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天国に旅立ったスターたち③~小松政夫さん~

構成作家という仕事をして15年以上になります。これまで多くの著名な方々とご一緒する機会に恵まれてきました。中には、残念ながらその後、天国へと旅立たれた方もいらっしゃいます。

多くの人たちを楽しませ、影響を与えてきたスターというのは、実際に会ってみると独特の印象をこちらに与えるものです。何かがキラリと違います。そこで、今回も僕の心に素敵な印象を残した“天国のスター”をふりかえってみます。

【構成作家T プロフィール】
主にラジオやテレビの台本を書いている30代の構成作家。
趣味はスポーツ観戦。とくに野球が好き。カープファン。

今回は、2020年12月に亡くなられたコメディアンで俳優の小松政夫さん。

「ずんずんずんずん〜小松の親分さん♪」
「しらけ鳥 飛んでいく南の空へ みじめ みじめ♪」
「ながーい目で見てください」
など数々のギャグで知られる喜劇人です。

ラジオのゲストとしてお越しいただいた小松さんは大御所にもかかわらず、とても腰が低く、僕らのような若造にも「よろしくお願いします」と丁寧に挨拶してくださりました。
「なんていい人なんだ」

そして、打ち合わせの段階からユーモアたっぷりのトークを披露してくださり、どんどん場が和んでいったのを覚えています。
「サービス精神、満点な方だ」

いざ本番が始まると、小松さんが「親父さん」と慕う師匠・植木等さんとの思い出をはじめ、これまでの活動をしみじみと振り返ってくれました。
これがまた聴きごたえのある話なんです。

ちなみに小松さん、植木さんの付き人として入門する際に、植木さんからこんなふうに声をかけられたらしいです。
「お父さんを早くに亡くされたそうだが、これからは僕を父と思えばいい」
それで小松さん、植木さんを師匠とは呼ばずに「親父さん」と呼んでいたそうです。
昭和らしい、素敵な師弟関係ですよね。

さらに、往年のギャグを次々と繰り出してくださり、放送は大いに盛り上がりました。
「さすがベテランはトークのツボを押さえてるな」と思いました。

リスナーからのメールに対して、「あんたはエライ!」という名フレーズを惜しみなく披露。きっとリスナーの皆さんも喜んでくれたでしょう。

小松さん、楽しいトークをありがとうございました。
失礼を承知のうえで言わせてもらいます。

「あんたこそエライ!!」

とにかくサービス精神が旺盛で、まわりの期待にしっかり応えていく。驕ったところが一切なく、確実に仕事をこなしていく。それが小松政夫さんという方でした。

次回も天国にいるスターをふりかえります。おつきあいください。

つづく

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