(キャリア)家庭の「バックオフィス」という考え方
おはようございます!
タイトルがすでに炎上しそうですね。先に謝っておきます。
専業主婦のみなさま、勘違いさせて、すみません。
今日は、専業主婦を5年経験したワーママである私が、独断と経験に基づき、
「専業主婦」について、考えたいと思います。
なれるものなら、私もいますぐ仕事を辞めて「タイムリッチ」な主婦に戻りたいところではありますが、しばらくはお金を稼ぎたいので、子どもが独立しそうな、あと10年か15年くらいはワーママをやろうかと思っています。
子供が独立して生活費や教育費がかからなくなったら、即仕事は辞めると思います。
過去に、数年間、実際に「専業主婦」をやってみて思うのは、専業主婦とは「サポート部隊」に徹するということなのである!
かつ、今の時代においては「贅沢品である」ということでした。
実情として、「プロフィットセンター」ではなく、あくまで「コストセンター」であることの自覚はありつつも、子供を保育園か幼稚園に送ったら完全フリータイムで、掃除洗濯を適当にやっておけばよく、控えめに申し上げても「最高の生活」でした。
ということで、こちらの記事は決して主婦批判ではなく、主婦というのが家庭においてはどんな存在なのか、経験をもとに、私の私見を書きたいのと、
「ワーママにも、専業主婦が欲しいなー」、という話をひたすら、したいと思います。
共働き家庭であれば、夫婦に「追加で」専業主婦的なポジションの方をお願いしたいところであり、実際香港やシンガポールであれは「バックオフィス担当」のヘルパーが雇える環境があるのですが、女性への差別が根強い日本人にはそのオプションは与えられておりません。(なお、日本国籍ではなく、外国籍の方や経営者なら日本でも雇えます。月35万くらい払える財力があれば。)
ですので、現在の日本の共働き家族は「おばあちゃん・おじいちゃんヘルプ」のような、伝統的な裏技でもない限り、一瞬にしてブラック産業に転落します。
スーパーエリート☆キラキラのワーママみたいな人はだいたい必殺・伝統的な裏技を使っていますので、そこは、裏技がない人は決してだまされて、がんばりすぎたり、自己嫌悪になったりしてはいけません。
たまに配られる給付金でも飴にして、がんばって20年間。
財務上も、時間配分上も、肉体的負担も、共働きはストレッチされ続けるしかありません。
それか、女性がバッファーというか緩衝材になりパートタイムの不安定な仕事になる。長期的なキャリアもなかなか築けない。
これは、日本に住んでいてとても残念なことです。
結論として、主婦というのは
家庭における「専属バックオフィス」
という存在だと思っています。
金融機関でよくある考え方で、「フロント」「ミドル」「バック」という考え方があります。
フロントというのはビジネスを行い、顧客と話、収益を稼ぐ部署。
ミドルは決済などフロントに近い場所で働くセミ・バックオフィス。
バックオフィスは、人事、法務などの管理部門。
これを家庭に置き換えると、稼いでくる「夫」が「フロントオフィス」。
それを支えつつ、将来の稼ぎ頭を育てる「バックオフィス」が専業主婦。
ある意味、経理、一部の戦略、人事、コーポレートサービス(掃除とか食事作りとか)、すべて担います。
共働きだと「フロント」が2人になるので、バックオフィスジョブを「分担」する必要がありますが、この「バックオフィス」を専属で行うのが主婦。
この考え方で重要なのは、「収益を作る」のはあくまでフロント。
バックオフィスは必須でありつつ「コストセンター」とも呼ばれます。
管理部門なので、残念ながら「経費を食う」ことしかできないのです。
会社では、フロントに評価されなければバックオフィスの人は出世できません。
こうした「力関係」が明確にありつつも、ガバナンス上は独立して存在する必要があります。
家庭においても同様で、お互い「独立」かつお互いに「挑戦」(「え、これなんでママ友ランチで経費こんな使ってるの?」「なんでボーナス少ないわけ?」「あんたどこでこのお小遣い使ってんの?この女の名刺は誰の?」)みたいなことを、し続ける必要があります。
お互いが、完全に別々に行動しているとそのうちガバナンス不足で不祥事が起きます。
ので、ちょいちょい「質問し、挑戦する」と家庭はうまくいくということです。
お互いがうまくけん制し合わないと、家庭がうまく存続できません。
お金がある場合や、バックオフィスの手間が多すぎる場合、会社はムンバイなど賃金が安い場所に外注しているように、主婦は家事を「外注」することもできます。
子供がいる場合、人材育成の割合が通常の会社よりも、多めにはなり、かつ楽器・運動・塾などの習い事などはよっぽどではない限り「外注」する必要があります。
FIREのような状態を達成するなら、延長戦でほぼすべてを外注して主婦を継続するというオプションもあり、これは私が実際香港で体験したのですが、とっても快適です。
住み込みヘルパーという「専属バックオフィススタッフ」がいることで、子供達と充実した時間を過ごしているママパパ(香港)と、雑務に追われて髪を振り乱して子供を叱っているパパママ(日本)という
「全く異なる人種」が地球上に存在している、ということは日本人のワーママも知るべきだと思います。
正直、論理的に理解するのが困難なほど、国ごとにワーママのブラック度合いに差があります。
もちろん、ワーママが「専任バックオフィス」をすべて外注すればよいのか、というとそうではないと思いますが、雑務に追われることがなくなるので、日常の7割の頭痛を減らせている感じでした。
毎日、食事は勝手に準備され、子どものお迎えに行ってもらっている間に急ぎ足でヨガに行き、掃除もアイロンも、気づいたら終わっていました。
何なら勝手に、なんと「毎日」ベッドシーツもかえてくれていました。
旅行もヘルパーを連れて、気軽に行くことができました。
子どもはホテルにおいて、大人は飲みにも行けます。
日本においては、移民の受け入れは介護に限定せず、家事・育児にも入れてほしいと思います。(もっとも、今の為替水準だと、だれも海外から出稼ぎに来てくれないかもしれませんが・・・)
国としても、地域としても、地域の育児終わった人に安価で頼むというような、生ぬるい地域サポートでお茶を濁すみたいなことはもう辞めてください。
実際、こういう地域系日本人ヘルパーは、まったく使えたためしがありませんし、私が仕事を請け負う立場なら時給750円は安すぎます。
政治家の方が本当に少子化を止めたい、というつもりがあるなら、香港・シンガポールのヘルパー制度をマネしてさっさと導入して、
ワーママにも「バックオフィス人員」を雇うオプションを提供してください。
介護も大事かもしれませんが、育児の方が今後の日本には、大事に思えます。
スタートアップ企業の場合、「バックオフィス人員」を雇う余裕がないことから、フロントやミドルがバックオフィスの仕事もすることで、「ワンオペ」状態になることがあります。
日本のワーママ家庭も人手が足りないスタートアップとほぼ同じ、「ワンオペ」状況です。
本当は3人欲しくても2人しか子供を持てない、結婚できない、という人もたくさんいるかと思いますが、せめてワーママとして働く人向けに、「バックオフィス提供」制度を整えてほしいです。
ちなみに香港にいたときは一か月で4200香港ドル、当時6-7万円の「専業主婦」への出費でした。
主婦が専業でやっている仕事を、共働きは無理やり分担しており、こういった「見えない仕事」を可視化する必要があると思っています。
主婦は基本的にカスタムメイドのスーパー(お局?)バックオフィスみたいなポジションだと思いますが、フロントががんばってお金稼ぐところを女性も担うのであれば、その分のバックオフィスジョブを誰かにやってもらいたいよー!
という話でした。
まとめると、私も「じーちゃんばーちゃんヘルプ」か「専属バックオフィス」が欲しいです。
という、単なる感想でした。
ワーママの皆さん、ブラックであることを自覚して、がんばりすぎないようにしまよう。
以上、参考になれば幸いです。
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