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スペイン5 温かいハビ家族、そして親戚との時間

旅にまつわる音楽を聞きながら、記事をお楽しみ下さい♪

SNSの良さ

スペインの弟、ハビの家に行くと、彼の家族は大喜びで私を歓迎してくれた。
印象派の絵がたくさん飾られた広い部屋は、ここが大都会であることも忘れ、とても落ち着くことが出来た。
実際は初めて会うご両親のはずが、ハビが語学研修の時やフェイスブックでいつも家族の話をしてくれていたからか、彼らのことをすでに知っているような気分だった。
フェイスブックやSNSの力とは、こういう所ではプラスに作用されるのだと思う。

「Rina、疲れたでしょう!荷物を置いたら、早速夕ご飯にしましょう!」
「いつもはメイドのご飯なんだけど、今夜はマンマが君のために、特別なパエリアを作ってくれるよ」
ハビそっくりの、キラキラと輝く大きな目が魅力的な、美しいお母様が作ってくれたパエリアディナーは、マドリードでの最高の思い出になった。

息子と母

「マンマの料理は、世界一さ♡」
「ハビ、いい子♡」
「Rinaの日本の弟も、マンマの料理は大好きなの?」
「うん、日本の弟も、いっつも完食してるよ。でも世界一とは、言ってあげてないなぁ」
18歳の息子と母の関係は、まるで恋人のように以心伝心で、思わず目を細めた。
弟も昔はこんな風に素直に母に甘えていたが、11歳位から態度が変わっていっただろうか。
日本人の息子と母も、大人になってももっと、特に感謝の気持ちは、彼らのように素直に、時に情熱的に伝え合えたらいいのに、と思った。

息子と父

「Rina、ウィーンでもハビが勉強するように言ってやってね。ハビはすぐに、パーティーや遊びにうつつを抜かすから……」
「うるさいよ、パパ!ウィーンではドイツ語で経済学の勉強をするための準備をするんだから、ちゃんと勉強するに決まってるだろ!Rina、僕、夏のドイツ語研修でもいっぱい勉強してたよね?」
「う……うん……!」
それは本当でもあり、嘘でもあった。
確かに私達は毎日、昼過ぎまでは真面目にドイツ語を勉強していた。
ただ夕食後は、彼らは私達を誘い、大体はバーに繰り出していたと思うが、ここは、弟・ハビに同意しておいた方がいいだろう。
父と息子は、日本や他国と同じように(?!)、確執が存在しているようだった。

家族との交流→親戚との交流に?!

初めての日本人のゲストをハビの家族はとても気に入ってくれたようで、翌日も彼らは、私を色々な所に連れて行ってくれた。
「宮殿なんじゃ……?」
と錯覚してしまいそうな、エル・レティーロ公園に寄った後は、彼らの叔母、祖母の家にも連れて行ってもらった。

英語が話せないおばあ様とは直接会話できなかったが、ハビの通訳では、
「このままマドリードに住み続けたらいいのよ。なんて愛らしい子なの!」
と大いに気に入ってくれているようだった。
おば様も、ハビに日本の兄弟ができたことをとても喜んでくれた。
「ハビがウィーンで勉強中に遊びに行って、ホイリゲ(オーストリアの居酒屋)に行こうと思うんだけど、Rina、あなたも一緒に行こう!」
と次にウィーンで会う約束までも展開されるほどだった(そしてこの約束が、本当に数ヶ月後に叶った時の喜びは相当なものだった)。

家族は、いくつになっても大切に

日本では年齢が上がって行くにつれ、家族関係は気薄になりがちだ。
この頃、私の優先順位も、同年代の仲間達の方が、家族より上だった。
でも、大学生になっても深い絆で結ばれ、それぞれが家族を大切にしているこのハビ家族との関わりで、
「私も、いつまでも家族と温かい絆をもち続けよう!」
と改めて思った。

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