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梅雨の間の晴れの中で

こんにちは、今更ながら昨年の話題作映画「天気の子」を観ましたので人生初レビューを書いてみようと思います。結構映画が好きでよく観る方ではあるのですが、終わった瞬間の感想をどこにも記録をしたことがなく、なんだかそのまま忘れてしまうことも多くてもったいないので。

もともと賛否両論の作品だとは聞いていたのと、そこまでアニメを見る方でもないのでやや不安に思いながら観始めましたが、結論、わたしにははまらなかった・・・(でもこうやって考えているということは面白かったのかな)

はまらなかった一番の理由が、もう主人公に共感できなすぎる!!!他の方のレビューも見てみましたが、このように感じられた方も多いみたいです。

※ここから思いっきりネタバレ含みます


まず、16歳の主人公は自分の住んでいた島が息苦しく家出をするわけですが、その詳細な理由は何も描かれていません。息苦しくて家出ってなんですか、まさしく中二病じゃないですか。そして船の甲板で大雨に打たれ大喜びをして海に落ちそうになって須賀さんに助けられるのですが、のちにも繋がりますが晴れが好きなんじゃないのかよ!と突っ込みたくなるような謎設定。まあここは、家出の解放感ということで先に進みます。

東京に到着し身分証なしでバイトを探しますが、当然なかなか見つからず、マックで陽菜のやさしさに触れます。そして、ひょんなことから陽菜が変なバイトに連れ去られようとしているのを見かけ、チンピラ的な人間に対し拾った拳銃を向け発砲。てか、拳銃拾ってそのまま持ってるのおかしくない?そして本物かもしれないのに発砲するのやばくない?やばい人じゃない?どんだけ思慮が浅い人なんだ・・・

そうこうして、船での恩人須賀さんのところで住み込みバイトをしながら、陽菜やモテモテな弟と時間を過ごすわけですが、主人公は陽菜の能力を知って天気の子のバイトを提案します。大事なところなので2回言います、主人公が陽菜に天気の子のバイトを提案します。しばらくは陽菜も人の役に立てて嬉しいわ♪と歓喜しますが、徐々に彼女の身体に変化が・・・晴れを祈れば祈るほど陽菜は薄くなっていき消えかけていきます。まあ、そうだよね、無償で晴れにできるのであれば美味しすぎるし、物事には必ず代償がつくのは当たり前です。

物語が展開し、主人公は行方不明者及び銃刀法違反で警察に追われ始めます。陽菜も未成年だけの居住が認められず弟と離れ離れにさせられそうになり、主人公がとった選択肢はまたしても逃亡。逃げるだけの人生なの?真っ当に向き合えよ。逃亡最中に雷を落としてトラック爆発させたのもどうかと思います。子供なら何をしてもいいのかよ。

そして不吉な感じで、東京では前例にないほどの激しい雨が降り始めます。陽菜は自身が人柱になって雨を止ませると言って消えてしまいます。これはたしかにかわいそうです、が、陽菜に天気の子のバイトを薦めたのは主人公自身です。つまり、自分のせいでもあるわけです。陽菜を救うべく、主人公は警察を振り切って神様と繋がっている場所へ向け走ります。警察もかわいそうです、ご苦労様です。そして鳥居のある廃ビルに聞きつけた須賀さんが現れ、警察に戻るよう説得します。が、なんとまたしても発砲させられます。人の命をなんだと思っているんだ、好きな子以外は命の恩人でも銃を向けるのか。いくら興奮錯乱状態であっても許されないよ。周囲の人々を巻き込んで散々迷惑をかけて、反省の一つも見せず終始ずっと被害者面。まじでなんなの、怒りが込み上げます。そして、その情熱?に心を動かされ須賀さんはまたしても主人公を助け、無事に陽菜と再会し「世界よりも君を選ぶ!」と言って東京沈没と引き換えに陽菜を救い出します。

物語の結末としてはこれはこれでよいと思います。世界よりも目の前にある愛を選ぶということ自体はアリです。世界を救った「君の名は」の後は、世界を狂わせる選択をするということ自体はむしろ面白いです。しかし、3年の時が経ち2人は再開しますが、陽菜の身にもなってみてください。この3年間、雨が降り続け東京は沈没しました。自分が願ったことにより天気の巫女になり、自分には天気を支えるという役割があったはずなのにそれを果たせず東京が沈没してしまった。そして未だに降りやまない雨、3年で東京沈没したらそのうち日本沈没します。彼女はどういう気持ちなのでしょうか、本当に幸せでしょうか。周囲の大人は元々世界は狂っているから君らに責任はないと言うが、本当にそうでしょうか。世の中にはいろんな選択肢があって、人それぞれの価値観によって正解が異なるから、この場合正しいも正しくないもないのかもしれません。ただ、身勝手に自分の幸せだけを願い行動した主人公はもう少し責任感を覚えた方が良いのではないかと思います。真っすぐで後先考えずに行動できる子供らしい純粋さが羨ましいという見方もありますが、世界中の全員がそうなったらあらゆるところで自己の利益の為の戦争が勃発し世界は滅びます。綺麗な映像とは裏腹に主人公の純粋な醜さには共感も感動もできませんでした純粋に幸せを追求することや一歩前に踏み出すことは大事です、しかしそれは周りを犠牲にしてまでしてよいということではありません。犠牲にしてしまったのならせめてそれを確り背負って生きていくべきです。ラストシーンで主人公はそれに気づいた?ようですが、もう少しはっきり描写してくれればスッキリしたのに~

そんなこんなで、わたし個人としては主人公に全く感情移入できず、結構ずっとイライラしながら観ていました。ただ、映像は間違いなく美しく見ていてわくわくするので、鑑賞する分にはよかったです。さて、新海監督は何を伝えたかったのでしょう・・・物事を選択するということ?現代という純粋さだけでは生きづらい世の中でどんな人間ももがきながら生きているということ?なんだろう~

一つ言えるのは、人生初レビューを書いてみてなんだかスッキリしました。そしてこれだけ文句言ってるのに子供の純粋さを失ってしまった自分に気付いたのも発見でした。浅~い内容ですが、感じたことを書くってデトックス的な感じでいいのかも。

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