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【読書感想2】『猫はなぜごはんに飽きるのか?』を読んで

概要

ペットフード研究されてる方が、科学的根拠と私見を交えつつ、猫のごはん問題に悩む方にと猫がおいしさを感じる仕組み等を教えてくれる本。
作者:岩崎永治
出版:集英社
発行:2023年1月
価格:1600円+税

手に取った理由きっかけ

 うちの猫(15歳間近の老猫。投稿済みエッセイ『猫タクシー』の写真のコ♡)がここ最近すっかりごはん食べてくれなくて。まさに!頭を悩ませ続けてました!!www
 しかも表紙カワイイだけでなくコミックから始まりタイプ診断チャートも入ってるからさらっと読みやすい構成。随所のイラストも楽しい。目次からも説得力が伝わってくるかんじだったので、迷わず手に取りました。

感想

 猫がちぺちぺと水を飲んでる音を聞いてるだけで愛しくて癒されてる猫好き親ばか飼い主なんですが・・・。あれって「すばやく舌を引っ込めることで水柱を作」ってその水柱をぱくぱくしてたんですねーーー!!!効率いいんだかわるいんだカワイイー!(笑)
 なんとなく水の飲み方知ってはいたんですが、解説文たった二行にきゅんきゅんしてしまいましたwww愛しさ倍増です。

 ひぃ!生々しい!と思いつつも納得しかなかった部分としては・・・

 ネズミとかの小動物を食べる肉食だからこそ、骨が砕けるパキパキ感とフードのカリカリ感は食感が似てるから好きだろうってこと(笑)
 ちゅーる中毒なうちの老猫が最近嫌厭しがちなカリカリをいい音たてて食べてくれると「良かったー。歯肉炎とかじゃなくちゃんと噛めてるよね」ってホッとしてたんですけど・・・今度から「獲物の小骨砕いてる感を思い出してるのかな」って頭の中でよぎりそうです(笑)

 うちは室内と庭先近所周辺と両方好きに行き来させてる元野良猫なので・・・若かりし頃はスズメ・メジロ・ハト・ネズミなんかをよく捕獲していたものです。
 とどめを刺してもらえずイジられる小鳥の姿を一度だけ目撃したことがありました。(いつも飛び散った羽根とか残骸で気付くことが多くて。うちの猫は私達人間の家族に「ホラ、狩ってきたぞ」と室内献上することはなかったです)
 残酷だな・・・でももう手の施しようがないし・・・自然の摂理に任せるしかない・・・とその時は心を痛めつつ目を瞑ることしか出来ませんでしたが。
 こちらの本によると、猫って人間と違って乳酸系の酸味がお好みなんですね。
 一通りじゃれて遊んでから食べるのは、獲物が暴れれば暴れるほど乳酸がたまるから!
 つまり、人間が焼肉屋さんでお好みの焼き加減にお肉を「育てている」のと同じように、猫は猫でじらしてじらして獲物を「育てていた」!!!弱肉強食ゥ。

 ホラーの定番文句「血に飢えた○○」で果たして肉食動物は「血」に飢えているのか、っていうコラム的なのも面白かったです。こういう考察、大好きですwww

 あとは、猫は塩味に対して鈍感っていうのを肝に銘じておかなきゃなーと思いました。
 長年、人様の食卓の品にはほぼ反応を示さない行儀のいい猫だったんですが。最近はすっかりカリカリを食べてくれなくなり、興味を示すなら魚の皮や肉の脂身とかも食べさせる回数が増え、今は自分達用の調味・調理後のものも部分的に食べさせるようになってきました。(これでまた気位の高いグルメ猫度が上がっていく・・・)
 塩分濃度が高くなる、なんてわかりきったこと。だからなるべく注意はしているんですが。まさか猫が一定濃度以上の塩辛さがそもそも「わからない」らしいだなんて!
 人間は「うわ、辛い」って食べるの止めたり薄めたり出来るけど、それが出来ない生き物なんだって勉強になりました。

 肉食でタンパク質分解代謝が良すぎて、食事で足りなかったら自分の筋肉を分解するリスクがあるというのもビックリしました。そうしてしまわないように食事量を調整するように進化してるとか、生き物ってスゴイ。

 こんなかんじで、生物学的にも栄養学的にも説明が含まれてるしとてもわかりやすかったです。ペットフード、良く出来てるなぁと感謝するばかり。 

 うちのグルメ老猫、学習敬遠もどっかであったのかなぁ?
 スキキライのない猫の育て方、もっと早く知ってたらよかったけどなんか手遅れ感(笑)とにかく双方ストレスにならないよう、引き続き可愛がっていこうと思いました。

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