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高速戦隊ターボレンジャー、第35話「愛を呼ぶ魔神剣🗡️」

テーマはまっすぐな青臭さ。

青臭いとは、″人格や言動なとが未熟である事″
ただ、今話の大地(ブラックターボ)の青臭さは一人の犯罪者の歪んで凝り固まった自己肯定感を解す。

すりの常習犯の早川ゆかり。
「信じられる物が何もないからよ。私が信じているのは、お金だけ。」
と巧みな嘘と手癖の悪さで次々に盗みを働いていく。
…そして遂には、流れ暴魔キリカが見つけ出した、″手にした者は、天下を取ると云われる魔神剣″の在処を教えてくれる宝石をも彼女は手に入れる。

私欲を満たす事だけ考えるゆかり。

警察から逃れる際に片手に手錠のついたままだったゆかりは、キリカの攻撃から守ろうとした大地と繋がれてしまった際も、大地の財布に手を伸ばす。

自己欲求の欠乏、犯罪者として追われていたゆかりは、″信じられる事″に飢えていた。

そこで見えた、真っ直ぐに自分を守ってくれる大地に長い期間で滞りができていた彼女の心へ、徐々に血液は流れていく。

そんな彼女のコリを溶かした大地の言葉を、今回神セリフと紹介させて頂きたいと思う。

神セリフ
「俺は信じてる。人間を…、愛を…、友情を信じてる!」by.山形大地(ブラックターボ)

人に信じられる事、以前も話したが嫌な人は居ない。

一度犯罪を犯した者の背景には″不信感″が付き纏う。

彼女が例え綺麗な笑顔をした所で、人を助ける事をした所で、周りの人は彼女の″裏″を考えてしまう。

心から頼る事や、心からの感謝を貰える事も無くなる。
彼女は罪から逃げる事で、ここに堕ちてしまう自分から逃げていた。

…言い訳で塗り固められた素直な気持ちを隠すように…。

そんな彼女は真っ直ぐで懸命な大地に守られながら、言い訳のメッキを剥がしていく。

「私は…、私は人間を信じたいのよ!私だって、信じる物のために戦いたい!」と言って魔神剣を振り上げヤミマルに向かっていく彼女からは、過去の自分との決別への決意が込められていたに違いない。

信頼という言葉で繋がれた魔神剣のバトンは大地へ受け繋がれ、強靭なシニガミボーマの角を切る事に繋がり、亡霊暴魔獣達の総攻撃に大ピンチになっていた力達をも救った。

「今までの罪を洗い流して、私、サッパリして帰って来ます!そん時は、デートしてね。大地君!」と大地に微笑み、頬に口づけした彼女からは悪魔の姿は感じられなかった。

信じられる事で生まれた笑顔の花。

そして、信じられる事で人は生まれ変われる。

まずは人を信じる事、信じられた人に裏切られる場面もあるだろう。
ただ、大事なのは信じ続ける事。
真っ直ぐな熱意が伝われば、人は絶対に変わる事ができる。

疑いから始まらない人間関係を皆んなができる日本で…いや地球であってほしい。

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