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理学療法士のための言語学

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理学療法士にとって馴染みのない『言語学』という分野ですが、『言語学』を学ぶことでクライアント・患者さん・利用者さんの言葉を詳細に分析したり、そこから認知プロセスを推測できたりしま…
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クライアントの言葉を解釈する方法と『概念メタファー』

クライアントの言葉を解釈する方法と『概念メタファー』

ギプスはもはや、足を守る「家」とは思えなかった。自分のからだの一部とも、なにかを入れておくものとも思えない。芯まですっかり石膏か、中空か、どちらかだ。(中略)昨日さわってみたとき、大腿四頭筋はぞっとするような状態だった。ぐにゃりと柔らかく、まるでゼリーかチーズのようだった。しかし、いま感じている恐ろしさはその比ではなかった。(中略)ところが今日は、信じられないことに、さわってもそこにはなにもない。

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理学療法士が知っておきたい『言語の構造』

理学療法士が知っておきたい『言語の構造』

理学療法士は理学療法を行う専門家です。

多くの理学療法士は、運動学や解剖学については非常に詳しく、最近では神経系の知識を深く学んでいる方も多いと思います。

では、『言葉』もしくは『言語』というものを深く考えている・学んでいる理学療法士はどれくらいいるでしょうか。

おそらく、かなり少数派だとは思います。

一般的に『言語』は言語聴覚士の専門領域とされ、理学療法士にはあまり関係ないと考えておられ

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