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「真面目」は最強武器か初期装備か

僕の性格を家族、友人、その他出会ったことのある人々に尋ねると、十中八九「真面目」と答えるだろう。

挨拶や返事をきちんとする。
目上の人や初対面の相手には敬語。
決められた時間を守る。
仕事は一所懸命に取り組む。
いたずらに嘘をつかない。

自分で言うのもなんだが、「真面目」という言葉が一番しっくりくるのではないだろうか。


しかし、この「真面目」という言葉は、なかなかの曲者である。
「真面目」は、時折ネガティブな意味合いとして使われるからだ。

たとえば、自由奔放に生きている人は僕のことを「真面目だねぇ」と言うだろうが、時としてこれは皮肉めいた表現と捉えられてしまう。
「そんなに頑張ってどうすんのさ」
「肩肘張って生きてても苦しいだろうに」
といった本音が見え隠れしている。

あと、これは多少偏見が入っているが、女性に好きなタイプを聞いて「真面目な人」って言う人が(少なくとも僕の周りには)いない。
これまで出会った人の多くが「一緒にいて楽しい人♡」とか言うんだよ。だいたい何だよ「一緒にいて楽しい」って。男は貴様を楽しませるために存在しないのだよ。他力本願も甚だしい。あとなにか、「真面目」な奴はつまらないとでも言いたいのか。むきー!くやしい!帰れ!

過去のほろ苦い思い出が甦り、少々熱くなってしまった。失礼失礼。

冷静に考えてみると、「真面目」は前提条件というか、「真面目+αで、さらにどんな要素があると良いか」という議論になっている気もする。
これまで僕は「真面目」を最強武器のように掲げていたが、その実は初期装備だったのかもしれない。

ずっとオチェアーノの剣だと思っていたものが、ひのきのぼうだったなんて・・・

どうりで全然効果がないわけだ。よほどレベル上げをしない限り、こんな装備でオルゴ・デミーラなんか倒せやしないよなぁ。その前に、東の塔のチョッキンガーで詰むぞ。

どうやら、「真面目が売りです」が通用するのは嵐だけらしい。オーマイグルーヴ。


さらには、こんな否定的な意味もあり得る。

  • 堅苦しい(お堅い)

  • 融通が利かない

  • 冗談が通じない

  • ユーモアに欠ける

そういえば、アニメ「デジモンアドベンチャー」で、城戸丈の紋章は「誠実」だった。
丈は、選ばれし子供達の中で最年長。性格は生真面目だが、融通が利かないところがある。優柔不断で気が短い面も。
このように、丈はどちらかと言うと軟弱なイメージがあり、やや頼りなさげである。あとメガネ。

ほかの男子と比べてもそうだ。
太一のようなカリスマはなく、イケメン枠はヤマトに取られている。エンジェモン系統のパートナーを持つ最年少のタケルとは、扱いがまるで違う。
唯一キャラ立ちできそうなインテリ要素も、作中では光子郎の専売特許だった(丈も一応、おばあちゃんに教わったありがたーいお経のおかげでピンチを切り抜けた実績があるが)。

ちょっと待て。
丈の性格ってさぁ・・・


ほぼ僕じゃね?



いろいろと不遇な感じも含めて、まんまアルロンやんけ。
な、なんてこったい。

でもまぁ、もちろん丈にだって良い所はある。自分一人でユニモンの黒い歯車を取ろうとしたり、自分の身を挺して溺れているタケルを助けたりと、責任感は人一倍強い。さすが誠実の紋章に選ばれただけのことはある。


何の話だっけ。
あっ、そうそう、「真面目」の話。


「真面目」というのは、やはり大きな強みになり得るのではないだろうか。人として大切なものをしっかり持つことは、意外と難しい。僕のように「真面目」がデフォルトの人もいれば、「真面目」ができずに苦労した人もいるだろう。
こと現代のように人とのつながりが希薄と言われている社会でさえ、人は人とのつながりなしでは生きていけないのだ。

ならば、「真面目」であることは決して無駄ではない。誇るべき気質である。

とは言え、「真面目」がすべてでは心許ない。
「真面目」をベースに、自分の中にあるいろいろな要素を見つけ、それらを磨き上げるのも大切なことだ。
さすれば、「真面目」=「つまらない」の固定観念をもぶち壊すことができるかもしれない。


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