちらかというとギャング連中のふてぶてしさの演技の方が目を引く。でも最後はなんだか間抜けであっけなかったなぁ。
ボートで帰るボギーと、それを窓を開けて待つバコールで幕は下りる。
そのボートが3年後には小汚いボートになっていくわけで。

それが1951年公開の「アフリカの女王」

こちらのボギーはハードボイルドというかワイルド、粗野という感じ。彼にはそのどちらかしかない、と言ってしまえば身も蓋もないだろうか。
この映画は、ディズニーランドのジャングルクルーズの元になったとか。たしかに劇中にいろんな動物も出てきたり、急流下りなどもある。

共演はキャサリン・ヘップバーン。ボギーと同じく当時すでにスター。
それなのになかなか撮影は過酷だったようだ。そこまでさせるか、というシーンもあちらこちらに。でも、それがそこまで作品の面白さにつながっていないというのも酷な話であるけど。

あと、あまりキレイでない身なりで若くもない二人のキスシーンは、正直観てられない感じではあった。80年代邦画のポロリと同じく、必ず入れてこないと収まらない感じだったのだろうか。

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