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新たな映画の可能性を示した?~「ジャッキー・ブラウン」

今はタランティーノ強化月間。
1作目から鑑賞中なのだが、あまり語られることのない3作目が地味に良い。
1997年公開「ジャッキー・ブラウン」

タランティーノというと、どうしても「レザボア・ドッグス」や「パルプフィクション」のようなバイオレンスや時間軸入れ替えや無意味なトークが売りと思われがち。これらの作品に比べると、本作はだいぶ派手さが控えめ。その分落ち着いて観られる作品である。

内容は2時間ドラマ的でもある。でも細かいこだわりや個性的な俳優陣のおかげでとてもクールに見える。なんといってもパム・グリアが魅力的である。

この頃までの映画(特にハリウッド)は、いわゆる大作志向というか、大きなストーリー展開が主だったように思う。現にこの年のアカデミー賞はあの「タイタニック」。
それに比べるとどうしても、チープさが目に付いてしまうのが本作。でもそれでいいんだよ、それがクールじゃない? といっているかのようでもある。

そう思うと彼の真骨頂は「映画はおもちゃ箱」的な自由な発想なのだと思う。こういう作品でもいいんだよと、映画の新たな可能性を開いてくれたのではないだろうか。

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