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過去の抜け殻

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いろいろあって言葉を綴り。 迷いながら置いてきた、記憶の抜け殻
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2024年2月の記事一覧

◆空の彼方

◆空の彼方

仕事帰りの橋の上、東の空に星を見つけました。
久しぶりと眺めながら、ちょっと足を止めてみる
薄汚れた東京の夜空に、微な光り届けるのは木星かな

いつの頃からかな、、、星を見なくなったのは。

田舎に居た頃は、満天の星空に空の大きさを知り、
四季折々星座に、尽きることのない物語を知り、
無数に流れる流星群に、感動と興奮を覚えた日々。

いつの頃からかな、、、空を見なくなったのは。

見ようとしても、

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◆銀河鉄道の夜

◆銀河鉄道の夜

ガタンゴトン…

汽笛が夜空に鳴り響く

遥か先に見える先頭車両から、白くもあり綿菓子の様な煙が一筋の流れにそって時の流れを記している。

車窓に両肘を付きながら、空を走る汽車の車窓に思いにふけて、有るがままの自分が有るべき姿を書き綴る。行く先の夜空の旅路に想いは忘れない。

光り輝く一番星は泣き虫なお嬢さん、今日も涙の雫が光を乱舞する。きっと貴女は海を照らし迷える波の道しるべ。変わらぬ優しさで居

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◆あすなろ

◆あすなろ

若葉の頃は大空仰いで
命の光から愛情を感じ

青葉の先は潤う雨へと
叶わぬ恋に雫に溺れる

天向う幹に想いが宿り
幾重に伝う有るべき心

広げた枝は夢の数だけ
いつか見た明日を指す

あすなろの吟

◆ 欲情メランコリック

◆ 欲情メランコリック

2008/08/21 22:49

歩く道の波はいつも先が無く
気付けば道すら見えない闇と
傷付く事さえ知らないだろう

人の足音の渦に流されながら
変わらぬと信じた希望は愚か
振り向けば生きた道さえ失う

確かに聞えたあの声は
汚れた心じゃ聞えやしない
きっと擦れ違った事さえ
見て見ぬ振りをする。

冷る都会の帳は光さえ凍って
正直者と言う名の言い訳さえ
繰り返し溺れては沈んで行く

世の中から

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◆パルプフィクション

◆パルプフィクション

耳鳴りがする夜に、そっと両手で覆ってみても、何か言葉のような砂嵐のような・・・でも、感じる音は上がっては下がり、下がっては登る。まるでグルグルと重力に逆らっては引き寄せられる月がまとう波のマントは翻り。そして繰り返される時間の隙は、きっと安らかに眠る瞳に映るあの日が愛おしい。
無音とは騒々しくて、僕の心の静けさは波紋を伝う小波にユラユラと右に左にと忙しそうに木霊打つ。きっと何も無い世界に有って世知

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ショートショート 第5話(いつもの階段)

いつもの階段 2008/11/11 02:37

こんな静かな夜には怯えて震えて、そんな孤独を選んだ自分なのに寂しさを覚えては・・・そっと肩を震える事に何か誰も気付いてもらえないなんて我がままと、そっとして欲しいなんて台詞との裏腹に僕はきっと人の温もりさえ忘れてしまう。悲しい男なんかな。

窓の外は凍えそうな寒空に今にも雨が降りそうな曇り空、きっと世間でな何でもない夜空のキャンパスに誰もが通り過

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◆星屑ロマネスク

◆星屑ロマネスク

2009/03/20 04:07

枕もとの窓のカーテンを少し開けて見る星の姿は変わらぬ瞬きと優しい光を絶え間ない微笑を与えてくれるようで癒されるようで母の胸の中のようで・・・きっと見詰め合う安心感からは開放と信頼と重なり合うかのような浸透に混ざり合い繋がりあってもなお求め合い抱いて一つの個体である体の中の心は無体で有るが故に非と否と秘と被と陽と照らされてもなお人で居たいと思うのは、あなたも見つめ

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