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【連続note小説】日向食堂 小日向真司30歳

真司たちは少し広いアパートに移り住んだ。
小さな家を買って文枝と一緒に暮らすつもりでいたが、その必要がなくなった。
真司たちは借家生活を続けることにした。

ある日、稲本武敏から電話が掛かってきた。
近くの居酒屋に出てくるように誘われた。
真司は指定された居酒屋に行ってみると、稲本が一人で先に来ていた。
稲本:「よぉ、真司、久しぶりだな」
真司:「真司?馴れ馴れしいな」
稲本:「まあ、気にするなよ。おれ、会社を立ち上げたんだ。まだまだ小さいけどいずれはでっかい会社にして見せる」
真司:「そうか、がんばれよ」
稲本:「なんだよ、愛想がねえなぁ」
真司:「知るかよ。その報告をするためにおれを呼び出したのか」
稲本:「そうだ」
真司:「はぁ、おまえの自慢話を聞くほど暇じゃないんだ」
稲本:「そう言うなって、何か困ったことがあったら遠慮なくおれに相談してくれ」
真司:「なんで?」
稲本:「おまえはおれの恩人だからさ」
真司:「おれ、何かしたか」
稲本:「高校生の時、おまえ、おれを助けてくれて、説教してくれただろ。あれから心を入れ替えて今日まで頑張ってきたんだ」
真司:「・・・・・」


▼関連エピソードはこちら


真司が生まれてから人生を全うするまでを連載小説として描いていきます。

<続く…>

<前回のお話はこちら>

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