子連れライターが「旅を収益化」するのにやったこと
「好きに旅をしながら働きたい」
いったいどれくらいの人が、そんな思いを秘めているだろう。言うは易し行うは難し。「そんなん出来るなら誰でもやっとるわ」と多くの人が思いとどまるだろう。
旅をしながら仕事をする、だけでなく自分の旅が仕事(収入)になったらどれだけいいだろう。フリーランスになってから、常々「自分の旅を収益化できないか?」と考えてきた。2020年10月ついに挑戦する機会に恵まれたので、書いてみたい。
これはある「勢いで個人事業主になった」ママライターの奮闘の記録である。
何故子連れで取材旅行するの?
単にやりたいから、と必要に迫られてるから、の両方の答えになる。
自宅には夫がいるので、子供を置いて行こうと思えば、置いていける。実際、ひとりで家を出ることも多い。夫の育児レベルは高く、ひとりでも問題なく息子の面倒がみられるのだ。しかし自分が逆の立場だったら、どうだろうと考えると、とても任せっきりには出来ない。
なので、マイルールとして1週間まではセーフ。それを超えた場合は、原則子連れで旅に出ると決めている。(夫はこのルールを知らない)
あ、ご心配の方もいるかもしれないので念の為。保育園の年中行事には、事前練習を含めしっかり出ております。はい。
結局「子連れ取材旅行」の収益はいかほどに?
前置きが長くなったけど、肝心の「子連れライターが、1回の旅を元に書いた記事の収益」で語ってみようと思う。2020年10月に四国一周+αの旅に出た時のデータをあげてみた。
行程:4泊4日(車中泊1日) 母ひとり子ひとりのワンオペ弾丸旅
0日目:東京→(サンライズ瀬戸で移動)
1日目:香川→徳島(大塚国際美術館)→高松泊
2日目:香川→坪尻(秘境駅)→金比羅宮→アンパンマンミュージアム→高知
3日目:高知→しまんトロッコ→松山で人遊び→道後温泉
4日目:道後温泉→倉敷→大久野島→帰宅
支出:66,709円(食費、お土産など全てこみ)
収入:63,000円(この旅に関する記事で得た収益)
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▲3,709円
と、意外にも収支トントンと言う結果だったのである。みんな大赤字を予想したでしょう!私もしてました(笑)
GoToトラベルのおかげでしょ?思われるかもしれないが、宿と交通手段は全く別の個人手配なので、意外とGoToの恩恵は少ない。もっと上手く使って安くできたんだろうけど、どうしてもサンライズに乗りたかったのでこれは必要経費なのだ。あと各地での食事は贅沢したので、これを削れば出費<収入にできたけれど、折角の旅行だから美味しいものが食べたいので好きなものを食べた。反省はしていない。
あ、ちなみにひとり旅の場合、割と簡単に黒字になります。
旅で稼ぐためにやったこと
当たり前のことばかりだけど、バカにできないこと2つ。
①営業
といっても、ガツガツした感じではなく「〇〇まで行くけど、お使いありますか?」と、自身が書いているメディアに旅行企画を売り込む程度。旅行メディアでなくても意外と企画が通ることがあるので、通ればいいか〜程度の精神で行くのが◯。
営業したからこそ、損益トントンの旅になったと言える。普通に過ごしていたら、一回の旅に対して1つの仕事しか入ってこないから、こちらから働きかけるしかない。
事前に予定を立て、「この行き先ならこのメディアの受けがいいかな?」などと考えて売り込むのがポイント。売り込みたいメディアで過去に取り上げていないかもしっかりチェックしておく。旅を一つの旅行として記事にするのではなく、行った施設やホテル、交通機関などそれぞれ記事化すれば、結構なネタ数になるので、そうして収益化を図る。
細かい件数は書けないが、取材と体験記の仕事を数件頂いた。特に出先でも取材の案件をいただけたのはありがたい。
②SNSを活用
「○○付近にいます」と行ったことを呟いてみる。ポロっとお仕事が入ってくる事がある。
とはいえ、母子二人旅、あまりオンタイムに居場所を知らせるのは危険なので、ご利用は計画的に!
もっと稼ぐにはどうすればいいか?
これからも「収益のあがる旅」を続けていくために、もっと稼ぐにはどうすればいいか考えてみた。
・SNSでの影響力を高める
・もっと実績を増やす
当然といえば当然だけど、ライターとしての価値を高めると単価が上がりオファーも増える。特にSNSのフォロワー数は名刺がわりにもなるので、しっかりとアウトプットするのは大事だと実感している。ちなみに私のTwitterのフォロワーさんはまだまだ少ない。多ければいいってもんじゃないけど、来年はもっと繋がりを増やしたいと考えている。
また、ある程度軌道に乗ったらどのメディアで出してもらうかを考えないといけない。「記名記事かどうか?」「報酬は?」折角なら自分のプラスになる仕事がいいだろう。忘れてはいけないのは、執筆にかかる労力が、自分の将来、もしくは報酬に見合っているか?も見極めていかないといけない。ちなみにこれは、コンサルしてくださってる中村洋太さんの受け売り(笑)
言われるまで、考えてこなかったけれど、ママライターこそ「これは自分の価値を高める仕事なのか?」を気にしなくてはいけないと思う。我々はただでさえ時間がないので、使える時間をしっかりプラスに変えていかないと、書くことが辛くなってしまうだろう。
子連れ取材旅行のメリットとデメリット
子連れ取材旅行、収益以外のメリットは
・夫に完全な自由時間が出来る → 私も自由に家を出やすくなる
・子供に沢山の経験をプレゼント出来る → 人見知りしない子に
・トラブルを通して成長する姿が見れる
一番のメリットは、子供の経験値が上がることだと思う。私の旅は常に移動するスタイルなので、息子は「毎日違う場所」で寝ることになる。これを繰り返した結果、新しい場所に対するストレス耐性はその辺の大人よりある。あと、やたらと体力がつく、寝なくてこまる(泣)
体力オバケでこんな子が仕上がる↓ あれ、これってメリット?!
デメリットで思いつくのが、
・思った以上に仕事が進まない
・一人旅よりも気力体力を使う(寝れない)
一番のデメリットは睡眠時間が取れないことだろうか。
完全オフで仕事に行くならいいけれど、なかなかそうもいかない。重い荷物と子供を連れて旅をしなければならないのである。で、日中は子供の相手をしたり、移動したりしているので仕事が進まない。
じゃあ、いつ仕事してるの?
皆さんの予想通り、子供が寝てからライフを削ってやっている。なので、旅行中はかなり体力を使う。思った以上に辛いことも多い。一箇所ステイ型の完全なる「ワーケーション」だと、もっと取り組みやすいと思うので、旅なれない人は、まずは移動が少ないスタイルから始めるするのをおすすめする。
好きを仕事にしてみてどうだった?
で、結局やりたかった「旅をしながら仕事をする」どころか、その上の「旅自体を収益にする」とをやってみてどうだったか?
本当に旅が好きでないと、続かない
ほんとこれ。体力と気力が必要なのは否定できない。
結論が予想通りすぎて恐縮だけれども、これも聞いてほしい。
旅を収益化することはできる
大変だけれど、旅を収益化することはできる!(大事なので2回書いた)
私でもやれているので、あなたにもやれる。このnoteが「私も旅しながら仕事がしたい」というママライターさんの励みになれば嬉しい。
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