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うた

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気ままに書いた散文詩や、短編小説たち。 一話完結のものを集めました。気軽に読んでやってください。
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#掌編

【掌編】狸の夢

【掌編】狸の夢

夏の雲は空を流れて何処へゆくのだろうか。

弥助は、墓地が見える丘で寝転がりながら煙草をくわえた。紫色の煙が空に向かって昇ってゆく。
お盆だというのに、この墓地には人っ子一人いない。貧しい弥助は、お下がりを頂戴しにわざわざやって来たのだったが、あてが外れてがっかりしていた。

「一体どんなやつが眠ってるって言うんだ?」
弥助はふらふらと立ち上がって、お盆参りにも来て貰えない仏たちを興味本位で見て

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【詩小説】風の子

【詩小説】風の子

風鈴と戯れる子どもたちが、
私の目に青く眩しく映った。

強烈な陽射しに
透けてしまいそうなほど柔らかい髪を
奔放になびかせて、
子どもたちは駆けてゆく。

洗いたての服をはためかせて、
青々とした草木をゆらして、
たのしそうに笑いながら、
子どもたちは駆けてゆく。

くるくると渦を描いたと思えば、
まっすぐに疾走したりしながら、
私の方へやってきて、
すれ違いざまにハラリ、
スカートの裾をめく

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【掌編】Muse

【掌編】Muse

夏は夜。
月を見たくて庭に出たけれど、今晩は新月だったみたい。でも、こんな夜は蛍が星のようで美しいのね。初めて知ったわ。

夏は夜。
こっそり家を抜け出して夜の森に忍び込んだら、妖精たちを見つけたんだ。悪戯好きの妖精のせいで森は大混乱だったけど、すごく楽しかったよ。

夏は夜。
最終列車に揺られて微睡んでいた時に、星が尾を引いて夜空にツーッと流れるのを見ました。まるで天を駆ける列車のようで、ふと、

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