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scene with the moto

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NON FICTIONと書けば聞こえは良いが、いわゆる日記である。人生という物語の主人公が自分なら、自分を題材にした話を書いてみる、ただそれだけだ。
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Choke

Choke

7th Jul. 2023

リザーブって何ですか?え、ガス欠になった時に捻るコックがタンクの左側に…彼の最新のレーサータイプのバイクにはそんな物はありはしない。今の教習所では教えないのだろうか?そもそも教習車がインジェクションでは教えようがないか。キャブレターが付いていないのなら、チョークと言われても先生が使う白墨か、プロレスの首絞めくらいしか思い浮かばないだろう。もっとも、オンライン学習になる

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New Gear

New Gear

1st Jun. 2022随分と前から悩んでいた。カメラを買うか、買うなら何にするか…昨年からモノクロ写真を撮る事が増えた。その際にグラデーションの階調が少なく、影の部分が潰れてしまう事が気になっていた。フルサイズなら情報量が多いというので、どんな感じになるんだろう。今までのカメラとはレンズの互換性はないので、逆に言えばメーカーに縛られないゼロからのカメラ選び。選択肢が広がるが、悩みも増える。バイ

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Circle game

19th Mar. 2022
海外から働きに来た外国人が帰国の際にバイクを置いて帰る、アルアルだ。漫画あいつとララバイにもそんなエピソードがあった。彼が国に帰るにあたり、馴染みのバーのマスターにソレを引き取ってくれないかと頼んだ。マスターは悩む、自分も同じのを持っているのだ。帰国日が近づき、マスターは仕方なく引き取る事にした。だが自分のすらろくに乗る時間がなく、やはりソレは売りに出された。時は過ぎ

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Afternoon temptation

Afternoon temptation

23th Jan. 2022

冬は寒い、今年は例年に輪をかけて寒い気がする。寒波に次ぐ寒波、JPCZによる大陸からの風、STAY HOMEを示唆するように冬将軍が本気を出している。当然の様に出かける回数は減り、バッテリーを取り外して充電する回数が増える。それでも夜明け前からは乗れないが、陽が高くなってから近場をウロウロと乗るくらいはしていた。アイドリングくらいの回転数では充電すらままならないし、

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Skyline

Skyline

Jan.10th 2022

ヤマノハ…童歌などにも出てくる言葉を意識するようになったのは、写真を撮るようになってからかもしれない。関東平野の真ん中辺り、地図で見ると東は遮る物もなく海に繋がり、西は秩父や奥多摩の山々が連なる。夕刻、その山に陽が沈む。山の稜線の向こうに陽が沈むと、"山の端"が輝き出す。陽が沈んだ後の時間帯をマジックアワーと言う。誰がシャッターをきっても、とても素敵な写真になるマジッ

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Tour'k'ing

Tour'k'ing

Dec. 16th 2021帰宅時間に暗くなるのはいつものことだ。だが、暗い時間に家を出るようになると季節が進むのを感じる。今は陽が昇る30分くらい前に出勤している。その頃は一番好きな時間帯だ。地平線の向こうで太陽がポールポジションに収まり、シグナルが変わるのを空ぶかしして待っている。黒い空が紺に変わり群青色、オレンジ、朱色、赤のグラデーションが空を染め上げる。明けの明星がそれを見守り、他の星達は

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Prologue

Prologue

そして僕は途方に暮れる峠道に差し掛かった時だった。
ギアを落としコーナーに飛び込むと…加速しない。アクセルを上げても虚しく何かが空回りする音がする。道端に寄せ、とりあえず一服点ける。
エンジン、クラッチ、ミッション…工具がないので、原因を想像する事しかできない。近くのバイク屋も、3件中どこもレスキューには来れないと言う。
日は傾きかけてきた、途方に暮れている時間はない。優先順位を決めた。
まずは帰

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Different but Same

Different but Same

14th Nov. 2021彼とはよく走る。元来、起きた時の気分で行き先を決めるので人と走ることは年に数回しかない。当然、約束や待ち合わせ、長期的なツーリングプラン等は立てられないので一人で走り回る事が多くなるが、たまに誘われた時には時間が合えば参加するようにしている。その中でも彼は一番誘ってくれる方だ。というか、仲間内では早朝から出かけるという印象を持たれていて、アイツを誘うと待合せは朝5時とか

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Colors in Nature

Colors in Nature

3rd Nov. 2021紅葉狩りの季節になった。桜前線とは反対に、北の方から山の方から里に降りてくる。わざわざ見に行くのは、やはりそこでしか見ることのできない景色に会いたいからだろう。同じ場所でも去年とは違う、もちろん来年とも違う景色が広がっている。毎年同じ場所に行くと、どこに何があり、何時頃にはこんな写真が撮れるという事が想像できる。山に囲まれているから行くなら昼前後、午後にはあのコーナーの先

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Trip for Art

Trip for Art

6th Nov. 2021観光地にはあまり行かない。旅人の視点で見ると、きれいな観光写真を見てその場所に行き、同じような写真を撮った所で誰かの旅のトレースにしかならない。カメラマンの視点では、プロがベストなタイミングで撮った写真に敵うわけがないし、それならばどこでもない景色の中で、感性に任せて写真を撮る方が楽しい。しかしWebや写真で見た物も実際に行かなければ伝わらないことも確か。風光明媚な観光地

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Change perspective

Change perspective

11th Apr. 2020春は別れと出会いの季節だ。ただ、今年は別れが突然やって来て、出会いはいつ始まるかが分からない。突然冬が終わり、なんとなく春が始まった…そんな感じだ。気がつけば桜は満開になり、誰に見られることもなく散ってしまった。百年に一度、あるかどうかのもの悲しい春になった。巣篭もり生活を始めて早2ヶ月が過ぎようとしている。早春の菜の花を見に行ったのも遠い記憶、今は桜も散り初夏の新緑が

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Blue darkness

Blue darkness

9th Feb. 2020雲が低く垂れ込め、冬らしい曇りの一日だった。東へ向かいオークションの落札物を見に行く。帰り道の量販店で散財。ストレスの大きさは、無駄遣いの金額に比例する。稼ぎより無駄遣いの額が多くなり、破産するのは時間の問題か?自分の事ながら笑える。14時に戻りガレージに籠る。洗車をして、ストーブを点けヤカンをかける。湯が沸いたのでコーヒーを入れようとしたが、少し沸かす量が足りなかったよ

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To drink a cup of coffee

To drink a cup of coffee

2nd Feb. 2020今日は都内で遊ぶ日…のはずだった。最初の目的地のイベントは来週、のんびりと朝市が開かれていた。仕方なくブラリと一回り。試飲を勧められてコーヒー豆を買ってしまう。次の目的地のイベントは明日から、最後の目的地は日曜日は休業だったのか…仕方なく家に戻る昼過ぎ、お腹も空いてきた。店を探して出かけるのも良いが、それなら外で食べるか…と手早く荷物を整える。日が傾くまでに帰るには、それ

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Our era

Our era

19th Jan. 2020暖冬と言われているが寒いものは寒い。そのせいで今年の冬はバイクにほとんど乗っていない。去年までは、着込んで、少しだけ走って、お湯沸かして、カップラーメン食べて、コーヒーを飲むなんて事は普通にしていたが、全くそんな気が起きない。いやそれが普通なのだ。ここ数年が少しだけ特別だったのだ。関東最北の地に住む友達19th Jan. 2020が、同じように乗っていないので、走りに行

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