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商業出版する方法#56〜本を書きたい・出したいと「承認欲求」との関係性について元KADOKAWAの編集者は「こう」答える。

元KADOKAWAの編集者で、ビジネス・実用書出版プロデューサーの渡邉です。

本を書きたい・出したい、この欲求の根底にあるものって何か。
誤解を恐れずあえて申し上げますが、「承認欲求」にあるところが大きいと思います。

これは著者であれ、著者になりたい!と思う人であれ、売れっ子の作家であれこれから売れる本を書きたい!と思っている人であれ、誰でも持っているものです。

出版したい!という根底ではこの承認欲求があるということを避けては通れないし、渡邉としてはそこを否定することは一切しません。

むしろそれがあるから「本の世界」「マスコミの世界」というのはなりたっていると思います。

どんな文豪も、承認欲求があるのです。どんな世界的ベストセラー著者でも承認欲求は持っています。

ただ、ここで大事なのはこの「承認欲求」を拗らせてしまうか、上手に消化して活動するか・・で著者として本を出せるか否か、が決まるかなって思っています。

繰り返しますが、承認欲求は誰でも持っているし、本を出したい書きたい・表現したい!という人であれば、承認欲求はあって然るべきものです。

でも、本を出したい、いつか本を書きたい、、と思っててもなかなかうまくいかない、そういうチャンスに恵まれない、という人ほど「承認欲求に埋もれたまんま」になっていることが多いかな、って感じずにはいられないですね。

というかね、話を聞けば聞くほど

・それって、本じゃなくても伝えられませんか?
・商業本でなくたって、別の方法で叶えられませんか?

って思い当たるケースが圧倒的だからです。

著者になる人は、承認欲求を無意識のうちに認めていたりすると思います。そんな自分があることも踏まえつつ、
>本を出すことでどうなりたいか
>本を出してどんな活動をしていきたいか
>なぜこの本を世に出す必要があるのか
>自分のビジネスと人と世の中の繋がり・還元がどうできるのか
>本を通して、誰のための幸せを考えているのか
>売れる本=多くの人に「購読される」本とは何か?
>読者は何を読みたいのか?

をすでに考えていらっしゃったりしますね。

でも、本を出したい書きたい!と言いながら、なかなかここが進まない人ほど「単なる現実への欲求不満」を抱えているだけであることが多いかな。
であればそれは、本を書くんじゃなくて、先にカウンセリングやコーチングで自己変容した方がいいんじゃない?ってケースが圧倒的だったりもする。
あるいは、本を書く前にSNSで発信したり、ビジネスでサービスとして世に出してお客さんから反応とコミュニケーションする方が先じゃない?とも思ったりもします。
往々にして、プロの著者・作家になれない方は、「コミュニケーション」そのものになんらかの課題を抱えていることも多いので、「本を出せば幸せになれる」みたいな意識になってたりもします。
でも、その発想は全く通用しないので、その前にまだまだやることがあるんじゃない?って感じるケースが半数以上なのですよね。

まあ。本質を突き詰めれば、単に「信頼できる人に話聞いてほしい!ってのが大切だった」みたいな人も多かったりするしね。

承認欲求を上手にコントロールできる人は、商業出版への道はスムーズに進みやすい。
でも、承認欲求に埋もれたまま「私らしい表現」のみを希求する人は、本では全然解消されないです。先にコーチングやカウンセリング、自己啓発的な手法で自己変容することをオススメします。
本を書く、ということはあくまでも「ビジネスマインド」が伴います。
苦しかったり、しんどかったりすることを表現するならSNSでやるだけでもいいです。無料でなんのストレスなく、ブログもできる世の中です。だからそれをやりましょう。

商業本って逆にストレスがかかりますよ。負荷も責任もかかってきます。思い通りに本は書けないし、賞賛の声ばかりでもありません。
商業的に書くこと・出すこととは、思いも寄らない重圧にも見舞われたりします。そんなに自由な行為ではありません。

頭を擡げるほどの承認欲求を本(商業本)に依存しないでください。別の方法で、完治させてから、出版の道を目指しましょう。




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