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高速戦隊ターボレンジャー、第41話「スターは俺だ!✨」

「今日は東、明日は西。風の吹くまま気の向くまま。ねぐら定めぬ渡り鳥。ならば、俺も流れ者!流れ流れて暴魔のために、この身を捧げん!」

オヤクシャボーマはワタリドリボーマの姿でターボレンジャーに近づく。

隠し武器は7つのハズが…
登場したのは2つ…(笑)
ただ今話を追っていくと
彼の人間味が徐々にやみつきになってくる


ワタリドリボーマは、あえて戦闘力が低い様に自分を見せながら
「ああ…!嫌になった!つくづく暴魔が嫌になった!あの、四国の深い深い山奥に封印してくれ。俺はもう、深く静かに眠りたい。戦いなどのない世界で…。」
と自らの封印を大地に託す。

足に怪我を負ったワタリドリボーマは、
大地に土下座をして封印を頼み込む。


…そう、騙し討ちをする為に。

テーマは″欺く事と演じれない事″

人の世の中には小さなものを含めると嘘に溢れている。
冷静な顔をして平気に嘘を話す人も多く、本音がどこに紛れているかも最早分からない。

結果的に欺くつもりが、大地に欺かれていたオヤクシャボーマ。
封印を行う為の身を清める儀式で身一つにしたはずの大地のハンマーブレイクによって倒されてしまう。

今話は多くの嘘によって話が構築されている。
しかし、ただ一言だけ。
大地が怪我を負ったワタリドリボーマへ伝えた言葉だけは本音であったと私は感じた。
そして、そんな大地の優しさで溢れたこのセリフを今回の神セリフとして紹介する。

神セリフ

「消えちまいな。」
「どこか遠くへ行ってしまえと言っているのさ。もう二度とこの世へは出て来るんじゃないぞ。」

by.山形大地(ブラックターボ)

本当の優しさは嘘では生まれてこない。
その言葉を聞いた際のワタリドリボーマの涙こそ、彼の真実だったと私は考えた。

シーロンが「お芝居が好きな暴魔獣」と表現していた通り、ワタリドリボーマはただ演技が好きなだけなのではないか…。

そう考えてからワタリドリボーマの人間味が好きになってきた自分が居た。

だからこそ、オヤクシャボーマが誰かに操られている姿なんじゃないかという新たな疑問を私にぶつけてきた。

そう、誰かが作った台本通りに…。

歌舞伎の動きでターボレンジャーへ攻撃を仕掛ける
オヤクシャボーマ
戦闘力は高めだったが、闘い方は機械的。
花吹雪攻撃が個人的には強そうでした🌪️


オヤクシャボーマになってからの動きは、ただの戦闘マシン。人間味は全く感じられなかった。

嘘は新しい嘘を生む。
そして、嘘は違う自分を生み出す。
ワタリドリボーマがもしかしたら、オヤクシャボーマの本当の姿だったのかもしれない。

焼けた傷口がまだ痛くて
君の優しい声が今もこだまして
少し泣かせてください
「さようなら」誰よりも愛した人

「大嫌い」って 君が笑って
抱きつく度愛しくなって
どんな時だって いつも優しさと
くちづけを僕にくれた
なのに"愛"に慣れて来た僕は
君の優しい嘘も当たり前になって
僕はただわがままに
一人君を置き去りにしたんだ

Acid Black Cherry「優しい嘘」より(一部抜粋)

ワタリドリボーマは演じる事が大好きな暴魔獣、きっと彼の求めていた優しさは暴魔百族からは得られなかった。
だからこそ彼の中に染み渡った大地のセリフでない心からの言葉に彼は涙を流した。

優しさは背景になってはいけない。

優しさを感じた時に素直な感情を見せる事で人間味が生まれる。
そして、私たちもそんな純な気持ちを自分の背景に溶け込ましてはいけない。

冷めた日本で、大地のような冷静な優しさを持っている絶滅危惧種を育てる為にも。

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