人より他人の目を気にするのは、小さいころいじめられっ子だったから。

目をつけられたのは、私だった・・・

私は身長が高く、寡黙で、運動が極度に苦手な、自己主張が苦手な女の子だった。私の通っていた学校は、公立で地元に住んでいる子が通う学校だった。授業崩壊は何度かあった。先生が何度か体調不良でやめた。その時代の私の学校は荒れに荒れてて、生徒は授業時間にかかわらず廊下を徘徊し、The 田舎のヤンキーがいたと思う。窓ガラスが割れるのは日常で、全校集会は生徒の生活態度の注意の時間だった。

その学校での人気者は、運動ができる、顏がかわいい・かっこいい子。いつからか、その人たちに目をつけられたのは私だった・・・。

今その時なんで私がいじめられ始めたのか考えてもわからない。人間的に成熟できていない部分が大きかったからかな・・ただ、鼻炎とアトピーがひどい時期で常にしんどかった、それで口呼吸だったせいか私は出っ歯ですきっぱだったのはおぼえている。それがいじめの理由になるのかな・・・

「あれっ。」最初は鬼ごっこだった。

いつも一緒に学校に行っている友達と仲が良かった。はずだった。小学校には大休憩というのが2時間目と3時間目の間にあり、みんなでよく外で遊んだ。6人ぐらいで遊んでいた鬼ごっこ。いつの間にか、鬼は、いつも私。

みんなが意図的に私を狙ってることに気が付いても、私はこのグループから抜けたくなかった。上辺だけでも一緒にいることの方がいい。一人なんてさみしすぎる。このままで入れるなら我慢した方が絶対いい私はそう思っていた。だから鬼になっても楽しいフリして全力で走りまくった。何度も鬼になるのがつらくて泣きそうになっても頑張って走った。

でも、結局、次第に人間関係は悪い方にエスカレートしていった。

クラスで一番かわいい子。私にとって一番怖かったAちゃん。

小学校の記憶で一番強く残っているのは、私の太ももを強くつねっていたその子の手。Aちゃんの顔。その子がみんなに見せる笑顔。私には、彼女の笑顔が怖くてしょうがなかった。

Aちゃんの姉と私の姉は、大の仲良しだった。それとは裏腹にAちゃんと私は関係がうまく行かなかった。私の小学校生活はその子のご機嫌取りに必死だった。その子がどうやったら怒らないか、どうやったら喜んでくれるか、その子の視界からどうやったらキレイに消えるか・・・・・・あの時、あ姉ちゃんに相談できていれば、いじめはこんなに続かなかったはずなのに。って今では思う。でも、現実はそんな簡単じゃない。私はいかにいじめられていることを隠して生きるかに必死だった。

毎日、Aちゃんのパシリ。Aちゃんの宿題をして、牛乳パックを投げつけられ、その子の給食の食器は私が進んで片づけた。牛乳を投げつけられた時には、自分か牛乳の臭いがしないように必死に片づけた。うまくいかないとAちゃんは私の太ももをつねった。殴った。何度も。なんども。私の両脚は痣だらけ。私の心はどんどん苦しくなった。彼女のことを本当に死ねばいいって毎日思った。ひどいときには腕まで痣がたくさんあった。今の状況の自分に悲しくなって、いきなり泣いてしまう事が日常になってしまった。その時の泣くことだけが自己表現だった。

小学生ぐらいから、大人びたい時期なのか、家族とお風呂に入ることはなかった。それは私にとって不幸中の幸いで、一人お風呂でぼーっとしてるが好きだった。消えない痣をなんども石鹸でこすって、痣が消えるのを、ただただ願った。

「寝てしまうと明日がきちゃう。明日になるとAちゃんにまた会うんだ。」

寝るのも怖かった。小さい頃はよく夢をみた。その夢にはいつもAちゃんがでてきて私を懲らしめる。だから夜更かししたかった。ずっと。

親に早く寝なさいとよく言われたものだ。私には2人姉がいて、その姉と一緒に起きていたかった。ずっと起きていれば明日なんて来ないのに

普通いじめられると悔しいと思うのだろうか。いやちがう。そんな頭は回らなかった。思考停止して、震えていた。私の場合はただ怖かった。先生にいじめられているのが見つかるのが、親に見つかるのが。Aちゃんに会わなければいけない環境が・・・・

私はかぎっ子だった。家族にばれたくなかった。

いじめの日々。いじめなのは学校だけではなかった。彼女にとって私は操り人形だったんだろう。通学路が同じで、Aちゃんは私の家を通りすぎて家に帰った。私はかぎっ子だった。

Aちゃんは私の家の前で言った「早くかぎあけなよ。」私がお家のカギを開けるや否や、彼女は私の家のものを荒らしまくった。彼女は、最後には好きなジュースを飲んで帰る。

彼女が帰った後、私は、家族にばれないように必死で涙をながしながらお家をきれいに片づける。それが私の日課だった。このことは家族にだって話したことはない。この前、初めて姉にいじめの詳細を話したのだけれど、姉は全然気が付かなかったと教えてくれた。よく一生懸命隠しと押せてたな自分。今では過去の自分をたくさん褒めてあげたい。

※かぎっ子=両親が共働きで親の帰りを家で一人でまつ、鍵を自分で持っている子

いじめが先生にばれた。「どうしてその牛乳を捨てるの?」

あるとき、私がその子の給食の牛乳を捨てに行っていると、隣のクラスの先生が話かけてきた。

「どうしてその牛乳を捨てるの?」

感情が噴き出した。もう涙が我慢できなかった。大粒の涙が廊下にたくさん落ちた。私は牛乳を捨てる理由がAちゃんに言われたからしか思い浮かばなかった。何も言えなかった。だから泣いた。泣きまくった。足は動かず、たつくんだ。ただ涙だけが流れた。

先生はそっと抱きしめてくれた。先生は私になにも聞かず抱きしめてくれた。

「大丈夫。大丈夫だよ。」先生の大きな体は本当にあたたかかった。やさしかった。ただあったかかった。先生の胸の中で泣いた。それから保健室にいって先生と話して親にも話したみたいだけど、そこらへんは覚えていない。

いじめが終わるはずだった。

その後、緊急で学級で話合いがあった。彼女は私に謝罪し、私は先生に教室でいることに対して「大丈夫です。」といった。私は、安堵した。はずだった。

しかし、終わらなかった。というか地獄の始まりだった。私は性格を変えられなかった。わたしは常に人の目を気にするいじめられっ子だった。

彼女がいじめるんではなく、クラスのほとんどの人が私とかかわるのに消極的になっていった。

<ここまで読んでいただきありがとうございます。続きはまた書きます。昔の私がすこしでも頑張って生きてたなと思ったらコメントかハートしてもらえると嬉しいです。辛かった経験ここまで書くと泣けちゃいますね(笑)>

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