見出し画像

クレディ救済とウク侵攻の関連

G-SIBs(世界で重要な金融機関)であるばかりではなく、
遥かに上位でもある
世界9大バルジブラケット
https://ja.wikipedia.org/wiki/バルジ・ブラケット
に名を連ねる
「クレディ・スイス・グループ」が
救済されるまで窮地に陥っている。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-03-19/RRS26MT0G1KW01

私は、自分のキャリアの開始が今ではUBSになってしまったSBCであり、
自分の雇用者としての最後のキャリアがCredit Suisseであった。

別に両社の経営をしていたわけではないが、感慨深いものがある。

今回のCSはなぜ救済されるまで追い込まれたのだろうか?

これにはスイスの金融機関が、富裕層ビジネスに傾斜したことに起因する。
UBSおよびCSは、世界的に富裕層ビジネスを強みとしている。

スイスという国は、元来産業がなく、
その昔は、欧州で戦争がある際に、傭兵を輸出して外貨を稼いでいた。
永世中立となり、世界中のありとあらゆる国から富を集め、
金融立国となった。

すなわち、そもそもスイス国内で盤石な資金を確保できているわけではなく、スイス国外からの富に依拠しているのだ。

「フラット化する世界」においては、分け隔てなく南米・アフリカ・アラブ・ペルシャ・ロシア・南アジア・中国から、富を集めることができた。

しかし、9・11以降は、情報開示を求められ、ベールを剥がされた。
更に、『ロシアなどのオリガルヒ』や『中国の赤い貴族』への制裁強化
並びに、習体制以降の資本流出規制という
欧米のみならず、強権国家からの突き上げで
他の金融機関に比べる相対的優位性を失いつつある中で
1:アルケゴス・ショック

により傷ついた評判を回復できず、
2023年には、遥かに小さなSVB破綻

から、
そう言えば、そもそも預金保険などで保護される個人預金は少ない銘柄として注目された結果、救済されるまでに株価が下落し、
取引相手からはCDS市場で債務不履行リスクを高値で売買されるに至ったわけである。

確かに2015年以降、CSの経営陣は、適当であった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?