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【映画レビュー】ポリス・ストーリー/香港国際警察

こんにちは。映画大好きマヒロです。
何十年振りにジャッキー・チェンの映画を見ました。
いやー、懐かしいっ!
「ポリス・ストーリー」はシリーズ化もされている人気作。
今作はその第一段となります。
ジャッキーの映画にしかない面白さってありますよね。
ジャッキー自らが行うハードなアクションとコメディの融合は癖になります。

1985年 香港 105分
監督 ジャッキー・チェン
脚本 ジャッキー・チェン
   エドワード・タン
出演 ジャッキー・チェン
   ブリジット・リン
   マギー・チャン


あらすじ


香港警察が麻薬密輸組織・チュウ一味の摘発をする為の作戦を決行する所から映画はスタートします。

一味のボス、チュウ・タオ

摘発をした際、チュウ一味がスラム街に逃げ込んだ為に、民間人も巻き込みながらも後を追う香港警察。

家が建ってるとか関係ないです
破壊しながら前に進むので……

スラム街を抜けた先でたまたま通りかかったバスをバスジャックしてチュウ一味は逃げようとあがきますが、香港警察のチェンが見事取り押さえることに成功します。

傘の持ち手をバスに引っかけて引きずられそうになりながらも
必死でくらいつくチェン
か~ら~の~
この躍動感っ!!

やることの規模が凄すぎて映画冒頭から引き込まれます。

チェン役のジャッキー・チェン


逮捕しただけでは今ひとつ決め手に欠ける香港警察は取り押さえたチュウの秘書であるサリナ・フォンを釈放して検察側の証人になる司法取引の材料とします。

サリナを演じたブリジット・リン

大事な証人が翌日出廷するまでの間、チェンが護衛を任されることになりました。
チェンの自宅で護衛していた際、恋人のメイと鉢合わせしてしまい「浮気している」と勘違いされてしまいます。

護衛先のサリナと恋人のメイ

しかもチェンが余計なことをペラペラと軽快にしゃべってしまい、余計メイを怒らせてしまう様子にサリナも呆れてしまいます。
こういう場面でよくありがちなキャットファイトが行われず、終始チェンのコミカルな独り相撲が行われるのはとても愉快で見物です。
こういうコミカルさって香港映画独特なものですよね。

メイ役を演じたマギー・チャン

出廷の当日、チュウ一味の悪事を明確に出来る大事な証人であるサリナがいなくなってしまいます。
大事な証人がいない中で法廷で戦わなければいけなくなってしまった香港警察。
チュウ一味の弁護士は「チュウは人違いで逮捕された」と主張してきます。
証人がいないことが大きく響いてしまい、チュウは釈放されることになってしまいます。

香港警察警部役を演じたトン・ピョウ
ジャッキー・チェンの映画には欠かせない役者です

釈放されたチュウ一味はチェンの命を狙うことにします。
チェンは一体、どうなってしまうのでしょうか……

ジャッキー・チェンのアクションに対する思い


ジャッキーは今作の前に「プロテクター」に出演したのですが、アクション演出の方法が「ダーティ・ハリー」のようなものを希望していた監督のジェームズ・グリッケンハウスと対立してしまいます。
「プロテクター」で刑事役をやったジャッキーは「本物の刑事のアクションを見せる」と挑んだのがこの「ポリス・ストーリー」です。
監督も脚本も出演もジャッキー・チェン!
一人三役です。
ジャッキー・チェンとしても今作に思い入れがあるようで自分が出演した作品の中で1番好きなアクション作が今作です。
それだけ命懸けのアクションをしてくれています。

ジャッキー・チェンが今作の脚本を作る際、ストーリーを先に考えた訳ではないんです。
3つのド派手なアクションシーンが頭に浮かんだジャッキーは、この3つのシーンが噛み合うようにストーリーを作成していきました。

3つのド派手なアクションシーン
1、山の急斜面を爆走するカーアクション
2、2階建てバスの追跡アクション
3、ショッピングモールで複数人を相手にするアクション

アクションシーンの方が先に頭に浮かぶっていう所がさすがアクション俳優だなと思いませんか?

この作品は中華圏で最も有名な映画賞である「香港電影金像奨」で最優秀作品賞と最優秀アクション指導賞を受賞しています。

ジャッキー・チェンがファンの方の質問に答えている動画をみつけました。
質問のひとつにもありましたが、ジャッキーはコメディアンとしての素質も十分な方だなというのが質問の受け答えでも伝わってきます。

ジャッキー・チェン率いる「成家班」

ジャッキーの映画を見ていると、「あれ、この人、前に違うジャッキー作品に出てたよな」と思うことがあるかと思います。
それはもしかしたらジャッキー・チェン率いる「成家班」のメンバーかもしれません。
「成家班」は映画表記だと「Jackie Chan Stunt Team」
ジャッキー・チェンの為のスタントチームです。
ジャッキーはアクションを殆ど自ら行いますが、スタントチームに任せることもあります。
そして、この「成家班」の面白い所が、スタントだけではなく、役者としても名前の付いた役を作中で演じたりもしています。

ポリス・ストーリーでも「成家班」は大活躍しているのですが、その中でも二階建てバスの中から放り出されてしまうシーンが私のお気に入りです。

なかなかの高さがあります

このシーンを演じているのが「成家班」
二回から落ちる人が、本来ならバスの前に止まっている車の上に落ちる予定だったのですが、車の前の地面に直に落ちてしまいます。
この時のことをジャッキーは「変な音が後ろからしたから嫌な予感がしたけど、カメラを止めてせっかく撮ったものを無駄にもしたくなかったので演技を続けた」と話しています。
映画を見ると、ジャッキーが一瞬後ろを気にしています。
「ポリス・ストーリー」を見る際、是非ご確認してみて下さいね。

命がけでスタントをする「成家班」のアクションもさすがです!

感想


まさしく「ジャッキー・チェンの映画」って感じです。
ジャッキーは自分の魅力を知っていて、アクションに対する思いも強いのでどうしてもアクション優先で話が進んでいきます。
なのでストーリーとしては甘い所もあるかな、といった感じは否めませんが、それでも武器に頼らずに体一つで戦う姿は魅了されます。
ジャッキーの映画といえば、エンドロールで撮影中のシーンなんかが流れることで有名ですよね!
それ見てると「怪我とかもするだろうな」と胸が熱くなります。
敵を殺したりするようなことはしないので「武器でガンガン敵をやっつけるアクションが見たいんだ!」という方にはジャッキーの作品は物足りないかもしれません。
後、殺さないんだけど…… 結構平気で銃を人に向けます。
私はジャッキーが銃を向けてる姿見ても「どうせ殺さないでしょ」と一人心の中でツッコんでしまいますね。

前半のコミカルさとは打って変わり、後半は段々と追い詰められていってシリアスモードに突入します。
突然!
すっごいびっくりするくらい突然……
二重人格かと思った。
「追い詰められて」というか「気が狂いだした」のかと思っちゃいました。
それも込みで「良いアクション映画見ることが出来たな」とハッピーにさせてくれるだけのアクションが満載です。


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