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【無知の知シリーズ】持続化給付金ってなに?【個人的備忘録】

「無知の知」

哲学の入門書なんかを読むと、必ず最初の章に出てくるのがソクラテス。古代ギリシャの哲学者です。
古代ギリシャでは社会のインフラとして「奴隷制度」がありまして、裕福な市民層は、それはもう「暇」だったそうです。生存に必要なことは奴隷がやってくれますから、お金持ちにはたっぷり時間がありました。
人間、暇になると、普段は気にも留めなかったことばっかり考え始めます。なぜ神はいるのだろうか?なぜ自分は存在するのだろうか?そもそも「存在」とは何か?
そんなこんなで始まったのが哲学と言われています。つまり、言い方を変えれば、哲学は暇人の特権です(大声では言えない…)。ちなみに「学校/school」の語源は「暇」を意味する古代ギリシャ語「スコレー/scholē」から来ていると言われています。
今でこそ小中学校は義務教育になっていますが、本来「学ぶ」ということはとても裕福なことで、恵まれている証拠なんですね。

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さて、話が盛大に逸れました。
私が在籍する会社も新型コロナウイルスの影響は深刻です。取引先の企業が元気でなければ、私たちの仕事も衰退していく…。そんな因果関係のため、通常どおりには仕事も進みません。
というわけで、本日も在宅勤務中。時間の流れがかなり変わりました。通勤の手間が削られるだけでも、だいぶ余裕が生まれます。なので、その分の時間を資格勉強にあてたり、企業の役に立つような情報を集めたり、時間があるからこそ、やることの真価が問われる状況です。

そんな中、いろいろ調べていると、知らないことばかりがどんどん出てきます。雇用調整助成金だの、「リモートワーク」って言葉だの、おそらくこの状況にならなければ、知らないことばかり…新しい情報を知る度に、自分の無知さ加減を痛感しているわけですが、今回の「持続化給付金」もそのひとつです。
なので、今後は【無知の知シリーズ】という形で、覚えておいて損はないトピックスを、自分のための備忘録(メモ書き)として、記事を残していければと思います。

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※2020年5月7日更新
持続化給付金については正式決定となりました。5月1日より申請開始しております。

<持続化給付金とは>
法人または個人事業主などが、新型コロナウイルスの感染拡大で売り上げが大きく落ち込むなど、特に大きな影響を受けた場合に支えてくれる国の制度。
<対象となる事業者>
■法人・・・資本金10億円以上の大企業を除く、中堅企業、中小企業、小規模事業者。
■個人事業・・・フリーランスを含む個人事業主。
※医療法人、農業法人、NPO法人、社会福祉法人など、会社以外の法人も対象。
<特徴>
返済の必要がない給付金を受け取れるのが大きな特徴。
2020年1月から12月までのいずれかの月に、売り上げが去年の同じ月に比べて半分以上減少していることが条件。
ひと月でもあればOK!
※毎月の売上は減っているけれど、半減するほどではない、というケースは対象外。
<給付額>
★給付額=前年の総売上(事業収入)-(前年同月比▲50%月の売上×12ヶ月)
→つまり、今年のある月の売上(昨年の同じ月の売上を50%以上下回っていることが条件)を12倍して仮の「年収」を計算し、それと昨年の年間売上との差額(減収分)を国から給付します、ということ。
※ただし、全額補填されるとは限らず、それぞれで限度額がある。
■法人・・・上限200万円
■個人事業・・・上限100万円
<注意するポイント>
★あくまでも基準は「売上」
→経費などを差し引いた「所得」ではないので要注意。
★対象期間は事業者が決められる
例)とある個人事業主の売上ピークが3月~5月昨年の事業収入が380万円の場合
4月を基に申請すると・・・
→調べたら、今年4月の売上が25万円、昨年4月の売上が50万円だった。
→計算式に当てはめると、380万円-(25万円×12ヶ月)=80万円の給付金がもらえる!
5月を基に申請すると・・・
→調べたら、今年5月の売上が23万円、昨年5月の売上が50万円だった。
→計算式に当てはめると、380万円-(23万円×12ヶ月)=104万円なので、上限100万円まで給付金がもらえる!
※申請のタイミングが重要になってくる。早急にやるべきか、先々の売上などを予測して、どこまで見極めるか・・・。
<申請方法>
今のところWeb上で申請処理できるように調整中とのこと。補正予算の成立が前提だが、国は5月の大型連休明けの給付開始を目指している。
持ち物としては、住所と口座番号の他に、
■法人・・・法人番号、2019年確定申告書類の控え、減収月の事業収入額を示した帳簿 など
■個人事業・・・本人確認書類、2019年確定申告書類の控え、減収月の事業収入額を示した帳簿 など

※2020年5月7日更新
「持続化給付金/申請用HPはこちら」→https://www.jizokuka-kyufu.jp/

※制度は今後も追加や変更の可能性があるので、詳細は下記の窓口までお問い合わせください。
→経済産業省の中小企業金融・給付金相談窓口(0570-783183)
→平日・休日とも午前9時から午後5時まで

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ところで、ソクラテスは、古代ギリシャで最も神聖な場所で、「アテネで一番の賢者はお前だ」と神からお告げを聞いたそうです。しかしソクラテス本人は「自分は何も知らないことばかりなのに、なぜ賢者と言われるのか」と疑問に思ったようですが、その「何も知らない」という状況を自覚している点こそが重要で、「自分が無知であることを知っていることが、知恵があるということだ」という結論に達します。
そこから生まれたのが「無知の知」という言葉で、「知らないことを自覚する」という哲学の出発点を指し示す言葉です。最終的にソクラテスは、人々の無知さ加減を露呈させてしまった(街中を練り歩いて人々を馬鹿にした)ことで反感を買い、有罪判決を受けて死刑になるのですが・・・(ソクラテスは絶対に友達ができないタイプの人間ですね)。

知らないことばかりの世の中、学ぶことで人は裕福になりますが、あくまでも謙虚に。今日も前向きに自分の無知を恥じています。

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