壹岐健一郎(Kenichiro Iki)

リボーン<エコツーリズム・ネットワーク>代表プロデューサー。宮崎県出身。青学大卒業後、…

壹岐健一郎(Kenichiro Iki)

リボーン<エコツーリズム・ネットワーク>代表プロデューサー。宮崎県出身。青学大卒業後、近畿日本ツーリスト、クラブツーリズム創業に尽力。リボーン起業後、環境省エコツーリズム大賞優秀賞など受賞。東日本大震災以降、NGO、企業とのボランティアツアーやSDGsスタディツアーを実施中。

最近の記事

エコ旅の思い出 黒い森

シュバルツバルト(黒い森)で見たドイツ国民の暮らし方  気候変動による地球規模での環境破壊の赤信号が点滅している昨今、環境先進国としてドイツの事例が頻繁に紹介されている。海岸線や原野を無数の巨大な風車が回りつづけ、家々の屋根やビルの壁面、サッカースタジアムの天井屋根をソーラー発電機が覆っている風景は見慣れたものとなった。ドイツ人の勤勉さと緻密さが、京都議定書で定められたノルマを軽々とクリアし、日本では想像できないほどのCO2排出削減を達成しようとしている。科学技術などで日本

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      • ジャンヌダルクとサンチョパンサの食旅

         COVID-19の気配も見えない約1年前、いつもながらの海外スタディツアーを実施したが、それ以来、フランスの農場や食品市場、学校給食の現場を訪ねることができていないのが残念だ。もちろん今はどこにも行けないが、先日パリの仲間が教えてくれた。Amapの農家と会員はコロナに負けない鉄の信頼関係を守って、いつもと変わらぬ豊かな食生活を維持しているらしい。すでに未来の食卓のバルジャック村とも約束しているし、両国のコロナ鎖国がとれたら、すぐにでも再訪したい。ツアーディレクターとしての楽

        • +4

          旅の空に想いを乗せて        he waka eke noa 私たちは一緒にいます

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          オーガニックマーケットスタディツアー報告書2017伊仏 回想から発想へ

           本シリーズの第3回は第1回の独仏に連続してオーガニックマーケットの市場調査を兼ねながら、スローフードを世界に提唱したイタリアの有機農家、生産者協同組合、共同購入組織などを訪ね、再訪となるフランスでは大都市パリと地方小自治体での有機農業やオーガニックな学校給食の現場を訪問、体験するスケジュールを組み立てた。両国各4泊滞在したが、それでも時間が足りずに参加者からは、アッと言う間に濃密な時間が過ぎ去ったとの感想がもれていた。団長役の徳江さんを含め、11人の忙しいメンバーにとっては

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          「オーガニックライフスタイルEXPO2016」に際して、「暮らしとビジネスを考えるソーシャルイノベーションセミナー100」の一環として海外スタディツアーを計画することになった。主催者代表の徳江さんの提唱するイノベーションプランを実践するためには、現実をしっかり見つめ、体感し、自らの原体験を生かして事に臨むのが不可欠であり、スタディツアーは短期集中実践セミナーとしての役割を担ってスタートした。  ツアーの成果は参加者や協力者の皆さんからの熱のこもった報告書を読んでもらえば充分に

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          旅を仕事にする幸せをお裾分け

          2015年、或るNPOの会報誌に書いた自己紹介です。自分を鼓舞するためにも新型コロナウイルスのなかった時代を振り返ってみます。 1 当社のこだわり  仕事で自己実現する。自分が本当にやりたいことか、自分の得意なことか、自分がプロとしてお客様の期待に応えられるか、自分に問いかけ、自分の感覚を磨き、納得できるもの(こと)こそが期待してくれたお客様にも納得させることができます。だから、素直に生きよう!旅に出よう!旅こそが自分を最も客観的に見せてくれるステージと信じ、自然治癒力を受

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          旅行業者としてのエコツーリズム

          持続可能なライフスタイルの提案企業としての10年(後半)  2011年3月11日、日本だけでなく世界中に従来の価値観を再考する機会が生まれました。甚大な被害を出した地震と津波は、福島原発事故という悲劇までひきお越し、防災意識の高まりはもちろんのこと、ライフラインに不可欠な再生可能エネルギー革命に発展しました。世界は、日本はどう動くか?そして自分自身はどう生きるべきか?真剣に考えたことは忘れることができません。 大震災直後は経済活動を中心に日本中が麻痺しました。旅行業は観光・

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          2020年5月1日はリボーンの20回目の誕生日です。 今だからこそ静かに振り返り、これからの新たな旅を考えてみます。 自然環境保護を担ったエコツアー会社としての10年(前半) 先日、エコツアーカフェ100回記念イベントに参加しました。 大手旅行会社で22年勤務後、 弊社リボーンを新宿御苑前で創業してもうすぐ20年、 良くも悪くも旅行業の可能性と危険性を実感することができました。 在宅勤務に切り替えた現在、 埼玉の古民家カフェで顔の見える関係での国内海外エコツアー事例を お

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