【はじめに】パラレルアントレプレナーとは
日本でも、「シリアルアントレプレナー(連続起業家)」という言葉が定着しつつあります。
シリアルアントレプレナーとは、
アントレプレナー(起業家)の中でも、特に、連続して何度も新しい事業を立ち上げる起業家を指す言葉(注1)
を指します。
ソフトバンクの孫正義氏も、学生時代に、シャープに自動翻訳機を売り込んで得た資金1億円を元手に、「コンピューター・ソフトウェアの流通、出版、固定通信、移動通信、AI・ロボティックス」など、主要事業を時代にあわせて、変化させています。まさに、シリアルアントレプレナーとして代表的な経営者です。
また、マイクロソフトのビル・ゲイツ氏も、実はマイクロソフトの創業前に、交通監視装置から得た情報を分析する機械を開発する「トラフ・オー・データ」という会社を創業した、シリアルアントレプレナーです。
さらに、シリアルアントレプレナーの一般的な定義は、以下のように続きます。
ベンチャー企業を設立、発展させ、事業が軌道に乗ると、売却するなどして経営から退き、また新たなベンチャー企業を立ち上げる、ということをくり返す。(注2)
ですので、これを図にすると、以下の図➁のようなイメージになるかと思います。
一方、私は現在、図③のように、複数の事業を同時に並行して運営しています。
具体的には、2016年に、私自身1社目となる”罪悪感ゼロ”のギルトフリースイーツ<ブリスボール>の日本初の専門店「フードジュエリー」を運営するFOOD JEWELRY株式会社を創業しました。
そして、その半年後に、今の共同創業者である新田との出会いから、まだ1社目がどうなるか見えない中で、2社目となる、標高2500mの低酸素環境でトレーニングを行う、日本初の高地トレーニング専門スタジオ「ハイアルチ」を運営するHigh Altitude Management株式会社を創業したのです。
アメリカのシリコンバレーでは、私のように、複数の事業を同時に並行して起業するアントレプレナーを
パラレルアントレプレナー(Parallel Entrepreneurs/並行起業家)
と呼んでいます。
代表例としては、アメリカのイーロン・マスク氏が挙げられ、宇宙ベンチャー「スペースX」や、電気自動車「テスラモーターズ」など、複数の事業を同時に並行して、経営しています。
このようにパラレルアントレプレナーは、1つの大きなビジョンを実現するために、複数の異なる事業という多様なアプローチを用いることで、よりビジョンの実現を加速させていると言えるでしょう。
加えて、今回のコロナショックのように、ますます予測しにいくい世界になる中で、アントレプレナーとして、リスクヘッジすることは戦略として考えねばなりません。
今回のコロナで業績が悪化した事業もあれば、むしろ好転した事業もあるでしょう。
そういった状況下では、複数の事業を持っておくことは、事業の安定、そして、経営者の精神的な安定にもつながります。
このタイミングだからこそ、パラレルアントレプレナーを目指したい、
そんな人たちの参考になればと思い、私が考える「パラレルアントレプレナーになるための基本」を100項目書くことにしました。
パラレルアントレプレナーは、アントレプレナーとして必要な要素と重なる点も多いので、アントレプレナーを目指す人にも読んでいただけると幸いです。
私自身、現在進行形で走り続けているパラレルアントレプレナーなので、至らない点も多いかと思います。皆さんのご意見・ご感想をもとに、さらに内容をブラッシュアップしていきたいと思っておりますので、宜しくお願い致します。
また、本記事の内容は、アントレプレナー(経営者)側からの視点のみで書いております。予めご了承ください。
世界に「パラレルアントレプレナー」という選択が、もっと広まることを祈りつつ。
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※注1、2:Weblio