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【読んだ本】ロシアのジャーナリスト、落語、文春砲そして黒マハさん

秋が来た記憶があまりないのですが、読書の秋祭りは1人で開催しておりました。
というわけで、読書の秋祭り第一弾!(第二弾があるの自分⁉︎)

amazonのリンクでご紹介させていただきます。

『母、アンナ』

アンナ・ポリトコフスカヤ氏をご存知でしょうか。私はこの本を読むまで知りませんでした汗
ロシアのジャーナリストで、チェチェン紛争当時にチェチェン入りして真実を伝え、困っている人たちを助け、そして暗殺されてしまった女性です。この本は、そのアンナの生きた軌跡を娘であるヴェーラさんが記したものです。

娘さんは兄と共に、母に厳しく育てられ、母のジャーナリズムを1番近くで見聞きした存在です。アンナから見たらおそらく子どもたちの存在は精神的な支柱だったに違いありません。でも劇場がチェチェン過激派に乗っ取られた時に交渉役に指名されたり、1人の人間としての尊敬と家族としての心配が入り混じる家庭だったようです。ヴェーラさんも今では娘さんを連れて、どこかの国に引っ越して(身の危険から逃れるために)そこから発信されています。
ロシアの今を知るのに、ロシアの人が書いた貴重な本でした。

『令和版 現代落語論』

落語好きな私には、日頃高座に座る落語家さんがどんなことを考えているのか見えて(読めて)とても面白かった本でした。
落語界も変化しつつあること、談志師匠の言葉、落語。それから古典落語を改作した場合の話のあらすじなど多様に落語を切り取っていて、また、QRコードを読み取るとYouTubeで落語が見られるという面白さ。

古典落語を、江戸時代を知るために多少現代との齟齬が大きかろうが、こういうものだろうと無批判に見て、その挙句なんだか現代にはそぐわない部分も大きいなとか、人を結果として嘲笑するのは抵抗があるな、とか考えてしまっていたのをこの本は一刀両断してくれました。

さてさて毛色が変わってこちら

週刊文春についての本が光文社から出ているという面白さ。
文藝春秋という会社がどんななのか、
新潮社とどう違うのか、そして週刊文春はなぜ今の立場を築いたのか、編集長によるカラー、それから社員の働きっぷりなど自分がそこにいるかのような臨場感で読めます。

長いけど…また再読しようと思っています。

それから原田マハさんが書かれたこちら

この表紙、怖いと思ってしまいました。
それから何が黒い絵なのだろうかと読み始めてみたら、ノワール小説というのですか?
官能的でもあり、人の気持ちをえぐってきた原田マハさん。

正直官能的な部分は、ちょっと形通りというか、観念的かなーなどと感じましたが(ならどんなのが満足なのか?はわからないのですよ!)原田マハさんだよね?この本?と思いながら、読みました。
なかなか自分の黒い部分も読みながら感じたので、そんな自分を炙り出すのにも良いかもしれません。

最近読んだ4冊、読書の秋はまだまだ続きます。

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