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高貴なる葡萄酒みたいな友を讃えて

*人と会うとどっと疲れちゃう、そんな経験ありませんか。*

僕はよく二日酔いになってしまうことがある。それが気の合う昔からの親友であっても。だから日曜日に遊ぶのは少し怖い。次の日が仕事だったりするとどうしてもリセットできないから迷惑をかけちゃうんじゃないかと。そんなわけでいつも盛大に遊ぶ時は土曜日と決めている。副作用がでた日曜日には、冷えピタと冷凍枕で頭を冷やしながら、ベッドの上で日記を書いたり仕事をしたりして過ごす。

昔は、これは困ったもんだと思っていた。Googleに相談すると、その中にエナジーバンパイアいるんだよ、それか気を使いすぎてるんだよ、それか共感性が高すぎるんだよとアドバイスをくれた。けど、親友とあったときでさえそうなるのだから、ちょっと違う。やれやれとため息をついてパソコンを閉じる。

皮肉にも、1番の二日酔いプレゼンターは、同郷の男女4人組。高校自体からの友達で、遅刻ベルの1分前に誰が早く教室に飛び込めるかを競っては、汗だくになりながら1時限目を受けていた、そんな仲である。

先月は、このゆとり世代5人が、どうしたら早く滑れるかで議論になり、芝そり場で1時間も過ごしてしまった。いろいろな滑り方を大の大人が真顔でやっているものだから、そばにいた子供達がマネをしだしてしまい、親御さんをちょっとだけ困らせてしまったかもしれなかった。夕方から夜にかけては、トライアスロンのように、卓球とバスケとバドミントンをし、月が出てからは土手に寝そべって流れ星を6個も見つけた。

次の日には案の定立てないぐらいの頭痛が来てしまって、ご飯も全部ベッド周りで済ませた。日頃、あまり人と会わない内向的な性格からなのか、はたまた、いろいろと考えすぎる性格がたたっているのか。それは数十年たった今でもよくわからない。

けど、最近は「これはこれでいいもんだ」と少しずつ思えるようになった。この二日酔いはお酒のようなもの。お酒を飲み過ぎれば二日酔いになることは誰でも知ってる。それでも、やっぱりお酒がやめられないのは、そこにはなにか大切なものが隠れているからだ。人間関係をよくしたり、自分を少しだけ外側に開いたり、ときには絶望や寂しさを少しだけ和らげたり。人によって様々だけど、リスクをとって、少しだけいつもは届かないような幸せに手を伸ばす。

この二日酔いで、僕は、ちょっとだけ背伸びする。普段は届かないところまで、友達との時間を、人よりも少しだけ、大切に思うことができる。ただじゃないということを感じることができる。別れる時間を寂しく思える。

同郷の4人とは出会ってかれこれ10数年になる。これからも僕らはずっと、年とシワの数だけ、上質な葡萄酒のように味わい深くなっていく。そんなことを思いながら、彼らの幸せを願わずにはいられない夜でした。

みなさんは人酔いしちゃうときどうしていますか?

追伸

吹奏楽部にとっては懐かしい名曲、高貴なる葡萄酒を讃えてをBGMとしてお送りします。

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