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【前編】愛媛・松山散策ルポ「大街道~道後温泉ストリップ小屋」

2022年11月初旬、1泊2日で愛媛県松山市を訪れた。
実に10年ぶりの愛媛県来訪。目的はV系バンド「Dolly」のライブだ。
長らく活動休止していた彼らだったが、今年5月に復活。約10年ぶりのワンマンライブとなった東京キネマ公演にて、ツアーの開催と12/5 Spotify O-EAST(東京・渋谷区)での解散を発表した。

「瞳幕のエンドロール」と銘打ったラストツアーで彼らがセミファイナルに選んだのは、結成メンバーの地元である松山。
かつてDollyとともに全国を駆けずり回ったセニョリータ(※ファンの名称)な筆者も、最後を零さず見届けようと四国の地に降り立った。

大街道駅前

と、まるでライブレポートかのような書き出しで始めたが、本稿はただの散策ルポである。
ライブついでに取材記者らしくネタでも仕入れて帰りたかったものの、諸事情により断念。諦めが悪い人間なので、旅と街の様子をお届けする内容を書いて満足しようと思う。

なお、以降Dollyの話題はそんなに出てこないので、先に宣伝しておく。

最高に格好良くて、ステージ上で唯一無二の素敵な夢を見せてくれるバンド。少しでも気になってくれた人は、ぜひラストライブへ。

活動休止前ライブの映像も本編のみ公開されてます。


それじゃあ、散策ルポに入ろうか。

京都~松山間の交通手段

京都(※筆者の居住地)から松山まで行く場合、交通手段は4通りある。

①新幹線+特急(岡山乗り換え。所要時間:約4時間、片道料金:自由席12,020円)
②高速バス(京都駅発。所要時間:約5時間半、片道料金:7,350円)
③飛行機(京都→関西空港 or伊丹空港→松山空港)
④自家用車 or バイク

今回は高速バスを利用。
2022年11月現在、京都⇔松山間の高速バスは「伊予鉄高速バス」「京阪バス」JR四国バス」「WILLER EXPRESS」の4社が運行している。

伊予鉄と京阪は往復割引あり。

画像引用元:https://www.keihanbus.jp/highway/line/kyoto-matsuyama/

新幹線との差額は約1万円。時間差は1時間半だ。
金額に対して微妙な所要時間の差。移動に余裕があり、体力に不安もないのなら、バス利用をおすすめする(SA休憩は2時間おきに15分~20分程度)。

宿泊先

全国旅行支援を使い、楽天トラベルにて「ダイワロイネットホテル松山」を予約。関東からの友人と泊まるため、ツインルームBを押さえた。

画像引用元:https://www.daiwaroynet.jp/matsuyama/access/

大街道駅から徒歩1分の好立地。ホテルの斜め前に市バス・高速バスの停留所があり、待合ルームも併設されている。観光に最適のホテルだ。

気になる料金は、素泊まりで一部屋7920円(全国旅行支援適用後)。
さらに現地で使えるクーポンが1人3000円分ついてきたので、実質960円で泊まれてしまった。
なんだこれ、安い、安すぎる。

館内や室内は新築のような清潔感があり、ベッドルームやバスルームの広さも文句なし。

室内の大きな窓からは松山城を眺望できた

このクオリティで960円はちょっとありえない。全国旅行支援さまさま。
※11月10日現在、楽天トラベルでは割引続行中。愛媛県の全国旅行支援については、下記サイトを参照されたし。


1日目:大街道(完全分煙の喫煙可能カフェ)

さて、本題の散策ルポに入ろう。
過去二度も訪れているはずなのに、土地の風景がまったく記憶にない松山。
大街道に降り立った瞬間、「……こんなに栄えていたっけ?」と思ってしまった。

友人と合流するまで、ひとまず喫茶店へ。
煙草がないと生きていけないチェーンスモーカー、即JTの喫煙所マップを開く。

どんどん肩身が狭くなる喫煙者にとって、必須とも言うべきありがたーいサイト。しかしながら情報が古い(更新されていない)・喫煙可能店でありながら登録されていないことも多々ある。
喫煙所マップで見つけたあと、当該店舗のGoogle MAPの口コミもしくは公式HPで喫煙可能店か確認しよう。

そして発見したお店がこちら。
FLYNG SCOTSMAN(フライングスコッツマン)大街道店。

30年以上の歴史ある老舗店らしく、Google MAPのレビューも高い。地元民から観光客まで、幅広く愛されているようだ。
訪れたのが日曜の13時台だったからか、待ち客が2-3組いた。

10分ほど並んで入店。2階の一部が喫煙席になっており、ドアで完全に分煙されている。4人掛けのソファー席が4席だったか。
完全分煙に加え、さして広くない空間かつ紙巻OKなので、紙巻の煙や匂いがダメになってしまった電子タバコ利用者は注意。

口コミに多かった「パンケーキが美味しい」を信じ、コーヒーと一緒に注文してみた。
とはいえ、「ゆーてパンケーキやろ? 散々いろんな店で食べてきたし、どこもそんな変わらんて」と思っていたのだが。

シングルサイズをオーダー

お い し か っ た 。

ちょっと、びっくりするくらい美味しかった。完全に舐めていた。
何がどう美味しかったのかレポートしたいところだが、「苦手な執筆ジャンルはなんですか?」「グルメレポと音楽レポです」なライターなので、何も伝えられない。
えーと、なんかいい感じに焦げたバターの風味が生地から感じられて……うん、やめとこう。気になる人は自分の舌で確かめてくれ。

1日目:大街道(松山SALONKITTYと鯛めし)

友人と合流後、ホテルチェックイン。ぎりぎりまでダラダラして会場の松山SALONKITTY(サロンキティ)へ。

最寄りは「石手川公園駅」だが、大街道駅からも徒歩で行ける距離。観光がてら商店街をチラ見しつつ歩いても、15-20分あれば着く。
荷物を預けられるロッカーは箱の中のみ。友人いわく石手川公園駅内や周辺にロッカーは無いとのこと。

公式キャパはスタンディング約400人。2021年時点ではコロナ対策のために約120人まで絞っていたそうだが、今はどうか分からない。この日は整理番号170番台だった私の後ろにも結構な人数がいたので、それなりに戻してきているんだろう。

ライブの感想日記はまた別途で。

ライブ後は仲間内で打ち上げ。
「何食べる?」「鯛めし!」「大街道商店街にたぶんあるよね」とアーケードに向かったものの、商店街内にあるのは焼肉だったりイタリアンだったり「博多〇〇」「大阪〇〇」だったり……愛媛メシ、どこ?

地方出身のV系バンドマンたちよ、地元でライブやるときは「その日自分たちが行かないオススメのお店」を宣伝しといてください。遠征組が助かります。エンカウントするのはお互い気まずいと思うので、確実に自分たちが行くであろう店は紹介しなくていいです。

ちなみにDollyのはち様が投稿していたお店は、日曜定休だった模様(当初はそこに行こうと話していた)。

Jリーガーに人気のお店とのこと。サッカー観戦で松山に行く方は訪れてみては。
聖さんが呟いていたお店はどこか分からなかった。


そんなこんなで夕食難民に陥ったセニョリータたち、一刻も早く休みたくてアーケード内にあった適当な居酒屋に入店。

鯛めしあったーーーー! ありがとう!
そもそも誰ひとりとして食事処を調べず遠征してきているのはどうなんだ。

ちなみに愛知県の郷土料理である鯛めしは、地域によって調理法がまったく違う。
松山市を中心とした中予~東予地方では、丸焼きにした鯛と昆布を米と一緒に炊き込んだ「松山鯛めし」
宇和島市を中心にした南予地方では、鯛の刺身をご飯にのせタレをかけて食べる「宇和島鯛めし」

今回私たちが食べたのは後者なわけだ。
わーい遠征グルメ! とキャッキャするところだが……

食べながら今までのDollyとの思い出を語り合っていたら、全員その場で泣き出してしまった。泣きながら丼を囲んでいる光景、傍から見たら怖かっただろうな……。
目頭押さえながら口に運んだので、味はよく覚えていない。
美味しかった、と思う。

1日目最終:道後温泉とストリップ小屋

別のホテルに泊まる友人と別れ、いったんホテルへ帰宅。荷物を取って、タクシーで道後温泉へ。
はち様がおすすめしていた「sora to mori」にするか迷ったが、結局予定通り行動することに。

いつかまた松山へ行く機会があれば利用したい。

大街道~道後温泉本館まではタクシーで約1000円。
フレンドリーな運転手さんにコロナ禍の状況を聞いてみたところ、こう答えてくれた。

いちばん酷かったのは2020年だったよ。あのときは人通りがまったくなかった。最近は少しずつ増えてきた感じがする。県内で感染者は出ているけど、ほとんどが‟県外に遊びに行って感染って帰ってきた人”たちかな。

最後の発言の真偽はいかに。しかしまぁ、どこも似たようなものだな。
※愛媛県内の感染状況は下記を参考(厚生労働省発表データ)。

あっという間に道後温泉本館到着。が、なんと入場整理券の配布が終了していた。
公式ホームページに「札止22:30」と記載があったので、てっきり自由入場かと……?

※館内の混雑状況により整理券を配布します。
※「本日案内終了」の表示の際は、当日整理券はすべて配布を終了しているため、整理券をお持ちのお客様のみご入浴いただけます。
※定員(男10人、女20人)

https://dogo.jp/

ごめん、私たちが悪かった。ちゃんと書いてあった。
遠征先の情報はちゃんと調べましょう。

仕方がないので、お隣の「椿湯」へ。
こちらは地元民がよく利用するらしい。

内風呂一箇所のみのシンプルな公衆浴場。
この日のお湯の温度はかなり高め。じっくり入っていたら逆上せる、と、友人とふたり烏の行水。

外観側面

料金は大人400円。靴ロッカーが100円(返却式)で、脱衣所ロッカーが10円だったはず。脱衣所のドライヤーは10円/3分。利用の際は小銭を用意していくべし。営業時間は本館と同じく23時まで。

蜷川実花による「道後温泉別館 飛鳥乃湯泉中庭インスタレーション」の一部

サクッと汗を流してから、四国唯一のストリップ劇場「ニュー道後ミュージック劇場」へ。
昼はうどん屋、夜はストリップの一風変わった小屋。
最終公演は既に始まっていたので、外観だけを写真に収める。
(どちらにしろ、情緒を乱されまくったライブ終わりにストリップを見る元気はなかったが……。)

外観

もっと奥まった場所にひっそりあるのかと思いきや、人通りがある飲み屋通りに堂々と立っていた。外観も受け付けも「イヤラシさ」がなく、女性でも入りやすそうな明るい雰囲気。

京都の「DX東寺」は今でも若干アングラ感が漂っているので、それに比べると健全的。

入口付近にあった灰皿で一服していると、中からジャンケン大会をしている声が聞こえた。うーんなんだかたのしそう。

レディースDAYは1ステージ2000円、1日券3000円で観劇できる

夏には毎年「怪談ストリップ」なるものを興行しているらしい。
エロティックホラー好きとしてはかなり気になるので、いつか取材したいところ。

ニュー道後沿いの飲み屋通り。日曜の23時で人はまばら

一通り満足し、商店街を通って道後温泉駅前へ。
ちなみに道後温泉本館は営業と並行して保存修理工事中らしく、外観がアーティスティックなことになっていた。

商店街から見た工事中の道後温泉本館

てくてく歩いていると、アンティークな店構えのワインショップを発見。

その斜め向かいには、いかにも昭和の連れ込み宿な雰囲気を出すホテルが。
調べたところ、一応普通のホテルではあるっぽい。
こういう昭和に取り残された景色を見られるのも、地方温泉街の醍醐味。

1階はお姉さんがいるラウンジ

ぐるっと回って、有名な時計台前へ。
併設された足湯にて、泥酔したカップルがいちゃついていらした。
お前ら風邪ひくぞ。お部屋に戻りなさいな。

バスも電車も動いていないので、タクシーを拾ってホテルに帰宅。
途中、ドライバーさんが不思議そうにこう声をかけてきた。

「今日は何かのコンサートだったんですか?」
「ええ、そうですね」
「誰の?」
「えっと……一般にはあまり知られていないバンドで……」
スターダストレビューとか?

まさかのスターダストレビュー。
多分おっちゃんが持てる知識の中から捻りだしてくれたんだろう。
ちょっと笑ってしまってゴメン。

そんなこんなで怒涛の1日が終了。後編へ続く。

以下、メンバーシップ用のしょーもない話題と写真。

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