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40年以上前の新入社員本から

今年は今まで以上に「新入社員研修の演習プログラム」の制作依頼が多く、且つヘビーな内容ばかりです。

高度な研修内容やプログラム制作ほど僕のところに集まって来るという感じでしょうか。
 
そのための参考材料がいろいろ欲しくて、40年以上前の本である、こんな本を買いました。

『新入社員の90日 ●一歩先んじる自己研修の本』
NHKアナウンサー 鈴木 健二 (著) / 大和出版
 
僕は子供の頃、なぜかこの鈴木 健二アナウンサーが大好きで、鈴木さんの出る番組は必ずと言って良いほど観ていたのを思い出しました。
 
今にして思うと、子供ながらに「すごいな~」って憧れみたいな気持ちで観ていたのかもしれません。

そして今気づいてみると、鈴木さんに魅了されていたポイントを今の自分はとても大切にしているかもしれないと思いました。

鈴木さんの印象は、

▫ どんなことを質問されても、その場で明確に答える。
▫ 質問に対する答えがとにかくわかりやすい。
▫ 必要に応じて入れる「たとえ話」「事例話」がまたことごとく
  わかりやすく、博識を感じる。
▫ 「たとえ話」や「事例話」の持って来方と"料理(その場に合わせて
  縦横無尽に展開させる)"の仕方が鮮やか
▫ 「さらに言うと」「加えて言うと」みたいな感じで、聞かれてない
  ことまで話す(笑)。
▫ そしてその余談や付け足し話がまたやたらと面白く興味深い
  だけでなく、結果的に、最初の質問に対する理解を必ずより
  深めてくれる話になっている。
 
そんなこと等を子供の時に感じ取り、「鈴木さんみたいになれたらな~」と思っていました。

そんな鈴木さんの40年以上前の新入社員本を見ていて、

▫ 「なんだ、今も変わらず同じなんじゃん」と思ったこと
▫ 「さすがに時代が違うな」と思ったこと

がたくさんあり、ご参考までにいくつかここで共有しますね。
 
 
【実は今も40年前も同じこと】
▫ 近頃の若い人は挨拶をしない。挨拶は大切
▫ 新入社員は「電話」に出ることを嫌がる。電話応対は基本
▫ 「はい」と明るく返事ができることが大切
▫ 若い人はカバンを持つのを嫌がる。カバンは必ず持つ
▫ 立っていても座っていても、姿勢は大事  等々
 
 
【さすがに今とはずいぶん感覚が違うな~と思うこと】
▫ 少しカゼをひいたくらいでは会社を休まないこと
▫ 上司たちへのお茶汲みは積極的にしよう
▫ 上司たちと親しくなるために、上司たちの家を訪問してみよう
▫ 会社や職場のレクリエーションの幹事に選ばれることも大事
▫ 宴会の歌で人気者になれ。レパートリーは3曲は持とう 等々


もしかすると、「今と感覚が違う」例を見て怒る人もいるかもしれませんが、僕は、今の価値観や常識で過去の価値観を安直に否定したり断罪することはおかしいと思っています。
 
単純に、「以前の組織はこんな感じだったんだな~」と再確認になったと共に、まだまだこの感覚で育って生きて来た世代の方々も現役で多くいらっしゃる今、その背景やコンテクスト(文脈)まで理解しておくのも非常に大切なことだと思っています。
 
そして、現代と方法論や感覚は違うかもしれないのですが、この本を通して鈴木さんが仰っていること自体は今でも通用する基本中の基本である、

「新入社員は自ら積極的により良いコミュニケーションを取っていこうとすることが大事だよ」

これなんだな、と読んでいて感じました。
 

【おまけ】
でも、今の若い人たちはカラオケ慣れしていて、歌もむちゃくちゃ上手な人たちが多いので、

「歌で人気者になれ。レパートリーは3曲」

なんて、軽くクリアしちゃってるよな~とも思いました☺。

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