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【働くということ①】就活を終えて考えついた「働く理由」

 人間はなぜ、働かなければならないのだろうか。就活をしながら、こんなことをずっと考えていた。なんとか内定をいただき、就活を終えた段階でなんとなく結論が出た気がする。働いたことも無いのに「働く理由」などと生意気なと思われるかもしれないが、将来自分が読んでもよいし、コストは掛からないのでここに置いておく。コメントなどいただければ、学びにもなるだろうと思っている。文学部生でもなければ文章を書く機会も少ないので、拙い文章であることはご容赦いただきたい。

 早速、冒頭の問いに対する答えは、以下のようなものではないかと考えた。人間は過酷な野生生活からの解放と引き換えに、労働を引き受けた。社会がなければ、我々は腹が空けば狩りに出、縄張りを守るために戦い、天敵から身を守るための策を考えなければならない。現在我々には社会があるので、壁と屋根のある家に住め、安全な食料品を購入でき、安全な水道水を飲むことができる。その対価が、労働では無いかと思う。

 それぞれの担当分野に特化した職人同士が経済を介して価値を交換することで、効率的な生産を可能にした。例えば、釣りが得意な漁師から魚を買えるから、我々は魚を食べるために命懸けで海に出なくて良いし、大工が家を建ててくれるから、自分たちで巣を作らなくても良い。現代の世の中においても様々な職業があり、その全てがこの社会を支えている。例えば、エンジニアがいるから最先端のIT技術を活用することができ、YouTuberがいるから多様なエンターテインメントを愉しむことができる。

 時々、「無理に働かなくても良い。最低限度の生活であれば、生活保護で生きて行ける」というような議論がある。しかし、これでは社会は成り立たない。働く者の負担が増えるばかりか、働く者の負担が増えることで働くメリットが薄らいでしまう。そうなると、いよいよ社会の崩壊を招いてしまう。
 
 働く理由として重要なのは、各人が何らかの形で価値を生み出すことで、社会というシステムを支えることである。それは各人が異なって当然であるし、その多様性がよりしなやかで強い社会を実現する。それに、価値を生み出す方法は自由であり、価値が提供できるのであれば新たな職業ができて当然である。故に、職業の種類は多い方が良い。近年新たに出てきたインフルエンサーなどは新たな形で社会に価値提供していると言えるし、伝統的な銀行員や会計士などの職業と比べてその重要性は高まっている。

 働くことについて気が進まないことは誰しもあることだろうと思う。同世代では「日本では若い世代が報われない」「生まれた時から不況」などというネガティブな言葉が多く聞かれる。しかし、どんな仕事であろうとしっかりと社会を支えている。その社会を共有しながらみんなで生きている。コロナ渦を経て、菅政権が発足して、日本もようやく大きく変わりつつある。社会人デビューを目前に控え、変化の時代に大切なことは何かを見極めながら、しなやかに生きていきたいと思った。


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