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レット・イット・ビー/ザ・ビートルズ Let It Be / The Beatles

同じ中学から同じ高校に進学した友達のI間君が隣のクラスにいて、休み時間にたまたま遊びに行ったら、教室の後ろでガットギターを弾いている背の低いやつとそれを見ている背の高いやつがいた。
曲はザ・ビートルズのレット・イット・ビーのソロパートだった。

むむむ。
俺は思わず声をかけた。

「それビートルズでしょ?」

「そうそう、中学の文化祭でやったんだ」
「今弾いてたのはシングルバージョンで、アルバムバージョンとソロが違うんだよ」
そうなのか、曲はなんとなく知っていたけどレコードは持ってなかったし、そんな細かいことまで気にもしたことなかった。

でも俺はピンと来た。
そしてすぐさま言った。「一緒にバンドやらない?」

その時はまだ名前も知らないやつだったけど絶対一緒にやったら楽しいだろう。
根拠のない確信があった。

彼の名前はT川君と言った。
横で見ていた背の高いほうはI川君というらしい。
T川君が言う「I川君はその文化祭でドラム叩いたんだよ」

「うおおおおおおおおおおおおっ!
ドラム?
中学生で叩けるやつなんているんだ!
俺たちは中学の時はドラムをステージの横に飾っただけだったんだよ。
ねえ、じゃ一緒にバンドやろうよ」

「うん、いいよ」

2人とも快諾してくれた。

バンドメンバーは突然何の予兆もなく、
驚くべきスピードで3人になった。



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