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周りの人と自分が違うことに気が付いたら


 最近人間の特徴について名前をよく聞くようになった。

 繊細さん(HSP)、注意欠陥多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)、自閉症スペクトラム障害(ASD)などなど。

「自分はどこか人と違うな」と思って悶々と苦しんでいたことが、れっきとした一つの特徴として名前を付けて分類されると、少し安心感を覚える。

 自分が異常だったのではなく、ただの人間の特徴の一つなのだと思うと、すーっと心が晴れていく感覚がするだろう。

 正体不明の違和感が一体何だったのか判明しただけでも、少しは収穫があったと思えるのではないだろうか。

 場合によっては傷つくことの方が多いかもしれないけれど。 

 しかし、現実問題として、今のところ自身の特徴に名前が付いたところで周りの環境が自分にとって理想的なものに変化してくれるわけではない。

「私はこういう特徴を持っているから特別な配慮をしてください」と言っても、社会という集団は一個人にとって都合のいいように変幻自在に変化してくれるわけではない。

 特徴によっては、自分にとって理想的な環境を整えてくれるものがある可能性があるので理想的な環境を探してみる価値は大いにある。

 ただ、大抵の場合、自身の特徴に名前が付いたところで何か大きく変わることはない。

 社会は優秀な人材を求めてはいるけれど、尖った存在を排除しようとする動きもある。

 自分の特徴を知ったうえで変化しなければならないのは、自分の方なのだ。自分の特徴に名前がついて安心感を覚えてしばらくすると、「だから何?」「社会は都合のいいように変わってくれないぞ」という声がどこからか聞こえてくる。

 束の間の安心感を覚えた後に、また絶望感が押し寄せてくる。

 とても苦しいけれど、自分はどうしていきたいのか考えなければならない。

「敵を知り、己を知れば、百選危うからず」という言葉がある。

 自分がどういう特徴を持った人間で、自分が今活動している環境はどういうものなのかをしっかりと把握すれば、人生上手く乗り越えていけるだろう。

「自分はこういう特徴を持った人間です」と自分にラベルを貼ったところで、その特徴を活かしきれなければ意味がないのだ。

 ただ、自分の特徴に名前が付いている人達が受ける恩恵が一つある。

 自分がどういう属性の人間なのかが既にはっきりと分かっていることだ。

 自分がどういった環境にいるときに輝けるのかがほぼ確定していることは、かなりアドバンテージになるのではないかと思う。

 ここを見つけるのにとてつもない時間が普通の人はかかる。


 「勇者には剣を、魔法使いには杖を」と言われるように、自分が強みとしていることをどんどん伸ばしていくことで自分に力が付いていく。

 だから、自分がどういう特徴を持った人間なのかを早くから知っているだけでかなり生きやすい環境を見つけることができる。

 飛行機で言うところの、滑走路が既に見えているということだ。後は高速で走り出せばいい。

 早い段階で自分に合った環境を見つけたり作ったりすることができれば、人生総合での満足度が段違いに上昇することになるだろう。

 自分がどういった人なのかについては、これら自身の特徴に名前が付いている人達は良く分かっていると思うから、相手である社会や自分が本当に望んでいることは何なのかを理解していく必要がある。

 そうすれば、きっと視界はびっくりするほど急に開けてくるだろう。

 自分の考え方ひとつで社会は生きやすくなったり生きづらくなったりするから、ポジティブな人生になるように行動していきたい。

 人生は文句をダラダラ言っていたって何も変わらないから、とにかく自分に合った環境が手に入るように行動していこう。

「人生は思った通りではなく、行動したとおりになる」という言葉に出会ったときに、凄く納得した。

 人間というものは能力に凹凸が通常あるから、自分の長所をどんどん伸ばして、短所はなるべく私生活に支障をきたさない程度にあしらって生きていければいいのではないかと思う。






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