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ほめる① 名前を出さずにほめる

怒るじゃなくて叱るだよ」「ほめるじゃなくて認めるだよ」なんて論争がよく起きていますが、私は、ほめるも大事だなぁと思っています。日々の学校教育の中で、時に認めたり、時にほめたりしています。

今日は、ほめるということについて考えてみます。


同じパターンでほめ続けると・・・

日々、数多くほめているので、いつも同じパターンでほめていては子どもたちも飽きます。

よくあるのが、みんなの前でほめるというパターンです。


あれ、先生いつも同じパターンで同じこと言ってる。本当にそう思ってるのかなぁ?

と感じさせてしまっては残念です。中学年くらいまでの子どもたちは喜びますが、いつもこのパターンだと、段々、先生の言葉の重みが失われていってしまいます。

ましてや、成長し周りの目を気にするようになる高学年だと、ほめたことがマイナスに働くことも多々あります。(これは、先生のキャラクター、個々の子どもの性格、先生との関係性、その場の状況によって変わります。あくまで一般論です。)

そこで、みんなの前で名前を出して直接ほめるというほめ方以外のバリエーションをいかにたくさん持っておくかが大切になります。

補欠で1年生のクラスに入ったときのこと

担任の先生がお休みで、補欠で1年生のクラスに入ったときのことです。
その日は、書いたものを交流する学習でしたが、ある子が「やりたくない」とペタンと座り込んでしまいました。

さて、初めて入るクラス、どうやって声をかけようかと思案していると、ある子が「ね〜〇〇〜。一緒にやろ〜!」と声をかけているではありませんか!

その子は立ったまま「やろう!」と誘うのではなく、一緒に横に座り目線を合わせて「一緒にやろう!」と声をかけていました。なかなかできることじゃないなぁ、すてきだなぁと思いました。

そこで、活動が終わった後、みんなにこんな風に話しました。

名前を出さずほめる

T:さっきね、すごい子がいたの。話してもいい?

みんな:いいよ〜!

T:みんなが活動してた時に、一緒にできなくて床に座っていた子がいたんだけど、ある子がね、「一緒にやろ〜」って声をかけてたんだよ。しかもね、立ったまま上から言うんじゃなくて、しゃがんで目線を合わせて誘ってたの。すごくない?

みんな:すご〜い。だれだれ~?

T:えーと青色のTシャツを着ていて

みんな:太郎君じゃない?
    次郎君もだよ。
    三郎君もだよ。

太郎君:(おれのことかな?)

T:青色の鉛筆を持っていて

みんな:太郎君だって〜!
    次郎君もだよ!

太郎君:(やっぱりおれ?そういえば、〇〇に声かけたかも)

次郎君:(手を横に振って)おれじゃないよ〜😅

T:白色の靴下をはいてる子です!

みんな:あ~やっぱり太郎君だ~。パチパチパチ

太郎君:てへ😄

こんな感じで名前を出さずぼかしながら紹介すると、教室が温かい空気に包まれます。

その子がみんなの前でほめられることが苦手な場合、その子だとわかる情報を減らして、最後まで誰の事か明かさないという方法もあります。

その場合、その子だけに分かるようにちらちらと視線を送るようにして気づかせたり、あとから、本人だけ呼んで、「さっきほめたのは君のことだよ」と伝えたりします。

ほめるとはスポットライトを当てること

ほめるというのは、その子にスポットライトを当てるという行為です。強すぎるスポットライトを眩しいと感じる子もいます。強烈なピンスポットを当てるのではなく、時に強さを調整したり、スポットライトの範囲を広げてぼかしたりすることで、こちらの言葉が届きやすくなります。

先生方は、どんなほめ方のバリエーションを使っていますか?

私は、若い頃、先輩の先生方からいっぱい学ばせていただきました。

職場の先生方のほめ方を見て学んだり、「〇〇先生はほめる時にどんなところに気をつけていますか?」と話題にしてみてください。きっと素敵な言葉が聞けますよ!

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