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早朝覚醒と生活スタイル

 夫の早朝覚醒が再燃している。一時期は深く、長く眠れるようになって、薬も減らして喜んでいたので、再びやってきた早朝覚醒に多少なりともショックを受けているようだ。

 早朝覚醒といっても、10時過ぎには薬で眠っているし、朝4時ごろ起きたとしても、6時間程度は寝ているわけだから「そんなに気にしなくてもいいのでは?」という言葉が出かかって止まる。

 何にせよ、本人が気になるものを「気にしなくていい」と他人が言ったところで、何の足しにもならないな。そう思って、言葉を止めた。

 代わりに言ったのはこんな感じのこと。

「これからは自宅で仕事をするんだから好きな時に昼寝ができるし、そうするために仕事のスタイルを変えたんだから眠れる時に寝たらいいよ」

 世間一般の“働く構造”に自分を合わせるのが難しくなってきた時、私たちはどうしたらいいのだろう。薬に頼ることが悪いことだとは思わないけど、不必要に増やしてまで自分を合わせないといけないんだろうか。

 私たちは50代に入ったところで、そのことに向き合わないといけなくなった。子どものいない私たちにとって、働くこと、お金を稼ぐことはどれくらい必要なんだろう。
 健康のためにも働いたほうがいいし、生活していくためにはお金を稼いだほうがいいとは思っている。じゃあ、どれくらい?

 自分にちょうど足りるくらい稼ぐというのは至難の業かもしれないけど、仕事のサイズを小さくする分、生活のサイズも小さくしていけばいいのであって。
 自分が理想とする暮らしをするために、無理して働くのか?といったあたり。

 大丈夫。生活を小さくしても楽しめることはきっとある。ぜいたくよりも健康のほうが大事だ。

 仕事を辞めた今、新しい自分たちのスタイル(働き方、生き方、自分と付き合う方法)を見つけていく。それがきっといま大事なことなんだと思う。

 眠れた/眠れないに神経をとがらせるような、そういう生活は自分の人生を誰か(社会・常識・思い込み)に明け渡しているようなものかもしれない。

 忙しい毎日の中で、大事なものを見失わずにいるのは難しい。私たちは仕事を辞めて、次に向けて自分たちのスタイルを、自分たちにフィットする生き方を探している。

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