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母がもうすぐお嫁に行きます

タイトルにある通り母がもうすぐお嫁に行きます。

正しくは再婚です。

本来であればおめでたい話ですが母はこの結婚を嬉しく思っていません。

大人の事情での結婚なので一般的な恋愛結婚では無いからです。

再婚にあたり母は20年近く続けていたアパレル販売員を辞めました。

販売員として表舞台に立つことはもう無いと言っています、私は幼い時から母の販売員としての姿に刺激を受けていました、だからこそ自分も販売員としての道を選び母の背中を追っています。

きっと一生かけても越えられはしない大きな背中だけど
私なりにやり切りたいと思っています。

先日、母が退職した際に退職を公表した途端遠方からのお客様や顧客様同じ百貨店内のスタッフの方から大量の花束やお菓子、プレゼントを頂いていました。

毎日帰りは大荷物で家に帰ると花束とプレゼントと幸せに満ち満ちていました。

母は、「こんな風に何かして貰えると思ってなかった」と
言っていました。

けれど、人の偉大さは去り際に目に見えて分かると私はこの時感じました。

たくさんのお客様が「寂しい、次の職場は?」と聞いている姿も偶然お店に顔を出した際に聞きました。

母は、お店の顔だったんだと思いました。

あるお客様が母に「太陽が居なくなってしまうんだね」と言っていました。

太陽、母はその方にとってはただの販売員じゃなく太陽だったんだとわかった時自分の事のように嬉しく寂しくなりました。

私も同じように言って貰えるかは分からないけれど
誰かの太陽になれるように頑張りたいです。

お母さん、お疲れさま。
ゆっくり休んでね、たまには帰って来てね。

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