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生物学に特化した短編小説とエッセイ / Bio Novels

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2020年6月の記事一覧

すこし早めのジャッジメントデイ 4 【連載小説】

「ポイントに着いたよ」 「あなたが連絡をしてくる時点でそんなことは分かっているわ。良いか…

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すこし早めのジャッジメントデイ 3 【連載小説】

 人類に対する災厄。少し早めの審判(ジャッジメント)の日(デイ)。食糧危機は前世紀から叫ばれ…

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すこし早めのジャッジメントデイ 2 【連載小説】

 僕の話をしよう。僕は煙草が大好きな、彼女に言わせれば知性がかけている当年とって28歳の政…

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すこし早めのジャッジメントデイ 1 【連載小説】

 僕は歩きながら煙草を取り出す。紫煙をくゆらして周りを見渡す。田舎道。米所で有名なだけあ…

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誰得??自作小説を朗読してみました。【すこし早めのジャッジメントデイ】

こんにちは。早雲です。 ここ最近、この少し早めのジャッジメントデイを書いているのですが、…

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茜色の教室と食中毒 3 -進化系統樹ってなんだい?編-

「須藤君」 「やあ、片山さん。どうしたの?」 「なにしてるの」 彼は黒板になんか書いてい…

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文才がないとかなんとか…ごちゃごちゃうるせえ!とりあえず小説を賞に応募しろい!!

 こんにちは。早雲です。  僕は小説を書くのが好きで、時々書いているのですが、文才がないという欠点を抱えています。  そんな感じのことを書いたのが以下の記事です。  アツいこと言ってますね。嫌いじゃないです。  ただ、まあアツいこと言うだけだと、なんというか自分をチョロまかすのに限界がきますよね。  と、言うわけで実際に、とりあえず行動してみようじゃないか、と言うのが今回のテーマです。  少々お付き合いください。 ・まず、文才がないということについて 僕にはあま

はじめに/マガジンについての説明

この『生物学に特化した短編小説とエッセイ』では、遺伝学、微生物学、発酵食品学をテーマに小…

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小説家でもないし、賞をとったこともない僕が小説を書いてどんな価値があるのか?【コ…

こんにちは。早雲です。 今日はrightbrothersというより、僕個人の話をします。 プロフィー…

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”すべての細胞が同じDNAを持つ”と書いた、かつてのぼくは嘘つきです

・嘘つきが挨拶しますこんにちは、パブロフのぼくです。最近記事を書くために「若い読者に贈る…

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D-Genes 8 【連載小説】

 最悪だ。俺は思った。  この状態を最悪と言わずしてなんというのだろう。  相手の動きの…

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D-Genes 7 【連載小説】

ヘテロ社の首根っこはアラカワ トウジという議員だった。 「厚労省の元官僚、58歳。古い世代…

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D-Genes 6 【短編小説】

俺たちはまず、自説があっているかの裏どりから行なっていった。 そしてヘテロ社につながる政…

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D-Genes 5 【短編小説】

「なるほど、それこそ、俺たちに罪を着せるってわけね。まてまて。俺たちが裁判とかでSTR配列のデータベースについて証言したらどうなる?そんなデータベースを大っぴらにしたら、例え俺たちだけのせいになっても、困るだろ。ヘテロ社はデータベースの存在も隠したいはずだろ?」 「いや。多分、『公然の秘密』にしたいんだろ」 「なんだそれ」 「要は、裁判では俺たちの罪と判定されたが、世の中の皆さんはヘテロ社にSTR配列のデータベースがあるって気がついてる。ヘテロ社にとってそんな状態が望ま