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有益さと有害さ

とある介護士とおぼしき
SNSの投稿を見た。

内容は

何かにつけて
「年寄りだと思って!」
と利用者に文句を言われる
どっから見ても年寄りじゃん

という投稿

ん?
何を言っているんだ?

この利用者の場合
『年寄りだと思って』は
『年寄り用の対応をするな』
『そんな対応じゃなくても分かる』
つまり
『あなたの対応が納得できない』
ということ

この利用者は自らの言葉で
自尊心の境界線を示している
すなわち
『ここから先は受け入れられない』
『あなたの言い方や対応は
 納得する事ができない』
ということ

そりゃ『年寄りじゃん』と
思うような感性では
そう思われても仕方がない

介護職における
真の意味での平等とは
施設のルールの中で
利用者の人間性を尊重すること
認知症があろうとなかろうと

簡単に言えば
提供する内容の平等さは
規則により変えられない
利用者の個々に適した
言葉や表情を選び
快く納得していただく
必要があるという事

もっと簡単かつ辛辣に言うと
全利用者に受け入れて
いただけるよう
君の脆弱な能力と対応方法を
根本から学び直せという事

『どっから見ても年寄りじゃん』
などと思い浮かぶ感性は
介護業界に適していない
100歩ゆずって思い浮かんでも
『声や文字』にする必要が
いったい何処にあるのだ?

誰かれ構わずマニュアル通りの
『平等な対応』は
利用者の尊厳を害する
『不平等な結果』を招く

平等であるか否かは
サービス提供する側が
決めるものではない

それに気付けない者達が
介護業界には過半数以上いる
ましてや このような投稿
だから世の中から
『選ばれる職業』に
いつまでもなれなず
慢性的な人手不足が蔓延する
自分達で自分達の首を絞めている
それにも気付かないだろうから
投稿するのだろうが

彼らに多い本音は
『質の向上はやりたくないが
 我々の収入を上げてほしい』

そんな都合の良いものが
まかり通る訳がない

質を上げなくては
利用者は増えない
利用者が増えなければ
収益は上がらない
収益が上がらなければ
賃金は上がるはずがない

どの業界でも当然の事だ
学生レベルの発想では
務まらないのが社会である

『どっから見ても年寄りじゃん』

このように捉えて投稿した
この発信者は
会話能力と人間性の希薄さを
自ら浮き彫りにしたあげく
SNS上で自分と介護業界の
恥をさらしているとも
気が付かないのだろう
そして それに共感する者達も

それらが多数派であれば
世論となりうるが
多数派が正しいわけでもない

『発信』や『意思表示』
それらは自分が属している世界を
おとしめる事になりかねない

つまり責任が付いて回るということ

『発信』というものは
ひらめいた事柄を
しっかり熟考するがゆえに
読み手に『有益な情報』となる
熟考なき発言は時に有害となりうる

その点 
『note』は気に入っている
発信者に『伝えたい』という
意思が文面に溢れている

これからも『note』で
読み書きしていきたい
そして私も気を付けて
言葉を選んでゆこう

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