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『臍(ほぞ)を噛む思い』 臍とはヘソのこと。自分で自分のヘソを噛もうとしてもできないことから。

砂 を噛む思い
唇 をかむ思い
臍(ほぞ) を噛む思い
たかし をかむら重い

当たり前だけどみんな違う。
ちなみに臍とはヘソのこと。自分で自分のヘソを噛もうとしてもできないことからだそう。

物事を面白くない(味気ない)と感じる
憤りや悔しさをこらえる
どうにもならないことを後悔する
ナインティナインの片方が想像より重い。

4番目いらんやん、とみんな思ったと思う。
俺もそう思う。

でも「唇を噛む思いか」と問われれば、
「そうでもない」と答えるかもしれない。

さて、ある武道の毛筆手書きの免許状の字が、びっくりするくらい幾つも間違ってるのを見てしまった。「びっくりするくらい」と書いたが語弊がある。軽めのニュアンスに書いてしまった。実際口があんぐりするほどびっくりしてしまったのだ。

その免許状は毛筆で、行書体で書かれていた。
ただ行書体というのは無理やりカテゴライズした結果であって、「悪筆」「乱筆」の部類に入るだろう。崩し字だから凄そうに見えるだけだ。

おそらく日本にいるその流派の「師」と呼ばれる老人が書いたもので、
もらった外国人はめっちゃ嬉しいんだろう。

だから関係のない俺はもちろん余計なことは言わないけれど、知らずに喜んでいる外国人の弟子たちの姿が不憫に思えてならない。

自分が専門にしてきた、しかも流派まで起こした物事を構築するだろう諸々単語の漢字を、日本人なのに、どうやったらああも沢山間違えるのだろう。

ある意味ミラクルだと思う…。
哀しいミラクル。

その一派とは個人的に全く関係がないが、
日本の伝統文化のひとつを海外で紹介させていただいている身としては
まことに「臍を噛む思い」であるのである。

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