rider.sunrise

独りで走る事が多い。すぐ停まり写真を撮ったり、通り過ぎた景色に後ろ髪を引かれてUターン…

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独りで走る事が多い。すぐ停まり写真を撮ったり、通り過ぎた景色に後ろ髪を引かれてUターンするから。絶景は好きだが観光地は好まない。どこにでもある景色を非日常に変えるフィルターを探し続けている。 Instagram : rider.sunrise

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  • scene with the moto

    NON FICTIONと書けば聞こえは良いが、いわゆる日記である。人生という物語の主人公が自分なら、自分を題材にした話を書いてみる、ただそれだけだ。

最近の記事

熱にうなされて

20th Jul. 2024 先日、大沢誉志幸のライブCDを手に入れた。 久々に聴きたくなり調べていたらそんな物があると知り、ヤフオクで落札した。当然、今日のBGMはそれに決まり。さてどこに行くか… 行きたい所はgoogle mapにマッピングしていて、ふと山梨のワイナリーに目が留まる。柳沢峠を超えて行くのは涼しくて気持ち良さそうだ。ただ県内にもワイナリーはあるはず、まずはそこに行ってみようか。 昼前に出かけたは良いがとにかく暑い!今日も予報は真夏日だ。 秩父にはいく

    • …って感じ

      6th Jul. 2024 お帰りなさい!って感じですね。ショートカットの似合うカフェのオーナーは、食事を運んできた時にそう言った。 一瞬思考が止まる…ソレってどんな感じ? 年に数回、今年は混んでて「また来るわ」と会話しただけ。数年で通算5、6回顔を出しただけだが、ライダーは少ないのか覚えてもらえたようだ。 混んでる時は厨房に籠っているが、今日はまとまったテイクアウトを捌いた後に客が途切れ、バイトの子でなくオーナーが食事を運んできた。 自家菜園の新鮮な野菜が美味く、珍

      • プリンセスの背中

        21th Jul. 2024 梅雨の中休み、オイル交換帰りに友達の作品展を見に行った。他のSNS繋がりの友人も駆けつけ、さながらプチオフ会のようになった。 陽も傾きかけて、一人帰り二人去り、結局最後は二人で2時間くらい話し込んだ。イヤイヤ、俺も遠いんだからソロソロ帰らねば…席を立ったのは19:00になろうとしていた。 帰り道、新しいオイルのせいか、エンジンが気持ち良く回っている。少しアクセルを開け気味でワインディングを走っていた。 200m先を走る先行車のテールランプに見

        • 花を巡る始終走

          21st - 22nd Apr. 2024 旅は突然 回転寿司が良いと思うの!彼女の返信に少し驚いた。 控えめに言っても今日はここ数年で最高の条件だ。地元のカメラマンの友達の言葉に出かけることを決めたのは、夜が明ける前。5時間もあれば富山に着ける、Google先生もそう言っていた。 ツーリングは計画段階から始まっている。ルーティングを間違うと時間のロスが発生する。コースを考え、宿をとり、見所をおさえ、どんな名物を食べるかを考える。 季節により美味い物も変わるので、そ

        熱にうなされて

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        • scene with the moto
          37本

        記事

          Choke

          7th Jul. 2023 リザーブって何ですか?え、ガス欠になった時に捻るコックがタンクの左側に…彼の最新のレーサータイプのバイクにはそんな物はありはしない。今の教習所では教えないのだろうか?そもそも教習車がインジェクションでは教えようがないか。キャブレターが付いていないのなら、チョークと言われても先生が使う白墨か、プロレスの首絞めくらいしか思い浮かばないだろう。もっとも、オンライン学習になるとチョークも知らないし、地上波でやらなくなったらプロレスすら知っている人は限られ

          New Gear

          1st Jun. 2022随分と前から悩んでいた。カメラを買うか、買うなら何にするか…昨年からモノクロ写真を撮る事が増えた。その際にグラデーションの階調が少なく、影の部分が潰れてしまう事が気になっていた。フルサイズなら情報量が多いというので、どんな感じになるんだろう。今までのカメラとはレンズの互換性はないので、逆に言えばメーカーに縛られないゼロからのカメラ選び。選択肢が広がるが、悩みも増える。バイクはスペックでは選ばない、スペックは楽しいとイコールではないから。同じくカメラも

          Circle game

          19th Mar. 2022 海外から働きに来た外国人が帰国の際にバイクを置いて帰る、アルアルだ。漫画あいつとララバイにもそんなエピソードがあった。彼が国に帰るにあたり、馴染みのバーのマスターにソレを引き取ってくれないかと頼んだ。マスターは悩む、自分も同じのを持っているのだ。帰国日が近づき、マスターは仕方なく引き取る事にした。だが自分のすらろくに乗る時間がなく、やはりソレは売りに出された。時は過ぎ、次のオーナーを経て今のオーナーに渡る。そのオーナーと友達になった友人がふと気づ

          Afternoon temptation

          23th Jan. 2022 冬は寒い、今年は例年に輪をかけて寒い気がする。寒波に次ぐ寒波、JPCZによる大陸からの風、STAY HOMEを示唆するように冬将軍が本気を出している。当然の様に出かける回数は減り、バッテリーを取り外して充電する回数が増える。それでも夜明け前からは乗れないが、陽が高くなってから近場をウロウロと乗るくらいはしていた。アイドリングくらいの回転数では充電すらままならないし、何よりオーバークールになる。それに気づいてからは何となく乗り出せなくなっていった

          Afternoon temptation

          Skyline

          Jan.10th 2022 ヤマノハ…童歌などにも出てくる言葉を意識するようになったのは、写真を撮るようになってからかもしれない。関東平野の真ん中辺り、地図で見ると東は遮る物もなく海に繋がり、西は秩父や奥多摩の山々が連なる。夕刻、その山に陽が沈む。山の稜線の向こうに陽が沈むと、"山の端"が輝き出す。陽が沈んだ後の時間帯をマジックアワーと言う。誰がシャッターをきっても、とても素敵な写真になるマジックが使えるからだ。初めて地球儀を買った時に表面がゴツゴツしていて驚いた。山岳部に

          Tour'k'ing

          Dec. 16th 2021帰宅時間に暗くなるのはいつものことだ。だが、暗い時間に家を出るようになると季節が進むのを感じる。今は陽が昇る30分くらい前に出勤している。その頃は一番好きな時間帯だ。地平線の向こうで太陽がポールポジションに収まり、シグナルが変わるのを空ぶかしして待っている。黒い空が紺に変わり群青色、オレンジ、朱色、赤のグラデーションが空を染め上げる。明けの明星がそれを見守り、他の星達は消え去ろうとしている。一番美しい瞬間だが、夜明け前は一番寒い時間帯でもある。前日

          Prologue

          そして僕は途方に暮れる峠道に差し掛かった時だった。 ギアを落としコーナーに飛び込むと…加速しない。アクセルを上げても虚しく何かが空回りする音がする。道端に寄せ、とりあえず一服点ける。 エンジン、クラッチ、ミッション…工具がないので、原因を想像する事しかできない。近くのバイク屋も、3件中どこもレスキューには来れないと言う。 日は傾きかけてきた、途方に暮れている時間はない。優先順位を決めた。 まずは帰ること、そのためには動かない相棒を置く場所を探すこと。不幸中の幸いで、止まった場

          Different but Same

          14th Nov. 2021彼とはよく走る。元来、起きた時の気分で行き先を決めるので人と走ることは年に数回しかない。当然、約束や待ち合わせ、長期的なツーリングプラン等は立てられないので一人で走り回る事が多くなるが、たまに誘われた時には時間が合えば参加するようにしている。その中でも彼は一番誘ってくれる方だ。というか、仲間内では早朝から出かけるという印象を持たれていて、アイツを誘うと待合せは朝5時とか言うんじゃないか⁉︎と思われているらしい…育ちも仕事の業界も違うが、年も近く何よ

          Different but Same

          Colors in Nature

          3rd Nov. 2021紅葉狩りの季節になった。桜前線とは反対に、北の方から山の方から里に降りてくる。わざわざ見に行くのは、やはりそこでしか見ることのできない景色に会いたいからだろう。同じ場所でも去年とは違う、もちろん来年とも違う景色が広がっている。毎年同じ場所に行くと、どこに何があり、何時頃にはこんな写真が撮れるという事が想像できる。山に囲まれているから行くなら昼前後、午後にはあのコーナーの先に西日が差し込むだろう…狙い通りの写真が撮れるのは嬉しいが、意外性にも期待してし

          Colors in Nature

          Trip for Art

          6th Nov. 2021観光地にはあまり行かない。旅人の視点で見ると、きれいな観光写真を見てその場所に行き、同じような写真を撮った所で誰かの旅のトレースにしかならない。カメラマンの視点では、プロがベストなタイミングで撮った写真に敵うわけがないし、それならばどこでもない景色の中で、感性に任せて写真を撮る方が楽しい。しかしWebや写真で見た物も実際に行かなければ伝わらないことも確か。風光明媚な観光地であればなおさらフレームの外にある景色に惹かれる。コロナ禍に雑誌のアート特集で見

          Popy on the road side

          23rd May 2020花の季節は止まる事がない。各地のイベントは中止になるが、菜の花、桜、薔薇、藤…誰が見るでなくとも季節毎に花は色付いていく。誰かが投稿したSNSの写真に、ポピーの花畑があった。真っ赤な絨毯のような景色には見覚えがある。急いで荷造りをして、皮のジャケットに袖を通す。朝の5時前の国道は、さすがにガラガラだ。たまに長距離トラックが横を飛んで行く。国道を折れ農道に入るとほぼ貸し切り状態。緊急事態宣言からこっち、初めての遠乗りに胸が高まる。自粛期間中に念入りに整

          Popy on the road side

          旅の中の生活

          自然の中でどこかで動物が鳴く、はためくタープで風が出てきた事を知る、フライシートを叩く雨の音を聞く、陽が山かげに入り夜の訪れを感じる、鳥の声で目が覚める、テントに張り付いた葉の影で良い天気だと分かる…人が自然の一部である事を改めて見つめ直すコトがキャンプなのかもしれない。 目的と手段目的としてのキャンプと手段としてのソレがある。子供が小さい頃(遊びに付き合ってくれた頃)は前者が多かったが、今は圧倒的に後者が多い。どこかに行き宿に泊まる代わりにキャンプをする、友達と出かけて飲

          旅の中の生活