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デジタルの時代に、アナログな手紙を書く。

友人と祖母に手紙を書いた。便箋に、万年筆で。

手紙を書くという行為をするのは何年ぶりだろうか。
10年以上は書いていなかった気がする。
時代はすっかりデジタルに染まっている。
そんな時代に手紙を書いた。
電話でもなければLINEでもDMでもなく手紙だ。

決意

書こうと決意して、近所の店で便箋を探した。
いくつかの便箋を購入して、家で試し書きをした。
万年筆という筆記具は厄介な性格をしていて紙を選ぶ。相性の悪い紙だと滲んだり、裏抜けしたり、弾かれたりする。もちろんインクによって性質は異なるが。

便箋選び

近所に売っていた良さげな便箋たちの中で、一番相性が良かったのは、ミドリの「しあわせをはこぶ手紙」だった。ミドリといえばMD用紙だ。それを使っているのかもしれない。

ミドリ「しあわせをはこぶ手紙」

万年筆選び

万年筆はLAMYのsafariにした。やっぱりこの書き心地は病みつきになる。インクはパイロット色彩雫の月夜を入れている。色彩雫シリーズのインクは本当に綺麗でいくつも欲しくなる。既に6種類も買ってしまった。

書く

書き始めたら楽しくなってきて、すぐに書き終わった。
内容は本当にただの日常会話のようなものだったが、それで良いと思った。あまり堅苦しい文章じゃ読んでて楽しくなさそうだし。

送る

封筒に宛名を書いた。便箋は二つ折りにして、封筒に入れて封をした。コンビニに行って切手を買った。封筒に切手を貼り付けて郵便ポストに投函した。これで完了だ。



後書き

LINEやDMのようなチャットに慣れて、気軽に言葉を送れるようになった現代では、言葉を軽く扱うようになってしまっている。

言葉にはがある。
人の考えを、行動を、人生を、変えてしまうがある。
私はそれを忘れていた。

手紙を書くという行為には、必ず言葉選びが必要になる。
簡単に送れないからこそ、言葉が重くなる。

手紙を書くことで、大切なものを学ぶことができた。

今だからこそ、手紙を書こう。


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雨宮 練
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