見出し画像

小説『Message』手売りの軌跡

――今度、僕は手売りの軌跡の可視化をより大々的に試みるつもりです。どういうことかというと、大学図書館の一室を借りて、「Message展」という展示会を開くことにしたんです。


人生は物語。
どうも横山黎です。

今回は「小説『Message』手売りの軌跡」というテーマで話していこうと思います。


📚160冊以上手売りしてきた

僕は昨年小説『Message』を出版しました。成人の日を舞台にしたヒューマンミステリーで、「110」というダイイングメッセージの謎を解き明かしていきます。ダイイングメッセージって犯人の名前を書く文化があるけれど、人生最後なんだから本当に伝えたいことを伝えた方がいいよねという気付きから始まった物語です。

Amazonのサービスを使って出版したんですが、まだ無名の作家の本が見つかるはずもないので、僕は届け方を探ることにしました。そのうちのひとつが、手売りでした。

とりあえず売りやすい大学生の友達から手売りしていきました。小中高の旧友にも会いにいきました。お世話になった先生にも会いにいきました。飲みの席で知り合った人、イベントで知り合った人……思えば、本当に様々な人に届けてきました。

1冊ずつ、1人ずつ届けてきて、気が付けば168冊。遠いところまできました。

自分で働きかけなきゃこの数字がゼロに等しかったことを思うと、手売りしてきてよかったとつくづく思います。

みんなとても優しくて、面白がって買ってくれたり、応援の意味も込めて複数冊買ってくれたり……。僕は、自分が人に恵まれていることを自慢に思っているんです。こればかりは僕の力でどうすることもできません。本当にありがたい環境に生まれ落ちたなと感じています。

昨日も、高校時代の友達に手売りしてきました。久しぶりにがっつり語り合って楽しかったです。




📚手売りの軌跡を可視化する

僕は手売りのとき、記録用に写真を撮らせてもらっているんです。差し支えある方は手元だけという対応にして、基本的にツーショットを撮らせてもらっています。

その目的は、手売りの軌跡を可視化することにありました。手売りをしていることの宣伝にもなるし、手売りの瞬間を写真に閉じこめることでそのときの物語を遺すことができます。そこには思い出に似た温かさがあり、より温度を感じる届け方になると考えたのです。


今度、僕は手売りの軌跡の可視化をより大々的に試みるつもりです。

どういうことかというと、大学図書館の一室を借りて、「Message展」という展示会を開くことにしたんです。小説『Message』にまつわる写真やイラストを展示するイベントですね。

以前にも共有した通り、5枚のパネルを用意しました。ただ、それだけではなく、これまでの手売りの写真をすべて並べるんです。なんならそれを目玉の展示にしようとしています。


この前、写真を印刷してきたんですが、1枚1枚は薄いけど重ねたらこんなにも分厚くなるのかと、自分の行動の重みを改めて知りました。

「Message展」は明日の午前中にセッティングして、午後から開放する予定です。1週間という短い期間ですが、少しでも多くの人に認知してもらえる機会になればと思いました。お近くにお住いの方がいらっしゃいましたら、是非、お越しください。

ノスタルジックな光の空間が待っています。最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

20230420 横山黎



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?