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映画『オンネリとアンネリのおうち/オンネリとアンネリのふゆ』感想

予告編
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『オンネリとアンネリのおうち』


『オンネリとアンネリのふゆ』


過去の感想文を投稿する記事【114】

 もうすぐクリスマスですねー。何かクリスマス映画の感想文ないかなぁ、と思って探して出てきたのが、『オンネリとアンネリのふゆ』の感想文。

 とはいえ、一作目の『オンネリとアンネリのおうち』と同年に公開されていたのもあってか、二作品ごっちゃの感想文になっています。

 当時の感想文ですが、よければどうぞー。


とびきり可愛いおとぎ話


 とにかく主人公の女の子2人が本当にカワイイ。ロリコンだと思われるのは正直敵わんのですが笑、他に適当な言葉が見つからないのです。

 (原作の児童小説の日本語訳もそうでしたが、)「たいへんよ!」「いけない!プクティーナさんたちに知らせなくちゃ!」みたいなセリフと、お遊戯会や学芸会でも観ているような大袈裟な表情の数々が、『オンネリとアンネリのおうち』では「おままごと」に、『オンネリとアンネリのふゆ』では「お人形遊び」(シルバニアファミリーとかリカちゃん人形とか)に夢中な子供にしか見えず、微笑ましく思えてしまいます。

 大人から見ればただの「ごっこ遊び」でも、当人たちは真剣——この “おマセさん” (“生意気” とは全くの別物)みたいな感じが大変かわいい。


 それでも本質はやっぱり女の子っぽいというか何というか。家の小物や食卓に乗せるお皿に気を遣うところ、アドベントカレンダーやクリスマスツリーの飾り付けで楽しそうな表情を見せる姿などなど。性別で決め付けるのもどうかと思いますが、少なくとも僕の幼少期、僕自身を含め、周囲の男の子たちの中には無いタイプの可愛さがたくさん詰まっています。ウチのやかましい姪っ子たちとは大違いだ笑。

 これらのかわいさを増長させているのが家具や街並みの色使い。(これは日本人だからなのか、もしくは個人的な感覚だからなのかもしれませんけど)北欧のデザインというだけで何故かオシャレに感じてしまう。これが作品内に漂う若干のファンタジー感に寄り添っているし、どこかお伽話の毛色も芽生えてくる。

 そんな中で時折、不意に現れる日本車を見ると急に現実感が強まるけど笑、有り物で作られた感ですら『オンネリとアンネリ』ならば可愛く愛おしく思えてしまう。


 一般的には「ファンタジー」と銘打たれているからと言って、そのファンタジー部分の理屈や整合性がハチャメチャだと面白くないものですが、本作は違う。ファンタジーによって生じる現実とのギャップや矛盾点を、説明や言い訳的な “理屈” ではなく観客(子供たち)の “想像力” に任せてしまっているよう。それはまるで、絵本や児童小説のように。この “童話の世界がそのまま映画になった” ような世界観がとても素敵なんです。

 それぞれが80分程度とそれほど長くなく、ドタバタコメディ混じりのストーリーと大団円はファミリー映画として良く出来ていると思います。都内だと恵比寿ガーデンシネマでしか上映していなかった(日本は本国よりかなり遅れて2018年の公開でした)けど、シネコンなど巨大なスクリーンがある劇場よりはミニシアター系の劇場の方が作品の雰囲気に合っていたんだと思います。


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