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これは映画史に残る傑作~「情婦」

マレーネ・”ディ”ートリッヒ、ですね。デートリッヒではなくて。
さて、彼女の出演している作品の中で最高傑作と言えばこちらだと思っている。1957年公開「情婦」。原題は「検察側の証人」

後年「お熱いのがお好き」や「アパートの鍵貸します」を監督するビリー・ワイルダーの監督作品。どうもコメディ作品の監督と思いがちなのだが、彼のキャリアの前半、というか大部分はこうしたシリアス系が占めていた。

作品の中で、ディートリッヒはプロット上でも重要な役回りを演じている。ネタバレになるのであまり深くは言及できないが、演技らしい演技は本作くらいではないだろうかと思うくらいだ。他の作品は、素のまんま?と思ってしまっていたので。

何より、本作では主役の弁護士演じるチャールズ・ロートンの演技が観ていて小気味良い。加えて彼のプライベートでの伴侶でもあるエルザ・ランチェスターが看護師役で出演し、その軽妙なやりとりが作品に軽みを与えてくれている。

それにしても、この映画は実にムダな場面がない。大した脚本だなと思ってしまう。映画史上の傑作なので、多くの人に知ってほしい作品の一つである。

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