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【連続note小説】日向食堂 小日向真司31歳

真司とあおいの間に二人目の赤ちゃんが生まれた。
今度は男の子で、「幸次」と名付けられた。
 
真司夫婦は二人の子供に恵まれて、慎ましく暮らしていた。
その矢先、たいへんなことが真司の家族に起こってしまった。
 
真司が勤める工場の経営が悪化していた。
そしてリストラを余儀なくされた。
なんと子供が生まれたばかりの真司が、リストラの対象にされてしまった。
 
“これでは家族が路頭に迷う”、真司は何とかならないかと向上に掛け合った。
しかし真司は無残にも放り出されるようにして工場を後にした。
真司は次の職を求めて、いくつもの会社を歩き回る生活を始めた。
 
しかしどの会社も相手にすらしてくれない。
時間だけが過ぎて行く。
早く職を見つけなければ、幸次のおむつすら買えなくなる。
 
真司が途方に暮れて家に帰った時、一本の電話が鳴った。
それは司法試験に合格して、とある法律事務所に勤めていた歳之からだった。
「兄ちゃんか、失業したって。
次の仕事が見つかるまで、ぼくがお金を送るよ。
今まで散々世話になったからね。
やっとおれの出番が来たな」


▼関連エピソードはこちら


真司が生まれてから人生を全うするまでを連載小説として描いていきます。

<続く…>

<前回のお話はこちら>

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