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#78 担任に「頼むから受験はやめてくれ」と言われた話

受験を控える高校生は必ずと言って良いほど進路相談をする。

僕は進学校(仮)に通っていたが、世間的には進学校と言ったら進路担当の先生がしっかりしていて、親身になってくれるとよく言われるが一言だけ言わせてもらうと、そんなこともない。

「良いから、スポーツで行け。受験するのはやめよう。受験は無理だし、おれはお前の面倒までは見れないぞ。」

これが、スポーツ推薦ではなく受験で大学に行くと担任に伝えたときに言われたことだ。

なぜ僕がそうしたのか、18歳の少年が決めたことに興味も関心もない。

進学校云々ではなく、世に言う「ドリームキラー」の最たるものだった。
要するに他にも有力な受験生がいて、そっちに時間を割くしスポーツ推薦で行ってくれた方が負担も減り、進学実績も上がるから好都合だったということだ。

「学業面でお前は頑張らなくても良いんだぞ。」
これも言われたが、これは勉強面で奮わない僕を慰めるものではなくおそらく「なんとか受験やめてくれんかなー」と言う気持ちが滲み出ていたのを覚えている。

しかし、僕はめちゃくちゃ天邪鬼であり負けず嫌いなので「ああそうですか」と言うわけがない。

「こいつ(敬称略)は応援する気も話聞く気もないんだな。」
「言われっぱなしも腹たつし絶対受かったろう。」

こう思ったのを覚えている。
(そこから地獄を見るわけだから、もしかしたら予知していたのかもしれないが。)

周りに応援してくれる人がいると言うのは力になる。
それは間違いない。

でも、応援している振りドリームキラーと正規のドリームキラーが大半だと思っていた方がやりやすい。
そしてその人たちの存在をエネルギーに変えるのが最も良い。

「あいつを見返してやる。」
「今に見てろよ。必ず受かってやる」

でもなんでも良い。
自分を止める存在をエネルギーに転換する能力は、何かを成し遂げる上で大切だ。

自分のエネルギーにした後は、とにかく淡々とやるべきことをこなすに限る。
最初は怒りに狂いそうになるかもしれないけど、僕の場合は

合格した後友達に言われるまで担任の存在を忘れていた。
「あぁ〜そんなやつ(敬称略)もいたわ」

これしかなかった。
浪人時代の日記を見ても、最初は高校の担任と受からんと言ってた人への憎悪に満ち満ちていたが、後半は一文字も触れておらずどうしたら達成できるかにしか考えは向いていなかった。

バカにされて腹が立つならエネルギーに変える。
変えてしまえば、自分のやるべきことに向かって行く。

エネルギーに切り替えられない人は、いつまでも前に進まずにこの怒りと向き合い続けて疲弊してしまうことになる。

自分の時間を疲弊してしまうことほど勿体無いことはない。
聞き流すと言うことが無理なら、自分に刻んでしまおうと言うことだ。

自分がこうなりたいという姿が、現状難しいものならば「無理だろう」と言う人がほとんどだ。
その存在をエネルギーにするところから始まるのだ。


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