【たっくん】エッセイ_094 我慢と贅沢について

最近、金遣いが荒いです。

お金を使う必要がないのに、使ってしまう。

たぶん、ストレスが溜まっているのでしょう。

……いや、それは、いつもか。

自分は、よく両親に「我慢しなさい」と言われてきました。

友達がポータブルゲーム機のニンテンドーDSにハマっているとき、自分がソニーのPSPを持っているから「両方もつのは贅沢だ。我慢しなさい」と言われて、仲間に入れない自分の環境が嫌で嫌で仕方なかったです。

中学校のときの友達が「ブラックカラーのニンテンドーDSが欲しくなった」と言ったので、中学校のときの僕は、友達に「キミのシルバーカラーのニンテンドーDSを買うから、僕のお金でブラックカラーのニンテンドーDSを買えばいい」と言ったことがある。

僕の住んでいたところは、とても田舎だったので、都会へ行って、ニンテンドーDSを買うことができなかった。

両親が都会へ連れて行ってくれることも、あまりなかったので……それに、たとえ都会へ行けたとしても、両親の監視がある。

また、「贅沢だ。これで我慢しなさい」と言われるのだろう。

1950〜1960年代に生まれた両親の価値観が、2000年代の価値観とズレがあることを理解していなかったから、今の友達の価値観にアップデートできない自分が嫌で嫌で仕方なかった。

僕は仲間外れにされるのが、嫌だったから、友達からニンテンドーDSを買って仲間に入れてほしかったのだ。

結局、友達のニンテンドーDSを買う計画は両親にバレてしまい、「友達同士でお金のやり取りをするな!」と僕は怒られてしまった。

友達の家に「子ども同士で、お金のやり取りは、よくないです」と父親が言いに行くものだから、僕は、ますます友達から「おまえの親ヤベぇ」と仲間外れにされました(ちゃんちゃん♪)。

まあ、確かに父親の言う「子ども同士のお金のやり取りは、よくない」のだけど、あまりにも我慢を強要する家庭環境を形成していた両親だったので、僕が閉鎖病棟に入院したときも「我慢しなさい」と当たり前のように言いました。

隔離室に入れられたときだったので、さすがに僕はキレました。

「そうやって、いつも、いつも、我慢、我慢って言うから病気になったんだよ!」

それは今の自分も、そう思います。

我慢のしすぎは病気を招いてしまう。

何事にも限度というものがあるのです。

何重にも縛られている存在しないルールが、両親によって作られ、今の自分を苦しめている感覚があります。

お金を使うとき、両親の顔が浮かびます。

いけないことをしている罪悪感が生まれてしまい、最初は躊躇するのだけど、今まで我慢しすぎた自分のご褒美なのか、それとも両親への復讐なのか、お金を使ってしまうと、ざまぁみろ、という感覚にもなり、お金を使うのが楽しくなります。

家庭環境で、いくつものルールを作ってしまうと、それが反動となって破滅へ向かってしまう……いびつすぎても、よくないのです。

まあ、両親の「我慢しなさい」という言葉の影響で、多少は我慢できている自分がいるのは確かです。

それで病気になったので、ある意味プラマイマイだけど。

しかし、大なり小なり、どんな人でも、親に対する恨みを普通の人でも持っているでしょうね。

僕は小学生のときに両親によってテレビを見れなくする我慢をさせられたことがあります。

当然、僕の友達はテレビの話題を話しますよね。

友達は僕のことをかわいそうな子、話が噛み合わない存在として認識していました。

いびつな家庭環境は、こうやって生まれます。

……そこまで、過去の話をしなくていいか。

今の状態に戻しますね。

さて、我慢の話は、そこまでにして、贅沢の話をしますか。

現在の日本社会は、間違いないくらい「平等な社会を作ろう」みたいな空気を出していますけど、みんながみんな平等ではないのは確かです。

お金持ちと貧乏の格差は確実に生まれています。

でも、貧乏なりに今を楽しむことができる環境は、今の日本では整っているんじゃないか、と思います。

日本には娯楽的なコンテンツがたくさんあるし、楽しもうと思えば、いくらでも楽しめることがありすぎるくらいに創作物がありふれていて、今の時点でも一生をかけて、すべての作品を体験することはできません。

バブル時代は、よかったけど、今は貧乏な人が増えたから、不景気だから楽しめない――というわけでもないでしょう。

貧乏なりの贅沢の仕方と言いますか、そういうのは恵まれていると思います。

自分は今の時代に生まれて幸せだと思っています。

少し節約する生活をしなきゃいけない部分はあるけど、自分が幸せだと思えれば、それでいいんじゃないですかね。

お金を使わない贅沢を見つけることが今の時代を生き残るコツだと思うし、借金をしないことを意識して、やっていくしかないんじゃないでしょうか。

自分も両親の「我慢しなさい」という言葉の呪いはあるけど、今を楽しむことに集中しようと思います。

お読みいただき、ありがとうございました。

最後に……僕の心の友が書いたエッセイのリンクを載せます。読んでね。

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