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子どもや若者が本気で好きなことに挑戦できる社会を作りたい#30:84歳社長が死んだら終わる会社

就職先は地方の家族経営の町工場。84歳社長が全てを取り仕切っている。
社長が死んだらどうなるか、誰にも分からない。


シリーズ30本目。節目なので、これからやりたい事を。

前々回の記事の後半部分を書いていて、改めて、

子どもや若者が本気で好きなことに挑戦できる社会を作りたい


と思った。まずは、前々回の記事の一部をそのまま載せます↓

僕がやりたいのは、大人が設定した安全圏での挑戦ではない。

本気で挑戦してもほとんど失敗する。
喧嘩別れや、途中で飛ぶ人もいたりして、プロジェクトが解散するのも当たり前。傷ついたり、悲しんだりする人もたくさん出る。

それでも、不確定な現実の世界の中でやりたいことをやってみる。

保育園ですら、テンションが上がりすぎないように大人に管理されている。
10代の若者が将来に不安を感じている。
たまに会う大学生がみんな就活で悩んでいる。
若者が周りの目を気にして、我慢して、窮屈そうに働いている。


もう、そんな社会は嫌。


自由な学校を作ってみた。
本当に子どもたちが生き生きしていた。

夏休みが欲しい大人と、夏休みなんていらない子どもが、本気で駆け引きしていた。


子どもに勉強もさせないで、毎日ゲームをしててもいい。

それに比べれば、高校生や大学生が自由に挑戦できる環境を作っても誰にも文句言われないだろう。


提供できる内容や環境

・実際に商品の企画、開発、制作し、ネットショップの立ち上げや販売までの一連の流れ
・保育園に遊具を贈るなどの活動
・工場でのモノづくり体験の企画や運営
・アート制作
・会社のDX化
・オリジナルブランドの立ち上げや個人向けの商品開発
・インターン募集活動や、採用活動
・SNS発信
・障がい者施設などと協力して、障がい者の働き口になる

やろうと思えば何でもできる。
ただし、こういうのもパッケージ化して提供するのではなく、会社に来てもらって、自分のやりたいことを84歳の社長にプレゼンするところから始まる。その時点で終わるかもしれない。

小さな町工場なので、予算も人的リソースもない。

クラファンを立ち上げて、予算を作るところから始まるかもしれない。
1人ではできないので、仲間を集める必要もあるかもしれない。


そうやって、頑張ったとしても、成功するかどうかなんて、やってみないと分からない。
仲間同士での喧嘩なんて当たり前に起こり、途中でどんどん人が抜けていく、最後までいくプロジェクトの方が少ないと思う。


会社見学や職業体験ではなく、起業経験

プロジェクトが成功して、お金が稼げれば、そのまま法人化してもいい。


対象は、大きく分けて二つ。

・大人が作った枠組みでは満足できなかったり、本気で社会を変えたい、何かがしたいと思っている超優秀な学生(中、高、大)

・何かやりたいけど、何をしていいか分からない、行動力はあるけど頭は良くない学生

超優秀な学生は、説明はいらないと思う。
自分で、起業したり、団体を立ち上げているかもしれない。それでも、自由にモノづくりができる環境を用意するのは、学生には難しいだろうから、需要は感じている。

行動力が有るのに、頭が良くない高校生は・・・

この記事では、情報商材に乗せられたり、動画投稿、転売やアフェリや仮想通貨をやったりすると書いたけど、もっと言えば、マルチ商法や闇バイト、ヤクザの道だったりに進むかもしれない。

そういった高校生が、変な道に行く前に、面白そうと思える企画を提案したい。

はっきり言って、まじめな良い子の学生よりも、こういう子に可能性を感じる。
まずは、この層を攻める。そして、どんどん情報発信をして、ちやほやされて調子に乗ってほしい。

お金のために行動できるのは凄い能力だと思う。その力を転売やマルチではなく、もっと将来性のあるいい方向に使ってほしい。

はっきり言って、成功率は低い。でも、失敗してもいい。むしろ、失敗する人が増えてほしい。

成功した人は、ヒーローになって、周りの高校生の憧れになる。
そして、失敗した人も大切。失敗しても何のダメージもなく、笑い話になることが伝わる。

喧嘩も起こるし、傷つく人も、悲しむ人も出てくる。でも、それでいい。それが、社会だから。


勉強でいえば、上位1%と、下位30%。こういう分け方をするのは良くないかもしれないけど、学校を作った時も、このくらいを対象にしたいと思っていた。

上位層は学校に行かなくても勉強はできる。むしろ効率よく。
授業という無駄な時間を好きなことに使っても、簡単に有名大学くらい入れるレベルの話。
逆に下位の30%は授業を受ける時間が無駄。中学レベルでも本当に理解していない。それなら、自分の好きなことをやって、得意なことを見つけて、伸ばした方がよっぽど将来役に立つ。

昔は、毎日時間通りに集まって、言われたことをして、帰っていけば、生活ができていた。もう、そんな時代ではない。

理解していない中途半端な細々した知識よりも、自分はこれが得意という自信の方が生きていくうえで遥かに重要と思う。


年齢はできない理由にならない

何かを始めるのに、年齢は関係ない。若くてもできる。若い方が良い。

松下幸之助は9歳で丁稚奉公に出ている。
昔は16歳は大人で商売を始める人なんていくらでもいた。

今の80代なんて、高校に行ってない人も多かったのに、日本の高度経済成長期を作り上げている。
途上国もそう、空港を降りた時点で、感じるエネルギーが違う。若者が生き生きしている。


子どもが少ない弊害

単純に人口ボーナスの問題はある。

しかし、それに付随して、大人の管理下に置かれる子どもが多くなっているのが問題に思う。
子どもが減れば、1人に向かう期待がどんどん大きくなり、管理もしやすくなる。

親のプレッシャーは子どもだけでなく、保育園や学校の先生にも大きくなる。

とにかく、トラブルが起こらないように、目を離さず、不穏な動きが有ればすぐに動き、平穏無事に毎日を過ごすことに執着する。

一方で、習い事、特に塾には、とにかく成果を求める。

放課後や休みの日に子どもたちだけで遊ぶ時間は無くなった。

朝の通学の時間ですら、大人が見ている。


ここでも起こる、合成の誤謬。


大人はみんな、悪意が有ってやっているわけではない。むしろ、本当に子どものためを思ってやっている。
しかし、それが積み重なって、子どもだけの時間を奪っている。自分で考えて動くチャンスが無くなっている。挑戦する体験も、成功する体験も失敗する体験もどんどん少なくなっていく。


日本人は、大学まで行って、22歳になって、自分が何をしたいかも分からない。不安でいっぱい。

昔の人は、頑張って働いて、日本が豊かな国になれば、子どもたちが豊かで幸せな生活ができると頑張ってきたはずなのに、なにかがおかしい。
その辺の事は↓の記事に少し書いた。



好きなことをするのが大切と思う話をだらだらと。


一方で、今の子は、頭がいい。

そこら辺の大人が子どもの頃よりも、よっぽど多くの事を知っている。

ネットがない時代、小学生は、どれだけの国際情勢を知っていた?

今は、プーチン、金正恩、トランプ、ゼレンスキー、習近平・・・キャラが濃いのも有るけど、それぞれどこの国で何をしているのかくらいは小学生でも知っている。
僕が小学生の頃、海外の首相や世界で起こっている戦争の事なんて何も知らなかったと思う。

世の中にどんな仕事が有るのか、普通の人がどんな生活をしているのか、商品の物の値段やどこで売っているのか、ブラック企業問題、釣り情報に車情報、芸能やスポーツ、美容情報。
社会的なことから、社会問題、好きな分野の専門知識。漢字が読めなくても、いくらでも映像として情報が入ってくる。


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地球に穴をあけて、反対側まで貫通させる。
そこにボールを落とすとどうなるか?
(穴が掘れないとか、熱で溶けるとか潰れるとかではなく、物理問題)

一応、機械工学で学士を取っている僕。
学校に行っていない小学一年生。

二人とも正解は知らない。二人で議論した。そしてネットで正解を確認した。

みなさんは、答えが分かりますか?

僕は間違い、小学生は正解した。

正解は「地球の中心で静止する」らしい

自転を無視して、重力と空気抵抗を考えれば、中心で静止するというのは予想できますが、僕はそのイメージに違和感がありすぎて、素直にそう思えなかった。小学一年生が止まると言っても、それはさすがにないだろうと言いました。

数式は難しいですが、モデル化した物理の話はできます。

地球の自転や空気抵抗の話も普通にしました。
南極点と北極点を結ぶと、自転の影響を受けないことも理解します。
さすがにコリオリ力はちょっと難しかったみたいです。まあ、僕も良く分からないですが。

どうですか?分かりますか?

そして、深海や宇宙までいくと、知識的に全くかないません。
聞かれて調べると、なんとなくわかって、分かりやすく説明しますが、僕が完全に理解していないので、それ以上突っ込まれると、ちんぷんかんぷんです。

それも、過去の話。
今はAIの時代、どんな難しいことも簡単な言葉で要約してくれます。Youtubeにはいくらでも授業の上手い先生がいる。科学系の話を分かりやすく映像化して説明するチャンネルもいくらでもあります。

興味のない学校の授業と、興味のある動画を見て得られる知識。どっちが有効な時間の使い方ですかね?


ちなみに2人で人生ゲームを永遠に繰り返して算数を覚えました。お金の計算はめちゃくちゃ早いです。もらえるお金と借金の清算が一瞬で分かります。
後から知りましたが、マイナスの概念は中学校で習うらしい。小学校一年生でも使いこなしていたし、ゲームする子ならみんな理解してない?


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科学的なことに突出した天才の話では無い。

小学校中学年くらいになれば、
トランプの移民政策に関しても話ができます。
それは、他の子も同じです。

移民を防ぐ壁を作るのは、どうなのか。

はっきり言って、そこら辺の大人と変わらない議論はできていたと思います。

原発問題とかは、大人の方が幼稚かもしれません。

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学校を作ったところでは、それまで10年以上、夏休みに1か月ほどの夏キャンプをしていた。僕も良く参加していた。

その中に、地域の盆踊りの主催が含まれていた。

子どもたちが出店をやる。何のお店をやるか考えて、買い出しからやる。

毎年参加している小学生たちは、初めて参加する意識高い系の大学生グループよりも、よっぽど効率よく、多くのお金を稼ぐ。


水道水を凍らせて、業務スーパーでシロップを買って、かき氷を作ることが儲かると知っている。

しかも、稼いだお金はお小遣いにできるのに、次の年に備えて、グレードの高いかき氷器を買っておく。
さすがに意図してはないと思うが、かき氷屋という既得権益を守るために、稼いだお金の一部で他の子どもたちの売れ残りを買ったりする。
人を増やすより、最低限の人数でやった方が儲かるから、絶対に毎年、決まった二人がやる。

高校生の話でも無い。小学校高学年からやっている。


小学生から大学生まで、初めて出店する人たちも色々見てきた。

はっきり言って、初めてはみんな変わらない。

需要は読めず、仕入れは外す。人数は多くなる。役割分担もあいまいになる。

年齢には比例しない。経験数に比例する。それなら、早くやってみた方が良い。


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逆に、みんなが商売が好きなわけでもない。

学校では、運営費を稼ぐために、小さなマルシェみたいなイベントを毎月開催していた。

子どもたちも色々考えて、お店を出す。

お菓子を作ったり、川で小さな魚を捕まえてきて、金魚すくいをやったり。

最初の数回は、みんなすごく楽しんで、テンション高くやっている。

しかし、だんだん、やる気のある子と、ない子に分かれていく。

毎月継続的にお菓子を作ってくる子もいる。大人の手伝いで店番をする子もいる。お店をやるよりもお店を回る方が好きな子もいる。そんな事よりもゲームをやっていたい子もいる。

他のイベントで出店する時も同じ。

少しの期間しか学校にいなかったけど、ずっとゲームしていた子は、プロゲーマーになったらしい。
複雑な家庭環境で、診断を受ければ発達障がいと言われる子。親がヒッピー系でゲームをやる事を全力で阻止していた。それが、学校に来て、親とも色々あり、家庭環境も変わって、ずっとゲームができる環境になった。


好きなことを好きなだけやってみる。案外続かないことが多い。続くことが見つかるだけでも素晴らしい。


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学校の子ではないが、毎年キャンプに来ていた隣町の子。

小学校の入学式に行き、自分の意志で学校に行かないことにしたという。
不登校なんだけど、面白そうなイベントがある時は学校に行ったりする。

ずっとそんな感じで、山奥で家族と暮らしていた。小学生の頃から映画監督になりたいと言っていた。

その頃からの作品がYoutubeに残っている。

僕も一緒に何本かショートムービーを撮った。

N高に入学した頃には、東京の映画上映会に出すからと言って、見に行ったこともある。

最近会ってないので、今は何をしているか知らない。たまには連絡とってみるか。


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県内で一番偏差値が高い公立高校に通う女の子と、最底辺の学校に通う男の子の話。

二人とも同い年で、昔からの知り合い。

男の子はハーフで母子家庭で、勉強も全然できない。
しかし、高校生の頃、父親がいるアメリカへ一人で行った。

そして、帰ってきて「俺、アメリカ国籍もあるし、アメリカ行けたしグーグルに就職する」「大学はプログラミングができるところを探そう」と言っている。

一方、進学校で勉強も頑張り、部活の掛け持ちしている女の子は、将来が不安で、大学をどうしようか迷っている。

漫画に出てきそうな小柄な美少女。キャンプとかで1年ぶりに合った同年代の男の子にはハグして喜ぶような子が、高校では、男子とは全くしゃべれないらしい。


キャンプ中も毎日遊んでいる男の子と、
無理やり作った夏休みの数日を、昼は思いっきり遊びつつ、朝はランニングして勉強し、空いた時間に参考書を開いている女の子。予定の課題が終わらず頭を抱える。


「グーグルに就職したい女の子と、将来を心配している男の子」ではない。
「グーグルに就職したい男の子と、将来を心配している女の子」の実際の話。

それぞれどんな大学生活を送っているのか、また聞いてみたい。

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保育士の専門学校の話、海外で見た子どもたちの話、保育園で働いていた時の子どもたちの話、大手の工場の派遣社員の話、地域の活動で出会った学生たちの話、宿に泊まりに来た外国人の話、引きこもりと親たちとの話、ボランティア活動での話・・・

関係しそうな話はいくらでもある。


こういう、見てきた話は、ところどころで適当に。

自分が学生時代とかに経験してきた話は、まとめて書いていきたい。



84歳社長が死んだら終わる会社シリーズ ↓

”僕”の自己紹介 ↓


登場人物

登場人物 会社の人たち

僕:この物語を実況している人。入社3年目のアラフォーおじさん。

社長:50年以上前に創業した町工場の社長:84歳
奥さん:社長の奥さん。お金周りを担当:70代後半
専務:創業時からいる社長の弟。最近間違いが多い:80代
孫くん:社長の孫。最近会社に来ていない:20代前半
娘さん:社長の娘。月に1週間くらい来て事務をする:50代
ベテラン職人:何でもできるがこだわりも強い。社長の義理の弟:70代半ば
取付職人:現場の取り付け担当。最初だけ丁寧:70代半ば
営業:いつも適当な図面を描いてくる:60代後半

中堅職人:新卒で就職したが独立、従業員ではないが、手伝ってくれている:50代

登場人物 社外の人たち
兄ちゃん:取引先で出会った「何者」かになりたい田舎の工場で高卒で働く兄ちゃん。商品の販売をお願いした。
インターン生たち:商品の販売をお願いした、就活に悩む学生たち。


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