リコテキ

創作の漫画と小説。可愛さと哀しさ。メルヘンとエゴイズム。ハッピーな愛情の形を探している。

リコテキ

創作の漫画と小説。可愛さと哀しさ。メルヘンとエゴイズム。ハッピーな愛情の形を探している。

記事一覧

【詩】 目覚めてもそれは夢の中で

 夜中に目覚めると、肌寒くて、私は飼っているインコのゲージが気になった。薄いシーツで覆っただけのゲージでは、インコは寒かろう。  あたたかい毛布をかけてあげよう…

リコテキ
2年前
1

きっと悪口は楽しくて、わたしは言いたくない

人の悪口は聞きたくない。 人の悪口は言いたくない。 思ってもいないのに同調して悪口を言ってしまう自分が嫌い。 あっちで悪口、こっちで悪口。 人に合わせて悪口の相手…

リコテキ
2年前

言葉の牢獄である脳みそ

言葉がすぐに出てこない。頭の中に言葉はあるのだけれど、出てくることが出来ない。 脳みそは牢獄だ。言葉の牢獄だ。閉じ込めて簡単に外に出さないようにしている。脳みそ…

リコテキ
2年前
2

【マンガ】 きれいな宝石の少女 #3

キレやすい少女とあおる少女のおはなし

リコテキ
2年前
2

スターウォーズEP6が「ジェダイの復讐」だった頃

わたしがスターウォーズを初めて見たのは中学生の時だった。 スターウォーズが公開されン十年が経ち、『昔の映画』になっていた。ファントム・メナスが公開されるのはまだ…

リコテキ
3年前

【マンガ】 巡り会い。

全4ページ。 何度でも時を超えて巡り会う命。短編マンガ。

リコテキ
3年前
6

【マンガ】 広い家

1ページ漫画

リコテキ
3年前
4

[小説]可哀想なチューリップ

チューリップが枯れていたので、わたしは、そのチューリップに言いました。 「枯れてしまって、可哀想。あなたは、可哀想なチューリップだね」 すると、チューリップは言…

リコテキ
3年前
1

[小説]殺しとこ

「ねぇ、心ってどこにあると思う?」 心?えっ? うーん、心臓かな? 「わたしはね、 心はみっつあると思っているの」 みっつ? 「ひとつは、そう、心臓。 感情は、心…

リコテキ
3年前
2

[小説]坂の上の白い蛇

学校を出て、歩道橋を越え、降りたとこから三つ目の角を曲がり、そのまま歩いた半ばあたりの左てに、小さな脇道がある。その脇道は大通りから外れているものの、近道になっ…

リコテキ
3年前
1

【マンガ】 きれいな宝石の少女 #2

全4ページ。ふたりの少女は、かみ合わない。ユリィを想うレイバンの気持ちは重すぎる。 前のお話 次のお話

リコテキ
3年前
2

【マンガ】 きれいな宝石の少女 #1

全4ページ。 ふたりの少女は、かみ合わない。命を狙われるユリィは自分のことなのに無頓着。それを護るレイバンはユリィに苛立ってしまう。 次のお話 ↓

リコテキ
3年前
1

[小説]階段スライダー

「なあ、誰が下駄箱まで一番か競争しようぜ」 って小坂くんが言い出して 「いいよ」 「おっしゃ負けねぇぞ!」 と内藤とよっしーも乗り気になったから ここは4階で、…

リコテキ
3年前
3

[小説]ぼくの首を探しに

ぼくは、首を切られ殺された。 正直 ぼくを殺したやつのコトは もう、どうでもいい。 ぼくは、首を切られ殺された。 ぼくはただ、欲しい。 ぼくの首。 首のないぼくは…

リコテキ
3年前
1

[小説]孤独の花嫁

花に囲まれて 花を繕ったドレスを着て。 わたしは花嫁。 「おめでとうございます。今日、あなたは結婚をするのです」 「…。 あの、わたしは。 あの… こんなこと言うの…

リコテキ
3年前
5

[小説]マンション

何気なしに空を見ていた。 僕は空が好きだ。 だから、それを見つけたのは 偶然だった。 飛び降り自殺、しようとしてる人。 高いマンションの、屋上。 柵を乗り越えたこち…

リコテキ
3年前
9

【詩】 目覚めてもそれは夢の中で

 夜中に目覚めると、肌寒くて、私は飼っているインコのゲージが気になった。薄いシーツで覆っただけのゲージでは、インコは寒かろう。  あたたかい毛布をかけてあげようと私は身を起こした。インコのゲージに向かった。  不思議な感覚だ。うちの間取りはこんなだっただろうか。  違う。ああ、これは夢だ。夢の中だ。現実ではない。  うちの間取りはこんなではない。それだのに、間取りをちゃんと把握できている。知っているのだ。  このまま歩いていってもインコのところに辿り着くことはない。

きっと悪口は楽しくて、わたしは言いたくない

人の悪口は聞きたくない。 人の悪口は言いたくない。 思ってもいないのに同調して悪口を言ってしまう自分が嫌い。 あっちで悪口、こっちで悪口。 人に合わせて悪口の相手を変えていく。 魂が削れていく。 悪口。 そんなこと思っていないのに。 うまくかわすこともできず。 悪口が始まれば、むしろ、そっせんして悪口に参加してしまう。その場を盛り上げる。 わたしは、それが嫌いだ。わたしは、わたしが嫌いだ。楽しければ良いのか。笑えれば良いのか。スッキリすれば良いのが。 わたしは誰かの

言葉の牢獄である脳みそ

言葉がすぐに出てこない。頭の中に言葉はあるのだけれど、出てくることが出来ない。 脳みそは牢獄だ。言葉の牢獄だ。閉じ込めて簡単に外に出さないようにしている。脳みそというやつは、言葉を閉じ込めている。 わたしの思考を外の世界へ出さないように、脳みそはわたしの思考を厳重に管理している。脳みその監視のおかげで、生まれた言葉は外の世界へ出ることなく、頭の中を漂うだけで、いつしか消えていく。 だから、消える前に言葉を外の世界へ出してやらねばならない。言葉よ。こっちだ、こっちにおいで

【マンガ】 きれいな宝石の少女 #3

キレやすい少女とあおる少女のおはなし

スターウォーズEP6が「ジェダイの復讐」だった頃

わたしがスターウォーズを初めて見たのは中学生の時だった。 スターウォーズが公開されン十年が経ち、『昔の映画』になっていた。ファントム・メナスが公開されるのはまだ先の未来だ。 そんな時期だから、同年代はスターウォーズを知らなかった。「昔すごく流行った映画だ」という大人の言葉が信じられないほど、スターウォーズの話題は世間から消えていた。ある時、学校の図書館にスターウォーズの小説が置かれているのを見つけた。ほこりを被っていて、何年も誰も読んでないと感じた。そこではじめて「昔流行っ

【マンガ】 巡り会い。

全4ページ。 何度でも時を超えて巡り会う命。短編マンガ。

【マンガ】 広い家

1ページ漫画

[小説]可哀想なチューリップ

チューリップが枯れていたので、わたしは、そのチューリップに言いました。 「枯れてしまって、可哀想。あなたは、可哀想なチューリップだね」 すると、チューリップは言いました。 「私は枯れているけれど、可哀想ではないですよ」 チューリップが強がっているので、わたしは慰めました。 「無理をしなくていいわ。本当は、枯れてしまってツラいんでしょう。チューリップさんの気持ち、わたしには、痛いほど分かるわ。あなたはとても傷ついているのに本心を隠し、気丈に振舞っている。わたしはそんな

[小説]殺しとこ

「ねぇ、心ってどこにあると思う?」 心?えっ? うーん、心臓かな? 「わたしはね、 心はみっつあると思っているの」 みっつ? 「ひとつは、そう、心臓。 感情は、心臓に支配されてるの。 だから緊張すればドキドキしたり 苦しくなるの」 そうだねー。幸せな時は 胸のあたりがほわほわ~って するもんね。 「ひとつは脳。 思考はここ。表面心理はここ。 わたしの心を、言葉に変換して 外の世界へ送り出すところ」 脳は考えるところって分かっていたけど 心だとは思ってなかったかも

[小説]坂の上の白い蛇

学校を出て、歩道橋を越え、降りたとこから三つ目の角を曲がり、そのまま歩いた半ばあたりの左てに、小さな脇道がある。その脇道は大通りから外れているものの、近道になっており利用する人は多い。 「でもナベちゃん。気をつけなくちゃね。あの道は、たまに坂道になるんだ」 とマッキーが言ったので、ナベちゃんは返事をした。 「まさか、マッキー。あそこは平らな道さ。」 「本当だよナベちゃん。」 「どういうこと?」 「そのまんまだよ。いつもは平らな道だけれども、たまに坂道になるの。急な

【マンガ】 きれいな宝石の少女 #2

全4ページ。ふたりの少女は、かみ合わない。ユリィを想うレイバンの気持ちは重すぎる。 前のお話 次のお話

【マンガ】 きれいな宝石の少女 #1

全4ページ。 ふたりの少女は、かみ合わない。命を狙われるユリィは自分のことなのに無頓着。それを護るレイバンはユリィに苛立ってしまう。 次のお話 ↓

[小説]階段スライダー

「なあ、誰が下駄箱まで一番か競争しようぜ」 って小坂くんが言い出して 「いいよ」 「おっしゃ負けねぇぞ!」 と内藤とよっしーも乗り気になったから ここは4階で、下駄箱までは遠くて正直めんどくさいなぁ、と思っていた俺だけど、お調子者の血が騒ぎ、 「よーい、スタート!」 と先陣を切って走り出しちゃったりして。 「あいつマジになってるぜ!」 みんなケラケラ笑いながら走っていたけど、階段へ続く長い廊下に差し掛かる頃には、みんな負けず嫌いだから、みんなマジになって走って

[小説]ぼくの首を探しに

ぼくは、首を切られ殺された。 正直 ぼくを殺したやつのコトは もう、どうでもいい。 ぼくは、首を切られ殺された。 ぼくはただ、欲しい。 ぼくの首。 首のないぼくは、 斧を持ち、 通りがかりの人間の首を狩りとっては 自分の体に乗せてみる。 この首じゃない。 これじゃない。 欲しいのは、これじゃない。 ぼくはただ、首が欲しい。 「こんにちは、わたしは君の首です」 なんだって!? ある日、生首がぼくに話しかけてきた。 いや…、そうか、よかった、 これで ぼくはぼく

[小説]孤独の花嫁

花に囲まれて 花を繕ったドレスを着て。 わたしは花嫁。 「おめでとうございます。今日、あなたは結婚をするのです」 「…。 あの、わたしは。 あの… こんなこと言うのは 自分でもおかしいと思いますが あの、わたし、まだ、 わたしの結婚相手を 知らないんです。」 「はい、その通りでございます。 それが何か問題なのでしょうか?」 「え!?いえ… それは問題では無いのですか?」 「当り前じゃないですか。 きっと式の前で緊張なさっているのね。 さあ、式をはじめましょう」

[小説]マンション

何気なしに空を見ていた。 僕は空が好きだ。 だから、それを見つけたのは 偶然だった。 飛び降り自殺、しようとしてる人。 高いマンションの、屋上。 柵を乗り越えたこちら側に 人が立ってる。 下を見つめて、動かない。 まさに…、って感じ。 心臓が、ゾクッとなって 体に変な力が入った。 人が死ぬ、かもしれない恐怖。 止めなければ、という正義感。 目が、離せない。 そして、 期待していた。 人が死ぬところが見られる という期待。 ワクワクした。 早く飛び降りろ。 と、望ん