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ローリング・ストーン編(1-100)

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ローリング・ストーン誌の「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」で取り上げられている作品たちを扱った記事のまとめです。
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2024年2月の記事一覧

Frank Sinatra『In the Wee Small Hours』(1955)

アルバム情報アーティスト: Frank Sinatra リリース日: 1955/4/25 レーベル: Capitol(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は282位でした。 メンバーの感想The End End  映画の中にいるみたいな気持ちになって、格好つけた顔で聴いちゃう。ただ、ホント申し訳ないんですけど、ノスタルジック/ロマンチックに楽しむ以上の意味は見出せませんでした……声も演奏もメロディも美しいけれど、少なくともしばらくは私の血

Elvis Presley 『Elvis Presley』(1956)

アルバム情報アーティスト: Elvis Presley リリース日: 1956/3/13 レーベル: RCA (US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は332位でした。 メンバーの感想The End End  12曲入って30分未満?ストリーミングサービスでの聴かれやすさを意識して制作したのか??  冗談はさておき。高域の削れたアナログエコーの旨みたっぷりの嬉しいモノラルサウンド。この頃はあったとしても2トラックでのパラ録りが精一杯のレコー

Little Richard『Here's Little Richard』(1957)

アルバム情報アーティスト: Little Richard リリース日: 1957/3/4 レーベル: Specialty(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は227位でした。 メンバーの感想The End End  "スウィングとスクエアが混ざっているのがロックンロールの旨みである"みたいな言説を少し理解できた!ドラムがスウィングしていてもピアノはストレートに8分音符を刻んでいる(ギターはその中間あたりにいるように思う)曲がいくつもあり

Billie Holiday『Lady in Satin』(1958)

アルバム情報アーティスト: Billie Holiday リリース日: 1958/6 レーベル: Columbia(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は317位でした。 メンバーの感想The End End  一番最初に出す感想じゃないのは分かっているのだけど、深いエコーのかかったコーラスがめちゃくちゃシンセサイザーみたいな音で、ストリングスと溶けあうことで本当に美しい景色が生まれていて感動した。  どの曲のそれももちろん素晴らしいが、

Miles Davis『Kind of Blue』(1959)

アルバム情報アーティスト: Miles Davis リリース日: 1959/8/17 レーベル: Columbia(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は31位でした。 メンバーの感想The End End  "モード(旋法)の概念を導入することでより自由にソロをとれるようになり豊かな即興性が…"という語られ方をよく目にしていたが、私の感覚では逆で、"ルールを拡張しながらもルール自体は残した"ことこそが重要なのだと思う。  全くの自由が与

Charles Mingus 『Mingus Ah Um』(1959)

アルバム情報アーティスト: Charles Mingus リリース日: 1959/8 レーベル: Columbia(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は380位でした。 メンバーの感想The End End  これ、大好きかもしれない……ギリギリのところでやり過ぎてないのが良い。アレンジにも演奏にも録音にも、洗練と型破りをちょうど両立したようなムードがあって、色んな気分で聴くことができる作品だと思う。  ミンガスといえばレディオヘッド『

Ornette Coleman 『The Shape of Jazz to Come』(1959)

アルバム情報アーティスト: Ornette Coleman リリース日: 1959/11 レーベル: Atlantic(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は417位でした。 メンバーの感想The End End  全部収録されてる時間の3倍くらいやってたでしょ?本当は……みたいな演奏ばっかりで微笑ましい。即興でソロ吹いてると思ってた場所で急に息の合ったユニゾンやハモりが繰り出されるので混乱してしまう、どこまでが決まっててどこが阿吽の呼吸

Howlin' Wolf『Moanin' in the Moonlight』(1959)

アルバム情報アーティスト: Howlin' Wolf リリース日: 1959年(月日不明) レーベル: Chess(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は477位でした。 メンバーの感想The End End  これがブルーズ……!やるせねえ〜!!  私程度の英語のスキルでは正直歌詞の意味なんてパッとはわからないけれど、やるせない、うだつの上がらない日々をあっけらかんとした語り口で愚痴っているに違いない。そういうサウンドが本当に出ている。

John Coltrane『Giant Steps』(1960)

アルバム情報アーティスト: John Coltrane リリース日: 1960/2(日付不明) レーベル: Atlantic(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は232位でした。 メンバーの感想The End End  正直に言えば、ジャズの"お高くとまってる"イメージのお手本みたいなアルバムだな、と思ってしまった。現在でもこういう音はそこかしこで鳴らされている気がする。  2000年代以降のエレクトロニック・ミュージックの類をしばらく

Etta James『At Last!』(1960)

アルバム情報アーティスト: Etta James リリース日: 1960/11/15 レーベル: Argo(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は191位でした。 メンバーの感想The End End  とにかくホット。歌唱も音色もリズムも、力強さに溢れていて圧倒される……ドラムが前への推進力を(バラードですら少し)持ち続けていて歌やサックスやストリングスのエネルギーがさらに畳みかけてくる感じ、意図していなくても腰が揺れてしまう。完全に好

Robert Johnson『King of Delta Blues Singers』(1961)

アルバム情報アーティスト: Robert Johnson リリース日: 1961(月日不明) レーベル: Columbia(US) 「『歴代最高のアルバム』500選(2020年版)」における順位は374位でした。 メンバーの感想The End End  ノイズまみれのモノラル録音なのに、なんだか不思議と古臭さを感じない。とても垢抜けて聴こえる。コードやオブリの、どこか一筋縄ではいかない感じ……もしかして、これがブルー・ノートというやつですか?  歌いながらギターを弾くとい