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アツアツふかふかのサバの竜田揚げ 山梨勝沼のキリっと甲州ワイン

鯖は七変化。マリネ、しめ鯖、塩焼き、カツ、燻製、味噌煮、カレー缶詰、、、調理方法によって様々な表情を見せてくれる。最近、〆鯖にワインを合わせて苦戦したところ。青魚特有のワイルドな磯の香りが強く出る料理には、合わせるワインを慎重に選びたい。私の失敗談もご参考になりましたら。

サバの京粕漬け焼きにアブルッツォ州のオレンジワインの滋味は良い相性だった。また人形町に買いに行きたい。

今回は竜田揚げに。その名の由来は、揚げた肉の赤色と衣の部分的な白色が竜田川の紅葉と光る水面に似ているところからきたという。竜田川は奈良県北西部を流れる紅葉の名所。竜田揚げを見てそのような情景が浮かぶとはなんとも風流。

さて、揚げたての鯖の竜田揚げ。自宅で妻が調理してくれた。この揚げたての刹那、鯖の魅力が頂点に達する。それを逃さぬようにグラスにワインを注いでスタンバイ。アツアツ、サクサクの衣。ふかふかの身に歯が入り、サバがほどける。醤油の香りをふわりとまとい、揚がって凝縮した旨みとジューシーでちょっとワイルドな磯の香りをまとった脂。それでも揚げたての脂はクセがおだやか。

合わせたのは山梨の白ワイン(甲州品種)とシチリア島の白ワイン(グリッロ品種)。

以前は大戸屋の弁当に入っていたサバの竜田揚げにソアーヴェがまずまずの相性を見せてくれた。今回のワインたちはどうでしょう。

まずは勝沼の白ワインに。

丸藤葡萄酒工業, ルバイヤート甲州シュールリー, 山梨県甲州市勝沼町, 2020, 12.5%, 2,420円

ワインについては先日のNoteに。
香りには和柑橘の繊細でハリのある果実香。瑞々しく軽快でフレッシュ、穏やかで染み込むような果実味。余韻にほろ苦さが軽快にドライなフィニッシュ。シュール・リー製法は発酵後の酵母などの澱を除去せず敢えてそのままにし、ワインに深みと同時にフレッシュさを与える手法。丸藤葡萄酒HPから購入可能。
サバの竜田揚げにワインを合わせる。ワインの穏やかな風味が鯖の奥まで入り込む。爽やかな柑橘香は竜田揚げに薬味のように作用し、余韻をサッパリと。次のひと口が欲しくなる。相性: ★★★★☆

クズマーノ, シャマリス, イタリア, シチリア, 2021, 12.5%, 1,650円
Cusumano, Shamaris, Sicilia, Italy

ワインについては先日のNoteに。「シャマリス」は“輝く海”を意味。シチリア西部パレルモ県の標高400mに広がる畑に植えられたグリッロ種から造られる。香りには洋梨、貝殻を嗅いだような潮の香りをほのかに。果実味はでしゃばらず穏やか、ミネラル感豊かでニュアンスに富む。圧倒的コスパ。ありがとうシチリア。トスカニーで購入。
サバの竜田揚げに。開栓から数日が経ったワインは落ち着いてトロピカルなニュアンスも。揚げたての鯖ならこのトロピカルなニュアンスも反発しない。ワインのミネラルのニュアンスは青魚との相性悪くない。ただ、料理を置いてワインの個性がやや前に出てくるか。相性: ★★★☆☆

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